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島留学と人 りん-003 2025/01/15
このインタビューは、島根県隠岐諸島の海士町に島留学に行ってるりんさんの月次インタビューでございます。
島留学生とは? https://otona-shimaryugaku.jp/
今回参加いただいたのは、りん さんです!
qbc:
前回はいつでしたっけ?
りん:
前回は、多分11月でしたよね。11月の振り返りみたいな展開が。
qbc:
そうですね。11月26日でしたね。
りん:
2ヶ月経ってますね、大体ちょうど。
qbc:
約2ヶ月か。いかがでしたか。
りん:
仕事に追われてまして、タスク管理が本当にできなくて、12月の年末辺りからだいぶ仕事がいろいろ立て続けに終わらなくて、行き詰まってました。
qbc:
終わらない状態?
りん:
終わらない状態。取材が好きで、どんどんいろんな人に取材をした結果、文字起こしとか編集が終わらなくて、お仕事が詰まってしまう状態が起きてしまいました。
qbc:
なるほど。
りん:
でも、年末年始の帰省ではどうしてもちょっと仕事から離れて思いっきり休みたかったので、帰省に入る前に一気に片付けて、何とかゆとりある年末年始を実家で過ごせましたね。
qbc:
実家に帰った?
りん:
はい。また東京に帰りました。
qbc:
そしたら、12月どうでしたか?
りん:
終わらせないといけない仕事にただただ追われている12月っていう記憶しかないです、正直。先輩には言われたんですけど、「やりたいことばっかりやってても駄目だよ。」って。取材ばっかり行ってても、発信する形まで持ってけないと取材した意味ないし、取材させていただいた方にもものすごく失礼だなと反省しました。これからは何か自分のやりたいこととやるべきことのバランスをちゃんと考えて、どっちもちゃんと力を注げるようにしないといけないなって思って。
qbc:
はい
りん:
その先輩がすごい仕事できる方で、カレンダーの使い方とか、タスク管理の仕方をレクチャーしてもらって。今年1年はちゃんと計画的にやるのが目標です。
qbc:
はい。どんな仕事の仕方になったんですか。
りん:
今までは、その日やることだけを見てただ闇雲に投稿を作ったりしたんですけど、もっと先を見て、当たり前のことなんですけど、Googleカレンダーとかで、もう逆算して考える癖は、12月の反省をきっかけに、今はちょっとずつできるようになってきました。
qbc:
12月年末いつごろ東京に戻ってきたんすかね。
りん:
年末は29日から東京に行って、8泊9日東京にいました。
qbc:
そういったところだと?
りん:
1月6日に帰りましたね。海士町に。
今回は東京に一番長くいた気がします。
qbc:
久しぶりの東京ってわけでもないかもしれないけど、感じることありました?東京で過ごして。
りん:
やっぱり海士町ももちろん居心地はいいんですけど、自分は東京の雰囲気も好きだなって気づきました。
qbc:
はいはいはい。
りん:
東京行くとカフェやマックみたいな場所がたくさんあるじゃないですか。その空間がすごい心地よいっていうか。東京のカフェだとなんか全員本当に知らない人しかいない。帰省しているときはほぼ毎日カフェに寄っていたんですけど、そういう知らない人だらけの空間って過ごしやすいなと感じて。
みんな1人で黙々と作業してるから、自分もその一部になれて、誰の目も気にせず自分の1人時間に集中できる。そういう空間もいいなって感じました。
qbc:
すごい細かい話を聞くんだけど、そのカフェって、そのスタバとかそういうとこでもいいの?どんなレベルかとかはどう?
りん:
スタバとかあとはもう駅前にあるチェーン店。ドトールやタリーズみたいな。
qbc:
はいはい。
りん:
ああいう感じのどこにでもあるカフェで、みんな各々が机に向かって勉強したりとか、ゆったりしてるような感じ。
いい意味で東京って人多いからこそ、しかも周り知らない人ばっかりだからそこに紛れられる居心地の良さもあるなと思って。
でも、だからといっていろんな人と関わりたいって思えば、そういう場所もたくさんあるし、1人になりたい時と誰かと関わりたい時の場所の選択肢がたくさんある。
自分のそのときの気持ちによって選びやすいのがやっぱ東京っていいなって感じました。
qbc:
こんな想像してもしょうがないかもしれないけど、例えば町に30分ぐらい自転車でいくと、ドトールみたいなカフェがあったとしたら、それはそれでいいの?
