2024年9月13日 メンテナンスデー
健康は1番の財産、1番の贅沢です。
そのことを改めて感じました。
とある日、仕事を休んで、
メンテナンスデーにしたのです
メンテナンスデーとは、
大病はしていませんが、
細々とした体調不良を医師と相談したり、
お薬をもらいに行ったりする日です。
歯医者やマッサージを入れることもあります。
土日ではなく、平日に休みをとって、
病院を回ります。
少し前まで、平日に休みをとって病院へ行くということなんて
考えつきもしなかったのですが、
長い目で見て、そうした方がおおごと(大病)にならないと、
判断するようになりました。
半日休みでは、取りにくいし、
仕事が前にしろ、後にしろ、予定があると、
イライラするので、
1日休みをとっています。
今日は3つ病院をハシゴする予定でした。
ひとつの病院はものすごく人気の内科です。
大抵、3時間くらい待たされます。
しかし、ネット予約ができます。
ひとまず、ネット予約ができない他の2つの病院へ行くことにしました。
行った病院はがらんとしていました。
これなら早くすみそう…と思ったのも束の間、
「診察開始まであと1時間あるけどいいですか?」と聞かれて、頭が真っ白になりました。
この病院は、曜日によって診察開始の時間が異なるのです。
受診開始前に病院に入り込む謎の人間になってしまい、顔から火が出るほど恥ずかしかったです。
そそくさ、とその病院を出て、
もうひとつの病院、皮膚科へ行くことにします。
こちらは既に、開院前から、人が並んでいるのを先ほど横目で眺めたのです。
きっと、すでに、診察が始まっていることでしょう。
人気の内科は、絶対に待つことになるので、まずは、皮膚科へ行き、そこの待合で、内科のネット予約をして…と段取りを考えます。
皮膚科の待合は満員でしたが、内科はもっと混んでいるはずなので、
とにかく受付をします。
スタートダッシュを間違えたのはずいぶんの痛手です。
まず、皮膚科にくるべきでした。
しかし、
病院受診って、こんなに戦略と段取りが必要なものでしたっけ?、と思います。
体力もあり(この暑さの中でも病院間の移動可能)が、認知能力もそこそこな(受診開始時間は間違えましたが…)人間でも、なかなかにきつい、と感じます。
皮膚科の待ち時間もそこそこありましたが、
今日はあまり苛立ちません。
何故なら、申し込みしていた占星術講座のアーカイブをスマホから聴くことができるからです。
ちょうど良いと思って、資料も印刷してきたのです。
音量を小さめにして、イヤホンを片耳にさし、呼ばれたら返事ができる体勢になってから、アーカイブの再生ボタンを押します。
これは、想像以上によいライフハックで、待ち時間が不快になりにくい!と嬉しくなりました。
と、視線がこちらに注がれています。
暇を持て余した小さなお子さんがこちらを見ているのです。
手を振ったり、にっこり微笑みかけてみたりしますが、それには無表情です。
しかし、チラチラこちらを見ています。
最近、良き社会人たれ!と自分に言い聞かせているので、手を振ったり、笑顔をむけたりをランダムにしてみました。
相変わらず、お子さんの反応はありません。
しかし、嫌ではなさそうです。
保護者も嫌そうではなかったので
アーカイブを聴きながら、時折、お子さんにアイコンタクトをしていると、
思った以上に早く、名前が呼ばれました。
より、診察室に高い待合室へ移動しなくてはなりません。
移動して、しばらくすると、子どもの鳴き声が聞こえます。
反応は薄かったけれど、アイコンタクトは、意味があったのかも、と思いました。
良き社会人としてのお仕事で、間違いはなかったようです。
「あのお子さん無表情だったけれど、アイコンタクトその間は泣いていなかったもんな」などと振り返りつつ、アーカイブを聴きながら資料を眺めます。
ここから、思ったより時間がかかりましたが、
講座のアーカイブを再生しているので、まだ耐えられます。
今度からも、Audibleか何らかの講座のアーカイブを携えて、受診しようと固く心に決めました。
ネットでチェックをすると、内科の進み具合は、かなりゆっくりです。
これなら、自分の番が来るのはかなり先でしょう。
無事に皮膚科の診察が終わったのですが、
薬剤の供給が不安定で、これまで使っていた薬が出せず、
また院内処方もできないとのことで、
処方箋をもらうことになりました。
噂には聞いていましたが、本当に、ひどい薬不足なのですね…。
この国の現在地点は思っているより、ずっと厳しいものなのかもしれません。
暗澹たる気持ちになりながら、次の病院は行こうとすると、
小さなお子さんがガラス越しに、手を振ってくれました。
この国は最悪になりつつあるが、それでもまだ、希望は残っている…のかもしれません。
そう思いたいだけかもしれませんが。
さて、手を振りかえして、
受診開始時間を間違った病院に逆戻りします。
受付を済ませ、そこからまたかなり長時間順番を待ちました。
他の人の方が緊急性があり、私はただ今後の定期検診と時折飲む薬について相談したかっただけなので、
後に回されるのは仕方ありませんが、
それでもなかなか長い待ち時間でした。
ここでも、占星術講座のアーカイブが、
とても役に立ちました。
何度も再生して聴くことができるし、
意識をいつかわからない診察を待っているということから、
そらすことができます。
