【ただのつぶやき】土日の畑仕事(畝づくり)
こんにちは。土日の農作業で、月曜なのに朝からヘトヘトの牛尾です。
この土日は、ひたすら農作業(草刈りやら畑仕事やら農機具洗車やら機械修理やら…)のオンパレードでした。しんどい・・・
〇畑仕事(畝づくり)
今日はその中の一部、冬野菜の準備のための畑仕事(畝づくり)をご紹介します。
今回はわざと、若干(というかだいぶ)マニアックに書いています(笑)
今回のネタは「畝づくり」ですが…農家がどんなことを考えながら、こういった作業をしているか(※何にも考えず、農協の言うとおりに作業しているだけの人もいますが…)、すこーしご紹介しながら書いていきます。
約5000字です。時間が惜しい方は、ここでご退散ください…(笑)
⓪:最近、夜明けが遅いのでなかなか朝一からの仕事がはかどりません。
私の場合、休みの日はだいたい4:30ぐらいから活動を始めるので、この時間がもったいない・・・(><)
この日は、外が明るくなるまでの間は農機具小屋に電気を付けて、草刈り機の刃を研いだりメンテナンスをしながら、外が明るくなるのを待ちます。
写真は5:50ぐらいです。やっと空が明るみ始めました。ここから外作業の開始です!
①:事前に、石灰や元肥を撒いた状態で、一度鋤き込んで時間(1週間ぐらい)を経たせ、寝かせている状態の畑です。
石灰は、土壌のpH調整とに用いる資材です。露地(ハウスではなく、外ってこと)栽培では、雨の影響で土壌が酸性傾向になりやすいので、石灰(アルカリ性)を使って、pHが中性近くまで戻るように調整します。
ただし、石灰を撒いてすぐに作物の植え付けをしてしまうと、根を痛めやすい(石灰やけ)ので、理想的には作付けの2か月~1か月前ぐらいには石灰を投入し、鋤き込んで馴染ませて(寝かせて)おきたい…というのが本音です。
ところが、私のように、直前まで夏野菜が植わっている畑では、今の時期でも収穫できる野菜があったりするので、ついついもったいない精神が邪魔をして、その1か月の時間がとれません。
こういう時に便利なのが、苦土石灰というタイプの石灰です。苦土石灰は、普通の石灰(=消石灰。学校のグラウンドにラインを引いたりするアレ)に比べ、アルカリの利きがかなり緩やかであるため、鋤き込んだ後の寝かせの時間を短くできます。
これは、逆を言えば、同じだけのpH調整を行うためには、多めに苦土石灰を投入しないといけないという事です。消石灰と苦土石灰では、苦土石灰の方が倍ぐらいの量が必要になりますし、金額的にも高いです。
コストや作業時間と、得られる利益を比べて、どっちを選ぶか…って話になりますので、一概にどちらが正解とは言えません。私の場合では、苦土石灰を使う方が、色々とメリットがあるため、そうしています(^^)
②:①の状態だと、畝溝(歩く通路)が無いので、平鍬を使ってまずはざっくりと、②のような状態にします。
我が家の場合では、歩く通路が狭いと、収穫の際に母や嫁さんが収穫に行きたがらなくなる(笑)ので、畝溝の幅を広めに設定し、歩きやすさ重視(裏返せば、植付可能な面積は減っているということ)にしています。
相対的に、作付けをするところは少し小高く、台形型になります。これが畝です。
そもそもなぜ畝をつくるのか?と言われると、いくつか理由があります。
一つは、人間が作業する以上、作業用通路が必要だからです。生育管理や出荷管理のために、人間が圃場に足を踏み入れなければならない以上、通路が必要となります。
その他に、排水性の問題があります。
一般的に畑は、水をため込む水田とは異なり、ある程度の排水性が求められます。畑で育てる作物は、根が長期間水浸しになると、根腐れやべと病などの様々な病気が発生しやすくなります。
畝を高めに設定するメリットは、畝から畝溝に排水が進むため、排水性があがることが挙げられます。また、天面から地面方向に、柔らかい土が多くなるので、根張りがよくなります。(このため、ダイコンやニンジン、ジャガイモなどは、高畝が推奨されます)
