臼井 隆志|Art Educator

「ケアと触発の場づくり」をするファシリテーター 経営コンサルファーム MIMIGURIコンサル事業部+組織開発室 (アートNPO法人経営、赤ちゃんと親の教育事業開発を経て現職) 📕著書:『意外と知らない赤ちゃんのきもち(スマート新書) 💚好きなもの:映画、短歌、格闘技

臼井 隆志|Art Educator

「ケアと触発の場づくり」をするファシリテーター 経営コンサルファーム MIMIGURIコンサル事業部+組織開発室 (アートNPO法人経営、赤ちゃんと親の教育事業開発を経て現職) 📕著書:『意外と知らない赤ちゃんのきもち(スマート新書) 💚好きなもの:映画、短歌、格闘技

マガジン

  • 日経COMEMO

    • 13,567本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • #デザイン 記事まとめ

    • 7,144本

    デザイン系の記事を収集してまとめるマガジン。ハッシュタグ #デザイン のついた記事などをチェックしています。広告プロモーションがメインのものは、基本的にはNGの方向で運用します。

  • アート/ワークショップコラム

    臼井隆志のコラムをまとめています。アート、ワークショップ、ファシリテーションについて書いています。

  • #育児 記事まとめ

    • 1,177本

    妊娠から出産、子育て、教育についてなど、noteに投稿された育児系の記事をまとめていきます。

  • #同じモノを見る

    このマガジンでは「モノの見方が異なる人と、同じモノを同じ見方で見ることは可能か?」を探究する。例えば親と子、顧客と作り手、上司と部下が、同じものを同じ見方で見ることは可能なのか。 ワークショップや組織づくりのファシリテーションを18年実践している筆者が、ファシリテーションの基本となる「同じものの見方の分かち合い」について思想と技法を探究する。

ウィジェット

  • 商品画像

    意外と知らない 赤ちゃんのきもち (スマート新書)

    臼井隆志,ながしまひろみ
  • 商品画像

    意外と知らない 赤ちゃんのきもち (スマート新書)

    臼井隆志,ながしまひろみ

最近の記事

  • 固定された記事

同じものを見るとは何か? ー子育て、アート教育から組織づくりまで

この素朴な問いに、いつもぼくの探索は帰結する。 ぼくはいまファシリテーター/アートエデュケーターとして活動している。株式会社MIMIGURIで組織づくりのコンサルティングを主要な仕事としながら、個人では美術館や福祉施設でのアート教育事業の開発支援をしている。 アート教育事業をはじめたキャリアの最初期である2000年代後半から、組織づくりのコンサルティングをするようになるまで、15年以上にわたって考え続けてきたことが、シンプルにこの問いに還元できることに気がついたのはつい最

    • 「ウソ」からはじまるプレイフルアプローチ

      とある有名なファシリテーターが、「私はいつも場が終わるまでにウソを10個つくようにしている」と言っていました。 その人は、バレるかバレないか、ギリギリのところでウソをつき、最後に参加者の方に、どの発言がウソだったか、何個ウソをついていたかを質問します。参加者がいくつか「あれはウソだったんじゃないか」と指摘すると、ファシリテーターは「そのウソはほんとうにウソと言えるのか」を問いかけます。そうすると、「でたらめだろう」という意見に対して、「いや、意外とそうとも言えない」という意

      • 子どもと・の思い出を演劇にする ーおもちゃのマーケット&シアター

        子どもの身体の半分は、ファンタジーでできている。 4歳と6歳の子育てのなかで、彼らは想像を巡らせてわからないものと対峙するリアリティをもっていると感じます。そんなファンタジーとリアリティをまぜこぜにする企画として、11月17日(日)に松戸・西口公園で「おもちゃのマーケット&シアター」を開催します。アートエデュケーターとして、久しぶりに私自身で立ち上げた企画になります。今日は、この企画を考えた舞台裏を紹介させてください。 おもちゃのマーケット&シアターとは?「おもちゃのマー

        • 組織をケアする「笑い」の意味とは

          笑いとは、心の膿が抜けるときに起こる身体の痙攣のようなものなのかもしれません。その幸せな痙攣の前後で気分のありようを変えてしまうのが「笑い」です。すなわち、良い笑いはケアであり、集団・組織を治癒する力を持っているのではないでしょうか。 というわけで、今日は組織と笑いの話を考えていきたいと思います。 組織におけるケア役割を分かち合う私は今、組織における「ケア」のあり方を探究しています。人と人とが協力して仕事をし、お金をつくり、暮らし、人生を歩んでいく場所が組織です。他者との

