強みにフォーカスする組織設計
皆さま、こんにちは。
Advent Calendar10日目(12月14日)を担当するHRの冨士本(@fuuuuuujimon)です。
私はタイトルの通り「強みにフォーカスする組織設計」についてお話できればと思います。
UPSIDERの企業文化について
UPSIDERのMission「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」を追求するための手段として事業があり、事業を加速度的に推進するためのエンジンとして「企業文化」があるという整理をしたときに、UPSIDERの特徴的な企業文化の1つを言語化すると「強みにフォーカスしていること」です。
そしてHRとしてはそれを前提に組織設計をしています。
なぜ強みにフォーカスするのか?
なぜ強みにフォーカスするのか。その理由は大きく2つです。
UPSIDERは、世界中にいらっしゃる勇敢な挑戦者をプラットフォーマーとしてご支援し、金融機関をはじめとする様々な企業の方々と協力しながら、世界のアップデートを本気で企てるスタートアップです(ちなみに余談ですが、私は共同代表の水野がよく言う「アフリカで鶏をあと一羽飼いたいおばあちゃんも、自動運転を実現したい起業家も、VTuberになりたい日本の女子高生も、企業運営を効率化したい経理担当者も、いまより良い未来にしたいと願って行動している全員が挑戦者です。」という表現がとても好きです。)。
世界に影響をもたらすことができ得る企業になるためには、組織の構成員である社員個々人が、自身のポテンシャルを200%発揮できるような組織風土であることが必要だと考えています。
そのためには(抽象的な表現ではありますが)全ての能力値が100点の仲間を100人ではなく、いくつかの能力値は10点や20点でもいいから、どこかの領域で200点の圧倒的な強みを有する仲間を100人採用する。そして、入社後は80点のパフォーマンスが出るそこそこ得意な業務や10点のパフォーマンスしか出せない苦手な業務に使う時間を限りなくゼロにし、200点のパフォーマンスが出せる得意な業務(=強み)に集中出来る環境を創る、そのようなイメージです。
そのために、マネージャーやテックリードとは、自身と自身のチームメンバーが担っている業務や責任範囲を定期的に棚卸ししてもらい、健全な状態なのかをチェックしてもらうようにコミュニケーションをとっています。
強みにフォーカスする2点目の理由は、仕事をするうえで、強みを活かしているときこそ社員の人生の充実度や幸福度が最大化されているときであり、それこそがサステナブルな働き方だと考えているからです。
充実した福利厚生や、勤務時間に一定の制約を設けることがサステナブルだと考える会社様もいらっしゃると思います。それを否定するつもりは一切ありません。
しかし現時点のUPSIDERが大切にする価値観や文化に基づくと、苦手なことを克服することに時間を費やすのではなく、自分が得意とする領域でイキイキと働きながら、最高のパフォーマンスを発揮し、お客さま・プロダクト・組織に貢献すること。そして、最高のパフォーマンスを発揮している優秀な仲間の隣で働き、刺激を受け続けることこそが、最高の福利厚生でありサステナブルな働き方だと考えているのです。
具体的な組織設計
それでは強みにフォーカスするために、どのように組織設計(具体的な施策)に落とし込んでいるのか、以下に例を挙げてご説明します。
ジョブディスクリプションチューニング
ジョブディスクリプションを作成する際は、まずは基礎となる情報を固めます。既存メンバーとの棲み分けやコンビネーション等を考慮したうえで、どういった強みを有する方であれば、配属先組織単体、そして組織全体でのパフォーマンスが最大化されるのかを意識してチューニングするようにしています。またエージェントさまとのコミュニケーション時も同様の点を意識します。
今はまだ会社全体で正社員50名程度の組織規模、SalesやHRといった小単位に組織を区切れば、多くても各組織5名程度のフェーズです。このフェーズにおいては、最大公約数的な情報の切り出し方をするのではなく、既存社員の特性をしっかりと理解しながら、組織力最大化のためにはどういった強みを有する方を、何名採用すべきか採用枠1人ずつの解像度を高めています。事業の課題や今後の戦略を念頭に置いて、ジョブディスクリプションをチューニングすることが非常に大切だと考えています。
面接
これまでの内容からお分かりいただけると思いますが、面接では既存社員の特性を理解しながら候補者さまならではの強みを理解する、それを大切にしています。では一方で、その方の苦手なことや不得意なことは一切気にしない、確認しないのか、それもまた違います。
その方の苦手なこと、不得意なことは「誰かがフォローし得るものなのか」が大切だと考えており、面談では強みと同時にそれらを確認することを意識しています。
例えばですが、お客様とのコミュニケーションは得意で大好きだけど、資料作成は苦手、これは全く問題ありません。誰かがフォローすることができますし、何ならその領域が圧倒的に得意で、時間を忘れるほどに没頭できる人がいます。時間や期限を守ることが苦手、これも大丈夫です。周囲でフォローできますし、仕組みでカバーできる部分もたくさんあります。
その代わり、嘘をついてしまう、仲間やお客様を信じられない、誰かに何かを頼ることが苦手、周囲への感謝の気持ちを忘れてしまうなどなど、これらをフォローすることは極めて難しいように思います。
強みにフォーカスする組織を創るためには、圧倒的な強みと誰かがフォローできる弱み、この2つをセットで確認することが大切だと考えており、面接時のヒアリングシートにもそういった思想を一部反映しています。
グレード( ≒ 評価)
最後はグレード( ≒ 評価)についてです。
UPSIDERでは縦軸に1〜6段階の階層に加えて、横軸にTechとBizを合わせて5区分のグレードを定義しています。
50名に満たないフェーズでこれだけ細かいメッシュでグレードを定義づけている会社はなかなかないのではないかと思います。こちらも強みを活かすための組織設計の1つです。
優秀なタレントのパフォーマンスを最大化するための手段として、評価は非常に重要。その評価の礎となるグレードが最大公約数的な内容になっていると、各人のスペシャリティを適切に評価することは非常に難しく、ともするとせっかくの強みを200%活かしてもらうことが難しくなると考えています。
最後に
今回は文字数の制約(という名の私の言い訳)の兼ね合いで、3つの具体例を提示させていただきましたが、この他にもUPSIDERでは強みにフォーカスすることを前提とした組織設計、そのTipsが至るところに散りばめられています。
一方で、これらを成功事例として紹介できるようになるのはまだまだ先の話になりそうで、UPSIDERは、HRを含め壮大な夢物語のスタートラインに立ったところです(上記具体例も、運用を開始したのは近々でまだまだ検証中のフェーズです)。
Mission実現のために、まだまだやりたいことやるべきことがたくさんあります。ぜひ今回のブログでわずかながらでもUPSIDERに興味をもってくださった方は、ぜひ当社の求人一覧を覗いていただけますと幸いです。
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それではまた明日、UPSIDERのアドベントカレンダーでお会いしましょう。
明日はMLTeamのTechLead石崎さんの記事です!