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ワイン生産で知られるペネデスのワイン博物館が楽しい

バルセロナのあるカタルーニャ州には合わせて12のワインの原産地呼称があります。その中でバルセロナから比較的近くにあるD.O.ペネデス。バルセロナのスーパーでも必ずあるワインです。今回はその中心となる町、ヴィラフランカ・デル・ペネデス(Vilafranca del Penedés)のワイン博物館、VINSEUMを訪れました。

緑の8番がD.O.ペネデス。カタルーニャ州政府付属機関INCAVIより抜粋


バルセロナからヴィラフランカ・デル・ペネデスまでは近郊電車で1時間10分ほど。VINSEUMは旧市街の中心に構えます。

このVINSEUMは以前から訪れてみたかったのですが、改装のためしばらく休館していました。大規模な改装が終わり、今回はそのオープニングの日に訪れました。チケットは事前に完売する人気で、ほぼ地元の人たちのよう。

中世の建物とモダンな建物から成ります。

早速中に入ると天井からマナティー?ペネデスは少し内陸に入るのですが、この辺りは大昔は海だったとか。こんな生き物の化石が見つかったそうです。

そしていきなり巨大な樽!「うわ、でかい!」と思ったら天井は鏡でした。

DOペネデスだけでなくカタルーニャ州のワイン全般にわたる展示だそうです。ペネデスやエンポルダなど馴染みのある原産地呼称からカタルーニャ州の奥地のあまり聞きなれない呼称まで紹介しています。

ブドウを絞るかなり大がかりな昔のツール。映像でその仕組みを説明しています。

もう少し小ぶりのツールもいろいろ。

巨大なワイン樽。かなり年季が入っています。

フランス製の装置はデザインもおしゃれ。

こちらもレトロ。

デザートワインで有名なハンガリーのトカイに行ったとき、このような栓をする機械を使未だにっていました。

カヴァを熟成させるために使われるラック。ここにボトルを下向きに差し込み少しずつ手で回していきます。カヴァの一大産地Sant Sadurniのワイナリーの名前が刻まれています。

レトロなワインの宣伝ポスターの数々。

日本でもお馴染みのフレシネもペネデスの近くのSant Sadurniにあります。

キレイなカラフェの数々。昔の方がデザイン性に富んでいた気がします。

昔の醸造を紹介したジオラマがいくつもあって、ローテクながら楽しいです。なぜか外で子供が椅子に座ったまま地面に倒れ込んでいて謎でした。

一昔前のブドウ畑の風景。

樽を製造している写真。樽の製造はスコットランドでウイスキー樽の製造工場を訪れたときにいろいろ学びました。意外と奥が深いです。

モデルニスモ建築のワイナリーなども結構あるので、鏡を上手く利用してその一つを再現した展示。

そして大きい窓のある廊下に出ます。目の前の教会が一面に広がり圧巻。みんなここで写真を撮っていました。窓ガラスの色でレトロな色合い。

丁度この博物館を訪れる前にこの教会を見学したところでした。

ミュージアム・ショップではカタルーニャのワインも売っています。

最後は中世の建物の中庭でワインを1杯。チケットにワイン券が付いているので普段もワインが1杯飲めるようです。オープニングイベントのため拝観料は払っていないのでラッキーでした。

地元産のカヴァと白ワインから選べました。

私はカヴァを、パートナーは白ワイン。白ワインのブドウ品種はカタルーニャ特有のXarel·loでカヴァで使われるブドウの一つ。若く、フレッシュでちょっと好みとは違く、カヴァのほうが美味しかったです。このときちょうど正午すぎ。こんなに早く飲むことは想定していなかったのですが、スペインは昼のみは当たり前なので遠慮なく飲みました。

バルも併設されており、テースティングなどのイベントも定期的に行っているよう。

全体的に展示も興味深く、オールドファッションな展示からインターラクティヴなものまで多岐にわたりいろいろな工夫が見られました。全てカタルーニャ語、スペイン語、英語など4か国語表示なのも◎。あまり期待はしていなかっただけ嬉しいサプライズでした。

この後は町のすぐ外にある奇抜な建物のワイナリーを訪れます。

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