『限りなく完璧に近い人々』マイケル・ブース著
よきイメージで語られる北欧を、章ごとに国別に、英国人が語った一冊。
北欧諸国にも、当然、様々な課題も欠点もあるのは、世界の国々と変わりない。
雨が多くて、退屈で平坦で、税金の高い国々。
そうした場所がなぜ、「幸福」と語られるのか。
著者の主張は、「あとがき」にまとまっている。
「最高の幸福度と、教育において最高レベルの機会均等を実現しているということは、偶然でもなんでもない。
持続可能な本物の幸福を実現するためには、なによりもまず、自分の人生の主導権を握る必要がある。」
「社会的流動性に欠かすことのできないものが学校教育だ。」
どんな人生を送るにせよ、自分で決めたという実感を持っているかどうかは大きい。
不機嫌なレジ打ち、荷物を蹴飛ばしても謝らない客人、貯金は嫌いで借金の好きな国民性...。
行きたい国々。
原題は、"The Almost Nearly Perfect People Behind the Myth of Scandinavian Utopia" 。
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