10月22日 読書家は本をどこで買うべきか
拝啓
今日は、夕方になるとひどく風が冷たかったです。
10月も後半ですものね。
金木犀の香りが薄くなってきたのに、気持ちがついていかなくて、まだ、9月に入ったばかりのような気がします。
さて、最近はまっている英国の推理小説、ワシントン・ポーシリーズは日本では4作刊行されています。そして、3作までAudibleになっています。
現在は、3作め「キュレーター」をAudibleで聴いています。3作めも面白いのでどんどん聴き進めてしまいます。もともとは通勤のお供にと考えていたので、休日は聞かないつもりだったのですが、あんまり面白いので、家事の最中やおやつを食べながら聞いてしまっています。
多分、近々聴き終わってしまうでしょう。
4作目も読みたくなりました。しかし、Audibleが出るのが待てず、紙の本を買うことにしました。
読みたくなった時のために、本棚に積んであります。
先日時間がある際に、本屋で買い求めておいたのです。この「時間がある際に本屋で買い求めておいた」のが、何故かわかる方は読書家だと思います。
つまり、KindleかAudibleになっている作品なら、「今読みたい!」と思った瞬間に、Wi-Fi環境さえ整っていれば、ダウンロードして、すぐ読めるのですが、紙の本ではそうは行きません。
本屋に行くか、オンラインで注文して届くのを待つ必要があります。
これがなかなか曲者です。
ダウンロードしてすぐ読める事に慣れていると、非常に手間と時間を感じます。
タップすれば、すぐ読める(聴ける)ダウンロードの強さたるや、圧倒的です。デメリットとしてはWi-Fi環境にない、電気がないと読めないくらいでしょうか。災害があると厳しいものの、日常生活では起きる確率が少ないデメリットといえます。
そして、本屋とオンラインで注文するの間にも恐ろしいほどの差があります。
もちろん手間と時間がかかるのは本屋のほうです。以前にも書いた通り町の本屋はどんどんなくなっています。さらに本屋があるとしても、その本屋に自分が求めている本が置いてある可能性はさほど高くありません。
よっぽどのベストセラーでない限りは。
大きな本屋でない限り、ニッチな在庫は抱えていないものなのです。
今回は駅中の本屋で、ワシントン・ポーシリーズの4作目がないか尋ねたところ、「ありません。手配中です」とのことでした。
では、「注文すればいいじゃないか」と言われると思うのですが、本屋の店頭で注文すると大体2週間から1ヶ月見てほしいと返されます。
「2週間から1ヶ月!!今読みたくて買いにきているのに?」「オンライン、それも密林の名を冠するあのサイトであれば、今から注文して、今夜もしくは明日中には届くのに??」と軽いパニックに襲われることがよくあります。
e-honという全国書店ネットワークサイトを使うことで、書店を応援しようとしていますが、届くまでには割と時間がかかります。やはり、密林の名を冠するサイトには到底及びません。
あのサイトの速度が異常なのだとは思いますが、あれに一度慣れてしまうと、ものすごく待たされた気になってしまうのです。
また、e-honで頼んだ本を書店受け取りにしていますが、店員さんにも周知が行き届いていないようで、いつもレジ前でかなり待たされます。何度も名前を尋ねられて、答えるたびに、店員さんが首を傾げる様子や本が見つからず、店員さんが探し回っている様子を見ると、密林の名を冠するサイトが流行るわけだなぁと思います。店員さんが悪いわけでは全くないのですが、仕事帰りで寄った本屋でしばらく待たされるのは精神衛生にあまり良くない感じなのです。
街の本屋が潰れて欲しくないと思って買い物をするように心がけているのですが、、利便性と応対が悪くてすぐに、密林の名を冠するサイトに戻りたくなってしまいます。
あのサイトはストレスフリーで買い物ができるように徹底されて作られているのでしょう。
疲れた体と頭は楽な方を選びたがります。注文する方は本当にストレスフリーなのです。
「オンラインで注文する→翌日までにはポストか玄関に届く」のですから。
もちろん、実店舗の本屋の良い点もあります。目的とした本以外もチェックできるというのはオンラインにはない特徴でしょう。これと決めた本以外を表紙やポップから手に取るとか、隣にあった本もともに買うとか、パラパラめくってみて買うことにするというのは、実店舗の本屋でないと味わえないことです。
でも、他にも実店舗の本屋の良い点をと言われると、「カバーをおつけしますか?」と言われて、紙のカバーをつけてもらうことくらいしか思いつきません。
あの速度と手間のかからなさに打ち勝つのは正直、難しいのではないかと思います。
年間にかなりの本を購入する人間が、本屋を応援しなくてどうする!と思って、強い気持ちで、本屋で購入するか、e-honで、購入するように心がけています。ぎりぎり唇を噛みながら、心がけてはいるのですが、かなり無理しているのは事実なのでもう少し、何とかならないものか…と思っています。
しかし、このまま行くと本屋が本当にどんどんなくなってしまいそうなのも心配です。どうしたものやら。
皆さんはどこで本を買っているのでしょう。
かしこ