内科の順番をウェブで時々チェックします。
まだまだ進みはゆっくりでホッとします。
とはいえ、これは内科の順番に間に合わないかも…と思ったところで、診察の番が回ってきました。
サクサクと相談して終了です。
処方箋をもらい、その病院を後にします。
残るは、内科だけです。
炎天下の中、内科へ急ぎます。
肌を焼く、太陽の光は、真夏のようです。
とにかく暑い、
こまめに水分は摂っているものの、気をつけないと、倒れてしまいそうです。
何とか倒れずに、到着しました。
ディスプレイの自分の番号前にはまだ、10個ほど、番号が並んでいます。
これはまだまだ、かなり時間がかかりそうだと思ったのですが、採血は、すぐやってもらうことができました。
私の血管の左腕の太いので、常々採血時に看護師さんには喜ばれるのですが、
今回はしっかり言葉に出して喜ばれました。
止血をしばらくして、再度待合室に戻ります。
また、占星術の講座のアーカイブを再生します。
資料をチェックしながらのんびり待ちます。
待合には大きなテレビ画面が設置してあり、NHKがついていました。朝ドラの再放送をやっています。
他のテレビなら見ないのですがついついぼんやり眺めてしまいます。
すると後ろから、高齢の女性が、手に持っていた番号札を触ってきました。
身を固くして、首をすくめてしまったのですが、「あなたは何番?まだなのかしらねぇ」と痺れを切らしてのことのようでした。
以前の私なら、無視をしたと思うのですが、
現在、良き社会人としてな振る舞いを実行中なので、
現在が何番かを、説明しました。その方の番号は私より後ろであり、まだまだ、ずいぶんかかりそうです。
そういえば、以前もこの内科ではこういう高齢の方がいました。
スマホを使える世代は直接予約でも、ネット予約でも、そのあとはウェブで予約進行を見て、一度家に帰ったり、用事を済ませたりすることができます。
ですから待ち時間が長いといっても、受付に絡むほど、腹を立てたりはしませんし、周囲の人と雑談をしたりもしません。皆、静かなスマホを眺めています。
おそらく、この方たちの年代はそのサービスからこぼれ落ちているのです。
いつか、私も、そちらの側になるのかしら…と思いました。
その方が「最近の人の電話はみんなそんな形だ!」と会話を切り出し始めた時に、診察室に呼ばれました。近況報告をし、血圧を測って、血液検査の結果を返す日の話をして、さっと診察は終わりました。
またしばらく待って、会計です。
この時点で、すでに13時を回っています。
午前中まるまる病院受診で潰れたわけです。
しかし、まあ、うまく行った方でしょう。
昼食を食べたいと思いましたが、まずは処方箋を薬に変えねばなりません。
処方箋の期限は比較的短く、今日を逃すと、薬を取りに行けそうな日はないのです。
処方箋薬局が、開いている時間に、仕事から帰れる可能性は低いからです。
病院を出て、家の近くのドラッグストア併設の調剤薬局に処方箋を持ち込みます。
処方箋を渡すと、若い女性の薬剤師さんが眉を八の字にして、書かれている薬剤の在庫がないと申し訳なさそうにいいます。
薬剤が届くのは週明けとか!
それまでに、処方箋が切れてしまいます。
他の薬局を当たることにして、来た道を戻りました。
今日は同じ道を行ったり来たりしています。
2番目に行った病院の近くに、比較的大きく独立した調剤薬局があったのを覚えていたのです。
処方箋を出すと、立ち並ぶ薬剤師は皆女性です。
薬剤師って、案外女性の比率が多いのでしょうか。
「ここでもなかったら…」と思ってハラハラしましたが、すんなり処方箋を受け入れてくれたのでほっとします。
しかし、すぐに「この薬剤はなくて…粉薬でなく、錠剤ならあります」と言われます。
やはり、薬剤は不足しているのです。
暗澹たる気持ちになりながら錠剤でも構わない旨を伝えました。
その後、どんどん客が来るのに、私の名前は呼ばれません。
「やっぱりなかった…とかかしら…」と思って、またやや緊張しました。
ずいぶん経ってから、会計に呼ばれました。
主治医に薬剤変更の確認の電話をしたが繋がらなかったとのことです。
何ともご苦労様です。
私は気にしませんが、こういうことに腹を立てる人もいるだろうと思いましたし、
身体や精神的に調子が悪い人にとっては、この待ち時間はきついだろう、と思いました。
何で2020年代にもなって、薬剤が足りず、医師や薬剤師が頭を下げたり、患者が長時間待たされるのでしょうね。
薬剤師さんにはできるだけ丁寧に会話を返し、労いの言葉もかけました。
この後、帰宅して着替えて少し休憩してから、
ジムにいき帰ってきました。
メンテナンスデーとしては、ばっちりの一日でした。
でも、医療者の負担や薬剤の不足については、やや不安になりました。
子どもの頃、未来にそんなことが起きるなんて想像もしませんでした。
未来はもっと素敵になるはずだったのです。
未来っぽくなったのは、
マイナンバーカードだけ、
他は全て退化してしまいました。
湧き上がる不安を振り切るためにトレッドミルで走りました。
デジタルの数字でなく、吹き出る汗が、不安を排出します。
医療者の皆様には感謝したい、
いつもありがとうございます。
政府にはこの状況を改善してほしい、と思います。
そして、それはそれとして、
病院通いや薬をもらうことには、
ものすごく多くの手間と時間がかかります。
やっぱり、健康でいることが、1番なのです。