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女性国会議員を増やすためには国会議員の定数を増やすしかない。

現在の自民党国会議員の女性比率は1割程度、だそうです。

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石破氏の「何が問題か教えてください」には苦笑するしかないが、岸田氏の「政治の世界の雰囲気を変える」というのも具体性に欠けるし。管首相の回答が最も具体性はあるが、具体性があるというだけであって女性議員を増やすという目的からはズレている。

結論から言うと、女性議員を増やすためには議員定数を増やすしかない。

自民党の場合は特に、いくら女性議員を増やせと言っても同じ選挙区で何度も当選を重ねている議員がすでにいる。もちろんその大半は男性だ。その男性議員を、まだバリバリ働ける年齢であるにも関わらず、「おまえ男だから次の選挙に出るな」とは言えないだろう。

そうなると、女性候補者を擁立することができるのは、現職議員が引退する選挙区などに限られてしまう。

じゃあ、新人候補は全て女性にすれば良いかというと、それはそれで、やる気のある若い男性を排除することになり、逆差別との誹りは免れない。

そうなると結局、議員定数を大幅に増やす以外に女性議員を増やす方法はないのではないか。議員定数が増えれば新人候補者も増える。新人枠が増えれば、男性を減らすことなく女性を増やすことができる。

日本ではここ30年くらいずっと、議員定数を減らすのが正義であるかのような間違った認識が世の中に蔓延っていて、衆議院の定数は30年前より47議席も減っている。

そもそも、日本は国会議員がむしろ少なすぎるのだ。

そこで、議員1人当たりの人口をG7各国で見ると、ヨー ロッパとカナダは10~13万人。アメリカだけ71万人とケタが違うが、これは独立性の高い州議会のためだ。対して日本は27万人。議員数は人口に比べてヨーロッパの半分以下と少ないのだ。もともと日本の議員数は明治時代に、郡に1人と決まった。当時は郡の人口が10万人くらいだったからだ。その後、人口がどんどん増えたということらしい。

少し古い記事だが、短期間で国の人口や議員定数に大幅な変化はないだろうから、今でもそのまま通じると思う。つまり、日本は明らかに国会議員が少ない。

ちなみに、地方議会に目を転じると、平成10年には約6万人いた市区町村議員の数が、平成29年にはほぼ半分になっている。というのも、「平成の大合併」により、市区町村の数自体が減っているからだ。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000642039.pdf

良し悪しは別として我々の知らないところで物凄い急進的な改革が行われていたのだ。まあ自分が東京都民なので実感がわかないだけかもしれませんが(自分は一応、知識としては知ってました)。

「議員定数を削減しろ!」「参議院は廃止しろ!」みたいな、悪しきポピュリズムが蔓延ってる中で「議員定数を増やせ」という主張を有権者に理解してもらうためには、例えば増えた議席を全て女性に割り当てる、などの措置が必要かもしれません。個人的にはそれはクォータ制と同じなので反対ですけど。

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