        • 固定された記事

        同じものを見るとは何か? ー子育て、アート教育から組織づくりまで

        マガジン

        • 日経COMEMO
          13,567本
        • #デザイン 記事まとめ
          7,144本
        • アート/ワークショップコラム
          56本
        • #育児 記事まとめ
          1,177本
        • #同じモノを見る
          6本
        • 赤ちゃんの探索
          38本

        記事

          シェアド・リーダーシップの「舞台裏」

          こんにちは、臼井です。ぼくは、マネジャーのケア役割を分かち合う「ピア・マネジメント」を探究テーマに掲げて発信をしています。その参考として、『リーダーシップシフト 全員活躍チームをつくるシェアド・リーダーシップ』を読みました。 本書では「シェアド・リーダーシップ」の職場での具体的な推進方法について、かなり具体的にわかりやすく描いており、なおかつ研究をベースにしていて信頼性も高い良書でした。職場の実践に参考にしたくなる本です。 しかし、疑問も浮かんでいます。リーダーシップを分

          シェアド・リーダーシップの「舞台裏」

          ファシリテーションへの批判を演劇から考える ー『自由が/上演される』(渡辺健一郎)

          編集者の武田俊さんとリサーチャーの廣田周作さんがやっているPod Cast「BOOKS CALLING」では、その本を作ってくれて本当に感謝!と感じる本を「感謝本」と呼んでいます。 この2人の感謝のあり方が本当に面白いので、ぜひ聞いてみてください。 そして今日は、ぼくも一冊の感謝本をあげたいと思います。それは渡辺健一郎さん著『自由が/上演される』です。この本の魅力を語り尽くせるほどまだ読み込めていないのですが、今日はこの本への感謝をあげたいと思います。 著者の渡辺健一郎

          ファシリテーションへの批判を演劇から考える ー『自由が/上演される』(渡辺健一郎)

          「すごいよね。それはどこからくるの?」 ー未知なる良さを探り出す「ホメボリ」のすすめ

          「自己の良さを知り、肯定する」という最も難しい命題を、他者が手助するときの方法を「ホメボリ」と呼びたいと思います。 「すごいですよね」と褒めつつ、「どうしてそんなことができるの?」「そのこだわりはどこらくるの?」とさらに深掘りする。 この記事では、「ホメ」×「フカボリ」の問いかけの技術を「ホメボリ」と名付け、その技の考察を進めていきたいと思います。 この問いかけ、すごくないか?9月20日金曜日の午後、ようやくエアコンをつけずに過ごせるようになったリモートワーク用の自室で

          「すごいよね。それはどこからくるの?」 ー未知なる良さを探り出す「ホメボリ」のすすめ

          組織における笑いの研究レビュー(嘘)

          (このテキストは全部嘘です) こんにちは。臼井隆志です。組織論において組織の笑いの重要性を描いた先行研究を今日は紹介します。 笠村(1984)では、職場における「揶揄(からか)い」には2種類あるとしています。 ひとつは、職場の笑いは上司が部下を揶揄うような人に優劣をつけるような笑い。もうひとつは、職場独自に使われる用語や状況を挙げて揶揄う笑いです。 前者を「いじりのからかい」、後者を「文化のからかい」とし、前者の笑いには抑圧があり、後者の笑いには癒しがあるとしています

          組織における笑いの研究レビュー(嘘)

          探究・機会・目標・リソース ーピア・マネジメントの4つの指標

          私は、「マネージャー1人じゃもう無理」という現状に対して、マネジメントにおけるケア役割をみんなで分業する「ピア・マネジメント」を提案しています。 今月の日経新聞「私見卓見」に「マネジメントは全員でやろう」と題した記事を寄稿しています。 ピア・マネジメントが必要な背景をさぐるこのピア・マネジメントが必要だと感じている背景には3つの観点があります。 ひとつは、目標達成とリソースの観点です。メンバーの半期の目標に対してその達成を支援しながら、リソースを超過せずかつ余らせず健全

          探究・機会・目標・リソース ーピア・マネジメントの4つの指標

          「マネージャー」という「演劇」 ー私でありながら私ではない人物を演じる

          私でありながら、私ではない人物を演じる。それこそがよいパフォーマンスであり、人間の発達である。 組織で働くとき、新しい役割期待を請け負うことがあります。たとえば、小さなチームのマネージャーになるときなどです。マネージャーという役割と、私という個人の経歴や思いとのズレのなかで多くのマネージャーが葛藤しています。ぼくもその1人でした。 こうしたズレはどのように起こるのか。そしてどのように捉えることができるのか。そのヒントを、演劇論と心理学から考えてみたいと思います。 「マネ

