大学授業一歩前(第54講)
はじめに
今回はべレ出版様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。第53講の開講です!!
概要
Q:ベレ出版様の概要を教えてください。
A:ベレ出版のキャッチコピーは「いつも、学ぶ人の近くに」です。英語を中心とする語学書をはじめ、数学や自然科学、地理、歴史などのジャンルの書籍を出版しています。学生から社会人、シニアまでのさまざまな方に向けて、学ぶことのおもしろさを味わってもらえるような本をつくっています。
ベレ出版の語学書編集チームも、言語に関する著者陣によるコラムをnoteで発信中ですので、ぜひご覧くださいませ。
出版社の方が考える読書
Q:出版社の方が考える読書とはどのようなものでしょうか。
A:読書は冒険です。自分が生まれる前の人や、遠いところに住んでいる人、自分とは考え方が違う人など、いろいろな人の頭の中を覗くことができ、著者が考えたことや経験したことを追体験できるのが読書です。価値観が多様化した現在、読書によって知識や知恵を身につけることは、ますます重要になると考えています。
オススメの一冊(他の出版社の中)
Q:他の出版社の中でオススメの一冊を教えてください。
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(古賀史健、星海社新書)
多数のベストセラーを手掛ける、ライターの古賀史健さんによる文章の書き方の本。メールやSNS、ネット記事などの文章を書く際に、うまく書けないで悩んだことがある人は多いのはないでしょうか。そんな方にオススメの一冊です。本書は、実践的なノウハウだけをまとめたものではありません。著者は「書くこととは、考えること」だと言っています。頭の中を整理し、それらを自分の言葉に翻訳できるように、ひとつずつ整理して教えてくれます。
「“書く”という行為のなかには、論理性の確立や思考の整理など、さまざまな要素が潜んでいる。“書く”というアウトプットの作業は、思考のメソッドでもあるのだ」(17ページより)
学生も社会人も、文章だけで物事を伝える機会は意外と多いものです。書く技術は、これから先、みなさんがどのような道に進んだとしても必ず役立つ武器になると思います。
オススメの一冊(べレ出版様の中から)
Q:ベレ出版様の本の中でオススメ一冊を教えてください。
『植物の形には意味がある』(園池公毅、小社刊)
「植物の形の意味を“考える”」のが、本書のテーマです。著者は、光合成を専門に研究している園池公毅先生。園池先生は生理学(さまざまな器官の働きを研究する学問)が専門なので、形態学(形などの見た目の特徴を調べる学問)は専門外です。形や色などの見た目から、その植物がどのように生きているかを探っていく内容です。植物を観察し、なぜそのような形なのか仮説をたて、検証していく過程が書かれていて、読者も著者と一緒に考えながら読めるように工夫されています。著者は「『考える』ことのほうが、『正解を述べる』ことよりも大切」だと本書に記しています。植物の形の意味を素人目線で考えていく科学的なプロセスは、理系・文系を問わずに知的好奇心を刺激してくれます。
おわりに
今回はべレ出版様に書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。私自身べレ出版様の語学書にはいつもお世話になっており、オススメの一冊も語学系かなと予想をしていたのですが、まさかの植物の本!!とても面白そうなので私も読んでみます。次回もお楽しみに!