りん:
そういうカフェがあったらいいなってひそかに思うことはあります。
qbc:
それぐらいの距離感でいいの?距離としては。
りん:
そうですね。選べる方がいいなって思って。でも島でそういうカフェがあったとしても、結局周りはその知ってる人ばかりになっちゃいそう。本当にお互い何も知らない関係性の中で誰かに話しかけられるのを気にせず、黙々と自分の時間に没頭できるのがやっぱ東京の良さの一つなのかなと思って。
qbc:
そのそのときにさ、人間がいる必要あるの?
りん:
カフェとかそういう周りでってことですか?
qbc:
周りに人がいる必要がある?
りん:
人がいる必要というのは…?
qbc:
森の中じゃ駄目なのっていう話で、まず。どうなんだろう。
りん:
確かに。でも、周りに人がいることで、誰か人の存在は感じられる、気配はあるっていう安心感がありつつも、みんな知らない人っていうのがいいなって感じがして。
森とかだったのが完全に自分1人だけど、東京とかにあるカフェみたいな場所は周りに人はいるけどお互いに知らない者同士。完全ひとりじゃなくて、みんなで何かもくもく各々の作業してるっていう安心感があるのかな。
qbc:
なるほどね。動物は?無人ネットカフェがあったとしたら?
りん:
いやあ、やっぱり人なのかな…。多分、人の気配とか好きなんだろうな。だから周りには人はいた方がいいのかなって思います。
qbc:
なるほどね。1月はどうでした?生活環境というか。
りん:
でも海士町に戻ってきてからってことですかね。
qbc:
東京から。
りん:
東京の1月。下北によく行ってて、下北にはまりました。
qbc:
今更?言い方あれだけど、特別そのなんで下北は良かったんですか?
りん:
何だろう。家が下北から近くなったっていうのもあって、よく電車でも通ったりするんですけど、やっぱり駅で降りて街をぶらぶら散歩してみると、みんな古着とか自分のファッションを貫いてる感じ。みんなセンス良くって、かっこいいなって感じに思って。
qbc:
はい、なるほど。
りん:
どっかの建物の中にいろんな屋台がいっぱい入ってて、いろんな国の料理が食べれるお店がずらずら並んでたりとか。人もみんな個性ある感じの服着てて活気があって、そういうごちゃっとした感じが、何でもウェルカムな感じがして。
面白いなって思います。すごいそれを感じます。
qbc:
それは海士町と関係ありますか?
りん:
海士町にももちろんいろんな人いるんですけど、より幅広くいろんなジャンルの文化が混じり合ってて、みんな各々自分のファッションとかも、テイストが大体違う人がバラバラ、いろんな人がいるので、より多様性を感じました、下北。
qbc:
海士町と比べてっていうかさ、限定的な経験、限定的な場所に行ったわけじゃない。
りん:
はい。
qbc:
絞られたというかね。うん。そこに行ったことによって何か下北の魅力に気づいたとかそういうことがある?
りん:
多分そうだと思います。
qbc:
本当に?
りん:
下北のあのごちゃっと感がまたいいなっていう。海士町は海士町の良さがあって、下北は下北の良さを感じているというか。
qbc:
海士町は立ちますよね。丁寧に人を見られるというか、距離感が近いとかよく話すようになるっていうところがあって、その人の個性っていうのがわかりやすくなると思うんだよね。東京にずっといるとそういう経験自体が少ない。人をしっかり見るみたいな。そういう人との距離感の詰め方みたいなのがわかったのかな。それか人の見方が備わったのかな。
りん:
海士町って人が少ない分、いい意味で1人1人がしっかり見られる。2つを比べるというよりは、東京は東京で人が多い分、各々が自分の好きなカルチャーを身にまとってる感じ。
qbc:
うん。
りん:
すごい浮くとかはないけどみんなそれぞれの個性を楽しんでる感じがあるなって。
うまく言葉にするのが難しいんですけど、とにかく下北は多文化って感じがしました。
qbc:
なんでまた下北に行こうと思った?
