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つながり活動 〜 代表同士でつながる 〜
午前0時。
私達、うりも家の家族4人は、
サッカー日本代表の試合をテレビで観戦していた。
途中までは勝てると思って、
ずっと力が入っていたが、
本当に悔しい結果に終わってしまった。
しかし、
目標に向かって努力を続けてきた日本代表チームに、
とんでもない刺激をもらった。
ドイツ撃破。スペイン撃破。
クロアチアと互角に戦った。
今回のチームは、「逆転できるチーム」として、
とてもワクワクさせてもらえるチームで、
衰えを感じている、このおじさんの心が震えっぱなしだった。
すごく熱いものを感じ、
知らない人ともハイタッチができるくらい、
日本中の人を熱気でつなげてくれた。
次は私の番だ。
完全なる寝不足のコンディションだったが、
戦いの場はすぐに訪れた。
私は家族代表として、ピッチに立つ。
コンビニというピッチに。
今日は、うりもりやすジャパンの監督である、
我が娘から、
ゴールを決めてくるように激励がとんだ。
そのゴールを決めてくる司令というのは、
「 なにわ男子のクリアファイルをゲットしてきてほしい 」
という内容。
ローソンのとある商品を3つ購入すると、
クリアファイルが1枚もらえるというもの。
私は、この日の試合のために、
以前から他店で経験を積んできていた。
初めてではなく、私には過去に代表経験がある。
更に、サッカー日本代表から、
熱い思いを受け取っている。
寝不足なんて気にする程でもなかった。
仕事が始まるまでの、早朝の45分程。
ホイッスルは鳴った。
思いつくローソンを頭に描きながら、
数件回ることができるルートを決める。
そしてハイプレスをかけるかのように、
1件目のローソンに向かう。
ピッチ(店内)に入ると、
そこにはやはり強豪相手がそびえ立つ。
簡単にはゴールを決めさせてくれない。
女子高校生らしき2人が、
壁を作っている。
いつもなら、
アラフィフのおじさんという特性を持つ私は、
若い選手に圧倒されてしまう。
だが、今日は違う。
サッカー日本代表から、
熱い思いを受け取っている。
前を向いて、
ハイプレスでボールを奪いにいく。
「 すいません、ちょっと商品を取らせてもらえますか? 」
壁をぶち破るべく、積極的に仕掛けていく。
すると、
あっけなくボールホルダーらしき2人は、
無言で立ち去っていく。
あっけなさすぎて、
少し恥ずかしくなった。
だが、
今日の私は違う。
サッカー日本代表から、
熱い思いを受け取っている。
すぐにボールをキープし、
すかさずゴール前へ切れ込む。
「3商品購入で1クリアファイルゲット」という
システムを理解している私は、
ゴールキーパー(レジ店員)と対峙する。
そして、
シュートを撃つ。
ゴ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ルッ ‼︎‼︎。
なぜか相手のゴールキーパーは、
私を見て、
少し笑っているような気がした。
でも、
今日の私は違う。
日本代表から熱い思いを受け取っている。
1試合目で、ゴールを決めたのだ。
胸を張って、帰宅しようではないか。
すぐに監督に連絡する。
「 やったよ! お父さんやったよ! 」
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うりもりやすジャパンの司令塔は、
「 ありがとう 」
と一言発した後に、
「 なにわ男子とサンリオがコラボした缶ケースがあるねん、
もし、余裕があればそれもゲットしてきて ! 」
と、
追加の指令を出してきた。
まさかの延長戦。
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「 余裕があればでいい 」
との指令であったが、
すぐに気持ちを切り替えて、
缶ケースを探す。
今日の私は違う。
日本代表から、熱い思いを受け取っている。
クリアファイルをゲットしたピッチには、
缶ケースがないとのことだったので、
急いで他のピッチに向かった。
残り20分程。
アディショナルタイムもほとんどないだろう。
全力で
ピッチを駆け回った。
交代要員もいない。
私はこの試合でダメになってもいいと思うくらい、
駆け回った。
そして、試合終了の笛が鳴る。
思わず下を向く。
ピッチを駆け回ったが、
延長戦でシュート決めることができなかった。
こうなると、
最後のPK戦となる。
仕事場まで向かう途中に、
1件だけ、ローソンがある。
そこで最後のシュートが入るかどうかで、
運命が決まる。
最後の力をふり絞った。
「 すいません、なにわ男子とサンリオの
コラボの缶ケースってありますか? 」
ドックン、ドックン、ドックン、ドックン・・・・・・・
心臓の音が聞こえてくる。
そして告げられる。
「 缶ケースですか?・・・・・・」
「 ちょっと待ってくださいね・・・・ 」
「 すいません、ありません・・・・・・ 」。
失点してしまった。
敗退決定。
膝から崩れそうになる私。
しばらくその場でずっと立ちすくんでいた。
着ていた服の襟を引っ張って、顔を隠したかった。
残念な結果を、
司令塔にラインで報告する。
森保監督のように、
「 新時代を
見せてくれた 」
と賞賛の言葉を、
もらえるだろうと思っていたが、
我が、うりもりやすジャパンの司令塔は、
ラインで一言、
「 信じてたのに ( i _ i )」
と私に見せてくれた。
「 代表同士でつながる 」。
サッカー日本代表と、家族代表。
全く立場やレベルは違うが、
同じく熱い思いを持つもの同士で、
つながっている感覚だった。
私だけではなく、
きっと日本中をそんな気持ちにさせてくれただろう。
サッカー日本代表の皆さん。
本当にありがとう‼︎ 。
お疲れさま。
胸を張って、
帰ってきてほしい。
私も、
胸を張って、
家に帰ります。
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