デメリットとしては、作付け可能な面積が相対的に減る(※畝の天面しか作付けできないため)ことです。これは、商業ベースでやっている人にとっては悩ましい問題です。
逆に、畝を低くすると排水性が低くなります。もともとの土壌の特性として保水性が低い土地で畑作を行う場合は、意図的に低畝(平畝)にして、排水を抑えたりすることがあります。
私が作る畝は、下の③の写真の状態でおおよそ畝高さが15~20cmなので、高めの平畝~高畝に分類されるぐらいの高さです。ほぼ標準からやや高いぐらいに分類される畝です。
③:②の状態との違いは、平鍬を使って、台形の横の部分を叩き、天面を平らに調整していることです。地味な作業ですが、これをしておくことで畝が崩れにくくなったり、種まきや植え付け時の作業性が増します。
畝の肩(斜め面と、天面との角の所)が崩れると、だんだんと台形からおわん型になってきます。そうなってしまうと、崩れた付近に植わっている作物の根元が露出し、根を痛めやすくなってしまいます。
ニンジンやダイコン、ジャガイモのような根菜系では特に影響を受けやすいです。そういった事情があり、可能な限り畝の肩は崩したくないのです。
逆に、ニンニクみたいな元から深く植えるもの(だいたい10cmぐらいの深さ。握りこぶし1個分ぐらい)だと、あまり影響を受けないので…そういう場合には、この点はナーバスに考える必要は無かったりします。
このあたりも、何を作るかであったり、その人の経験、性格(これ、結構重要です(笑))にあった作り方が必要になってきます。
④:作った畝の上に、農業用ポリマルチフィルム(通称「マルチ」)を張っていきます。風があると結構苦労する作業なのですが、この日は無風だったので助かりました!
マルチを張る目的はいくつかありますが、主なものとしては、雑草対策、地温の向上、乾燥の防止がメインになります。
マルチには、色々な幅や厚さ、色があるんですが、私はいつもフツーのマルチ(ホームセンターとかに売っている薄めのもので、黒色のもの)を使っています。ちなみにこの写真のものは、120cm幅のものです。
私が作った畝は、天面幅がおおよそ60~70cmぐらいになります。これに両サイドの斜め面+土を載せる載せ代を足すと、おおよそ120cmぐらいでちょうどよくなります。
ちなみに、この幅というのは、ニンニクなら3条植えがギリギリできるぐらい、ダイコンや白菜なら中央に1条植えしかできないサイズ感です。こういった作物を2条植えにしたければ、もっと畝幅をとり、マルチ幅も大きいものを使う必要が出てきます。
私の場合だと、いつも畑作業は一人ですることが前提なので、あまり大きいマルチを使うと、一人での作業がしんどいので…そういった理由からも、狭めの120cm幅のマルチを、メインで使っています。
ちなみに、マルチはだいたい30cm刻みで、300cm幅ぐらいのものまであります。
個人的には、家庭菜園初心者の方は、まず120cm幅からスタートするのがいいと思います。最初はできるだけコンパクトにやった方が、畝づくりも、作付け後の作業も、しやすいです(^^)
平鍬を使って、土をすくい、マルチの端に載せていきます。一度端だけ載せておいて…ピーンと張ってから、残りを部分に土を載せていきます。
マルチを固定する方法は、このように土をかぶせる以外にも、マルチ留め(テントで言うペグのようなもの)で固定する方法もあります。この場合、作付けが終了してマルチを撤去する際に、マルチ留めを回収する必要が出てくるのですが…これが結構めんどくさい&労力を使うんです…(^^;)
ですので私は、マルチ留めは使わずに、載せ土だけで固定します。このあたりも、性格が出るところですね(笑)
⑥:こんな感じでピーン(写真はちょっと緩んでいますが…)と張ります。端の部分は、はさみなどでカットします。
⑦・⑧:横面です。平具わをマルチの下に潜り込ませて土を上面にすくい、マルチの上に土を載せていきます。
マルチの下の土をすくう作業は、やはり平鍬の右に出る道具がありません。かなり慣れのいる&体に合ったサイズが必要な道具なのですが、一度慣れてしまえば最強のアイテムです。