りん:
本当に家が下北から近くて。電車で、帰りとかどっか行くとき、渋谷とか行くときも大体必ず下北を通る。前から下北の存在を知ってたんですけど、たまにちょっとふらって、降りてみたら、なんだこの街は…!と思って。
普通に散歩したり、古着屋さんの中をぶらぶらしてるだけでももうすっごい楽しくて。そっからどっかへ行くたびに、家帰る途中に下北ちょっと寄り道したりとかしてました。
qbc:
なるほどね。
りん:
今まで下北に特別興味があったわけではなかったんですけど、なぜかこの年末帰省したときに下北面白いなって。
qbc:
何回東京に行ったんですか?
りん:
3、4回くらいです。前に東京帰省したときも、友達とちょっと行って、そこからちょっと下北って面白いかもなって。今回も行ったらやっぱし面白い。古着屋さんかっこいいし、レトロでロックで、なんかいいなみたいな。
qbc:
なるほど。海士町はどう?帰ってきてからどうでした?
りん:
でも、海士町にいると自然とすぐそばにはいつも誰かがいるんだなと思って。
qbc:
うん。
りん:
やっぱり人との交流的なところは海士町の方が戻ってきて増えたって感じがしてます。東京にいるときは、自分から行かないと友達とも関わらないし、基本的ほぼ実家にいたので、関わる人も友達か家族かぐらい。1人になれる場所も東京は多いから、1人でいる時間もかなり多かった。海士町に帰ったら、やっぱり誰かとみんなでご飯食べたりとか、仕事でも島留学生といつも話してたりとか、本当にいろんな人と関わる機会は、海士町はすごく多いし、その楽しさを感じています。
それに、1人になったら私はほんとどうでもいいことにも悩んで気持ちが下がりがちなんですけど、海士町でいろんな人と関わってるときは、いつの間にかみんなから元気をもらって明るい自分もいたりで。
qbc:
やってること自体は?仕事内容、1月に入って。
りん:
内容はもう本当note記事書いたり、投稿作ったりとか。
あとは最近ずっと欲しかったカメラをようやく買ったので、カメラの勉強したり。
qbc:
雪は大丈夫だったんですか。
りん:
1回降って積もったんですけど、雨ですぐ溶けちゃって。意外と一瞬で雪がなくなっちゃいました。
qbc:
ニュースだとその郵便が遅れるとかそういう感じのニュースだとかはありましたね。
りん:
フェリーが連続で止まったりしてAmazonで頼んだものとかも皆届かなかったり、商店の食べ物もちょっとだんだんなくなってたりして。船止まるとやっぱ大変だなって。
帰省してた人たちも帰れなくなっちゃったり、ちょっと隠岐の冬恐るべしだなと思いました。
qbc:
なるほど。食べ物ってどうなるの?
りん:
完全に食べ物なくなるってことは多分なくて、商店に行けばあるけど、冷蔵の棚とか物が少なかった記憶があります。
qbc:
なるほどね。残り2ヶ月っていうところで、その先どうしようかみたいな、2月3月その後どうしようみたいな。
りん:
私は来年も島留学することにしました。2年目です。
qbc:
どういう状況なの?島留学生として2年目の延長っていう?
りん:
島留学を継続する感じです。大学ももう1回休学して。
自分のアイデアや工夫をとことん反映できる広報の仕事が楽しすぎて、何となくようやく仕事に慣れてきたところで、もう1年いてみたらまた、1年目のときとは違う切り口から「伝える」っていう仕事の幅を広げられるんじゃないかなと思って。
島留学生だけでなく、これまであまりできてこなかった地域の人への取材もチャレンジしてみたくて。もう1年いてみて、自分が今一番好きな「発信」の仕事の可能性を広げてみたいなって思ったので、延長することにしました。
qbc:
それはもうあの島留学生の事務局というか、そっちの方と話をして?
