変わるためにサヨナラを。
既に物心ついた時には自分には感情は不要だと
思っていた
子供らしさなど何1つなく
愛想笑いと愛嬌だけは
誰にも負けない唯一の自慢だった
愛想笑いは、自分を守るため
愛嬌は、気に入ってもらえるように
自分なりに必死に見捨てられない努力をしていた
どこか冷めている表情を一生懸命隠すように
愛嬌笑いを身につけた
そうしなければ生きる事を投げ出していたと思う
まるで飼い主を探す捨てられた犬のように
ずっとどこかで大切にしてくれてる人を探してた
どこ行ったって見つからなかった
ガンを患った13年前姉と大喧嘩をした
あんな大喧嘩は初めてだった
生まれて初めて「大切」だと言われた
言われなければわからなかったあたしと
言わなくてもわかるはずだと言う姉
大切ならそんなに不要になった物みたいに
そこにいるだけで否定し続ける訳がない
脱出不可能な生きて行く為の唯一の居場所だった
だから知っていても知らないフリした
見ていても見てないフリした
じゃなきゃ命さえなかったかもしれない
どこかでオトナを強いられていた
だから一生懸命 悲しくても笑ってたあたしがいた
外せない繋がれた鎖は
精一杯 感情を押し潰したあたしを育てた
言葉と接し方の矛盾から
いつしか家族でさえ信じなくなっていた
大切だと気づかせてくれた姉は
何年か前に今のあたしの年齢でお星様になった
何度 嫌だと伝えても止めてくれない出来事が
あった
尊重されるどころか
自分は何もしないのに
だだをこねる子供のようなあたしを相手にする訳がない
ずっと気づかなかったけど
姉との会話と少し見方を変えたら気づけた事が
ある
自分を大切にしていないあたしが
他人を大切に出来る訳がない
自分に優しく出来ないあたしが
他人に優しくできる訳がない
飼い主なんぞ必要ではない
あたしの人生はあたしが主人公
あたしの価値はあたしが決める
愛想笑いの鎧を脱ぎ捨て自分らしさの感情を取り戻しに迎えに行く
愛想笑いサン
ずっとあたしを守り続けてくれてありがとう
あたしはもう大丈夫
いつか心底 笑えるようになれたらイイ
あたしは変われる