⑨:こんな感じで、3畝作ったところです。ちなみにこの後、写真左のスペースに、あと4畝立てました。
この写真の右にある、平ぺったい鍬が平鍬です。ちなみに、ここまでの作業はこの平鍬一つ(マルチだけハサミで切りましたが…)で行っています。
⑩:この後、先ほどの3畝の所に、ニンニク・ダイコン・カツオナを植えました。写真を撮りたかったのですが、植え付け作業の時に子ども達がやってきたので…それどころではなくなってしまいました💦(笑)
写真は種ニンニク(小)です。ニンニクは、いわゆる一片が一つの球根なので、これをそのまま植えたら生えてきます(^^)
商業ベースで行うならば、きちんと種ニンニクのサイズをそろえて植えた方が、発芽のタイミングが揃ったり、出来上がった時のサイズ感の見当をつけられるので良いのですが…私は趣味ですので、そこまではしません(笑)
大きい種ニンニクも、かなり小さい種ニンニクも、とりあえず植えちゃっています。
なおニンニクは、これ以外にも大粒種のものも植えました。ホワイト6片のような、丸っとしたのになってくれるといいんですが…はたして?(^^;)
今後も、畑の状況を(気が向いたときに)アップしていきま~す!(^^)
〇おまけ 長靴
愛用の長靴、福山ゴムさんのガロアです。(知らんがな!って声が聞こえそう…)
最近、めちゃくちゃ軽い長靴とかが売られていますが…私には、あれは全然足&感覚に合わず、使いにくくって…
昔ながらの、ちょっと重いけど丈夫なやつを使っています。
(※重さは重要なファクターです。やはり軽い長靴でないと疲れてしまう人もいらっしゃいますので、そこは自分の体力と要相談です。ちなみに私は、仕事で常時安全靴を履いている為、長靴の重さは全く気にならないのです)
価格帯もやはり3000円後半から5000円台クラスのものが安心感があります。底も強靭、継ぎ目も剝がれない、いい仕事がされています。
個人的なお勧めはこのガロアか、弘進ゴムさんのゾナか、ザクタス(ちょっと高いけど)あたりが、ワークシーンに耐える長靴のように思えます。いい長靴が欲しい人はぜひ、ガロア・ゾナ・ザクタスで検索しましょう!(誰やねん)
(※ちなみにザクタスは、恐らく魚市場や動物園・水族館での使用シェアが相当高かったはずです。少し丈長で、水や泥が入りにくくなっています。私もそういうところに行くたびに長靴を眺めていますが、実際、結構な人数の人がザクタスを履いているのを目撃しています。もはや職業病ですね…)
なお、私のガロアはもうちょっと安い部類のものですが、まったく問題ありません!
長靴のように、毎日履かない靴の場合、使用中の劣化よりも、保存時の劣化がネックだったりします。このガロアは、3年ぐらい履いていますが何の問題もありません!(^^)お勧めできる長靴です!
〇おまけ しいたけ
最近少し涼しくなって、家の側に置いている原木から、しいたけが生え始めました。木によって生え方がまだまばらなので…これからほかの木も生えてくれると良いのですが…(^^;)
ふぅ・・・とりとめのない記事でしたね(苦笑)
外出の用事が無ければ、だいたい牛尾の休みはこんな日が多いです。また気が向いたときに、家庭菜園ネタでアップいたしまーす(^^)
・・・おわり
※※※ ここからはお知らせ ※※※
いつもは、子どもにまつわる防災や応急手当、日頃気を付けたいことに関する記事を、月1(+臨時で不定期)で書いています!どれも、忙しいパパ・ママ向けの、サラッとライトな内容なので、ぜひ一緒に見ていってもらえると嬉しいです(^^)下に、過去の記事をマガジン形式で纏めましたので、ぜひご覧ください!
また、私の日々思っていることや、好きなことなど、私がどんなやつなのか、どんな考えをもっているやつなのかが分かりやすい記事については、下の【ただのつぶやき】シリーズが、わかりやすいかもしれません。少しでも「パパ防災士:牛尾崇彦」個人に興味を持たれた方は、覗いていただけると嬉しいです!
※※※ お知らせ終わり ※※※