りん:
そうです。
qbc:
広報の楽しさっていうのは何なの?改めて。
りん:
そもそも島留学生とか島の人にインタビューとかを通して、普段聞けないようなどういう想いで活動してるのみたいなことを聞けるのがやっぱり好きというか。
qbc:
うん。
りん:
なので、そういう仕事ってやっぱ広報が一番できてる実感がある。そこが楽しいし、やりがいです。
発信っていうのも、自分が作ったコンテンツを見て、島留学行きたいって決めた人とか、note記事を読んで、背中を押されたって言ってくださる人が結構いて、そういう誰かのその行動のきっかけになれるのすごいインパクトある仕事だなって、ずっと思っているので、それが広報の良さかなって思います。
qbc:
はい。なるほど。人の話を聞く楽しさって何なんだろうね。
りん:
深い話っていうか、より話を聞くことで、その人のことがわかる。
話を聞かないと表面的にしかその人のことを知らない状態。この人はこうだって決めつけるよりも、話をちゃんと聞くことで、こういうこと考えてるんだとか、わかると親しみが持てるようになる。人を決めつけないようになる。話を聞くのはやっぱ大事だなって思います。
qbc:
そういう気持ちのときのなんていうかな、凛さんにとっての海士町はどんな存在なの?
海士町じゃなくてもよくなるのかな?それができるところであれば。
多分慣れてる、慣れてないっていうのはもちろんあると思うんだけど、場所としてね。
りん:
でも、将来的には、違う場所で、そういう引き続き誰かの話を聞くとかストーリーを聞いて発信するみたいなことは、海士町っていう場所にとらわれず、いろんなところでやりたいと思ってるので。
海士町で、島留学2年目に決めた理由は、海士町にいるからこそ何でもやらせてくれる環境がすごいいいなって思って。
今は、まだ発信、SNSのコンテンツ作ったりとか記事書いたりとかを今年1年やってきたけれど、これからはもっと表現の幅を広げるために今度は映像だったり写真だったり、もっと違う形でも発信してみたいと思ってて。そう考えたとき、何でもやらせてもらえそうな環境にいることで、自分のやりたいことを極められるんじゃないかと。
だからもう1年、発信っていう自分が好きなことを軸に頑張ってみたいんです。
qbc:
なるほどね。
りん:
もちろんたった1年ですごい極められると思ってないですけど、より自分ができる発信の方法もっと幅を広げてって、再来年は本土に帰ったときに、他の場所でもその経験を生かして仕事できるようになりたいなという考えがあって、それで延長しました。
qbc:
いつ決めたんですか。
りん:
12月の頭です。
qbc:
東京帰る前っすね。あれ東京東京帰る前か?
何かできることあったんすか、その前ってあれでしょう。デロイトさんでしょ?
何がそうさせたんだろう。
りん:
その頃ちょうど多分、公式インスタの投稿のフォロワーの反応が上がってきて、前よりもより質が高まったのかわからないけど、いい投稿が作れてる実感がちょっとだけ湧いてきて。せっかくこういう状態にやっとなってきたのに、また東京戻ってまた前みたいに大学生するよりも、さらにもう1年行ったら、どんなことができるようになってるんだろうって、わくわくして。
qbc:
なるほど。
今の気持ちはどうなんですか?それを決めて。
りん:
でも、もうやるしかないっていうか。
延長を決めるまでいろんな人にたくさん相談して、海士町アンバサダーの人とか、それこそ11月にあったデロイトのイベントに登壇した方にもちょっと相談したりとかするなかですごい刺さった言葉があって。「中長期的な物事ほど、後からいくらでも正解にできるよ」って言われたのがすごい自分のなかで印象に残ってます。
留学とか就職とか大きい決断ほど、そこで長期的に過ごす中で後から自分次第でそれが良い決断だったって思えたり、そうじゃなかったって思えるものだって言ってて。ほんとに全部自分次第。だから最初からそういう大きな決断にすごいリスクみたいなのを感じる必要もないのかなって思うようになって。
qbc:
なるほどね。
りん:
1年もう1回延長するって結構自分の中で、大きい決断だったのかなと思うんですけど。だんだん大学に戻らずもう1回休学するっていうのは、自分の中ではじめは心配なところもあったんですけど。でも、自分次第でどうにでもできるって考えるようになってから、「今しかできないこと」を基準に延長するか離島するか天秤にかけたときにやっぱ延長したいなって思って。
qbc:
ありがとうございます。
あとがき
人生楽しいねえ。あはー。
【インタビュー・あとがき:qbc】
【編集:むん】
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この記事は海士町関連のインタビューです。
この記事は「ローカルな人」インタビューです。
この記事は「《何か》と人」インタビューです。
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