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うつ病と診断されてからちょうど1年が経ちまして

タイトルの通り、うつ病と診断されてからちょうど1年が経ちました。備忘録としてこれまでの経緯を振り返りながら、今後どうありたいかを考えてみたいと思います。

思ってたんと違う

うつ病と診断される前、身体に現れた症状は頭痛でした(これを書いている時点もまだ治っていません)。内科に行っても治らず、脳外科の頭痛外来でCTによる検査でも何もなく、最終的に行き着いた心療内科で、体の変化をうつ病による身体表現性障害と診断を受けました。

そのときの正直な感想は「これがうつ病なのか。想像とだいぶ違う」でした。自分自身の認識としては、ただ頭痛や倦怠感がひどいこと以外のことはあまり意識できていませんでした。診断を受けた時は驚きました。

あらゆることに対して興味や関心がなくなった

コロナ禍でのうつ病なので、いわゆる「コロナうつ」というやつなのですが、私の場合は新型コロナウイルス感染に対する不安から来ているものではなく、仕事が原因でした。

在宅でのテレワークが中心になった後、仕事の量は大幅に増えました。また、コミュニケーションがうまくいっておらず、他者の何気ない言葉にいちいち傷ついていました。毎日3ケタ以上のメールが飛び交い、朝PCを開くのが怖いと感じました。

うつ病と診断された後、最初の2ヶ月は家でずっと安静にしていました。正常ならその時間は退屈に感じると思うのですが、1年前の私はありとあらゆることに興味や関心を向けることができなくなっていました。今は少し良くはなってきたものの、以前は好きだった一眼レフカメラの撮影やDIYのものづくりは、1年経った今も行えていません。

ただひたすら頭痛と倦怠感に悩み、なんで生きているのかもよく分からない、生きることにすら関心が湧かない、そんな時期でした。今は多少マシにはなってきたものの、良いときと悪いときの波があり、頭痛や倦怠感をうまくやり過ごすのに苦戦しています。

薬が減らない

1年前に比べれば、今はかなり普通の人と同じように暮らしています。大学で研究で講義を受け持ったり研究に携わったりすることができていますし、時々外部から単発の依頼を受けたりしています。

一方で、内服の向精神薬が減っているかといえばそうではなく、1年前より今の方が多いくらいです。毎日6種類の薬を飲みながら、少しずつ、少しずつ、治していっているような感じです。

医師の判断で、内服薬の摂取を全てやめても問題がなくなった時、うつから抜け出せたと言えるでしょう。今はまだその日がいつになるのかはわかりません。

メンタルヘルス維持の重要性

周りから「頑張りすぎだ」とか「もっと上手くストレスと使わなくちゃダメだよ」と言われたこともありました。

でも実はこれを言われるのが一番しんどかった気がします。なぜなら、自分は無理して頑張っているという自覚がないし、というか頑張るのは当たり前だし、むしろ頑張らないほうが余計ストレスに感じたからです。

ただ一方で、メンタルヘルス維持がいかに重要かということを、うつ病と診断されたことによって実感を伴って理解できました。抗精神薬の内服をやめた後もメンタルヘルスを自己管理できるように、例えばマインドフルネスをやるとか、自分の好きなことを打ち込む時間を意識的に作るだとか、睡眠時間を管理するだとか、自分で制御可能なものには取り組んでいけるよう習慣に注意するようになりました。

こういう徹底的にやってしまうことが私の悪いところでもあります。しかしこれは性格の問題なので、自分で自分を否定せずに解決できるようにしていくしかないかなと思っています。

おわりに

実際に自分がうつ病と診断されて初めて、これがどういう病気なのかを知り、長い時間をかけて自分の心や体とどう向き合って生きてけばよいかを、この1年本当によく考えました。

考えたといっても、頭痛や倦怠感は今も無くなっていないので、本来の思考力の6割くらいしか使えていない感じがします。時々それがもどかしいです。

また、1年の間に本当に多くの人の助けがあって生きられたという気がします。心を傷つけた一部の人より遥かに、助けてくださった人の方が多く、今はとにかく感謝しかありません。特に家族には心配をたくさんかけてしまいましたが、おかげさまでちゃんと今も生きています。

完治の方向が見えた際には、助けてくださった方達にちゃんとお礼を言いたいです。

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漆畑文哉
最後まで読んでくださってありがとうございます!

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