          「マネージャー」という「演劇」 ー私でありながら私ではない人物を演じる

          マネジメントをみんなでやるとはどういうことか? ー「垂直」と「水平」の分業

          マネージャーがメンバーの不満を聞いてあげる。喜ばれなくても、成長の機会づくりと支援をしてあげる。エスカレーションされた顧客からのクレームにも、経営から求められる目標達成に対する説明にも、矢面に立つ。みんなに木偶の坊と呼ばれ、褒められもせず、自分の傷つきを誰にも気にされない……そういうものに、誰もなりたくない。 というのが世の「マネージャー」に対する認識であるようです。 私自身も、経営コンサルファームMIMIGURIで10人のチームのマネージャーを担っています。自分の所属組

          マネジメントをみんなでやるとはどういうことか? ー「垂直」と「水平」の分業

          自分の「良さ」を意識し続けるのは、なぜ難しいのか

          「良さや強みを見つけて、伸ばしていこう」という言葉はそこらじゅうで反響しています。キャリア開発においては古くから「良さ」「強み」を重視した考え方が根付いています。 転職支援サイト「Wantedly」では独自開発した性格診断機能を追加したと発表されています。転職活動のなかで自身のスキルや性格を分析する手段として活用されることを想定しているそうです。これも「良さ」や「強み」に焦点化する考え方の現れだと言えます。 しかし、自分自身の立脚点になっているはずの「良さ」に目を向け続け

          自分の「良さ」を意識し続けるのは、なぜ難しいのか

          「ケアする職場」は可能か? ーひとりひとりが問題解決の主体になる「ピア・マネジメント」の提案

          「1人のマネージャーが、複数のメンバーをケアする」という構造はもう限界だと感じています。 私は、経営コンサルファームMIMIGURIに所属し、10人のチームのマネージャーを担っています。MIMIGURIは、「軍事的世界」から「冒険的世界」のパラダイムシフトをとらえ、一人ひとりが「探究テーマ」に基づくキャリア形成をしながら、対話と共創による組織・事業づくりを提案しています。 日々、マネージャーとして仕事をするなかで、「マネジメントはマネージャー1人がやるものという前提ではも

          「ケアする職場」は可能か? ーひとりひとりが問題解決の主体になる「ピア・マネジメント」の提案

          「他者の知」に乗る経験学習とは

          企業では新卒採用において、「学生時代に力を入れたこと」すなわち「ガクチカ」を問うようになっています。それは「経験学習をする力」を見ているからだと言われています。 就活、ガクチカで大切なのは 動機や得た学びを明確に:日本経済新聞 不確実で変化の大きな社会のなかで、特定の技術や職能に依拠しすぎることなく、経験から教訓を導き出し、変化・適応しながら発達することが期待されているのでしょう。 経験学習とは何かではその「経験学習」とはなんなのでしょうか。最も有名な図は、哲学者のジョ

          「他者の知」に乗る経験学習とは

          「ケア」と「触発」は同時に起こる ー創造性研究と保育理論を紐解きながら

          「触発」と「ケア」はほぼ同時に起こる。 というと、「どういうこと?」と言われることがあります。ぼくは直感的に、ケアには触発が不可欠だし、触発にはケアが不可欠だと考えています。 前半では、この「触発」と「ケア」のつながりを、触発理論と保育理論の2つをもとに繋いでみたいと思います。 後半では、そこに「探究」という概念を紐付け、それぞれにテーマをもって探究する他者・コミュニティの存在が、ケアと触発を媒介することを書いていきたいと思います。 触発はどのようにして生まれるのか?

          「ケア」と「触発」は同時に起こる ー創造性研究と保育理論を紐解きながら

          探究する職場から「社会の資産」をつくる ー教育事業開発と人材育成の経験から

          ぼくは今、「創造性の土壌を耕す」をパーパスに掲げる経営コンサルファーム、株式会社MIMIGURIで働いています。 今日は「それまで教育事業づくりをしていた自分が、なぜMIMIGURIに入ったか?」について、書いてみたいと思います。今同じように教育事業に携わっていたり、あるいはなんらかのサービス開発と人材育成を兼任していたりする方に、読んでもらえたら嬉しいです。 これまでは、「どうしてMIMIGURIに入ったんですか?」と聞かれた時、「子どものワークショップをやってきました

          探究する職場から「社会の資産」をつくる ー教育事業開発と人材育成の経験から