シェア
綿津見
2020年7月10日 18:45
57577。2013-2020年の短歌より。何度でも言うよあなたが呆れても下手な鉄砲数撃ちゃ(当たれ、)学生よ誇らかにあれ制服は初期装備かつ最強装備絨毯も家具の一つもない新居 フローリングでミルクパズルを持ち物は携帯ひとつ 行き先は無人島ではないから平気降り注ぐ星の欠片を一身に浴びてこのまま溶けてもいいな手を引いて煌めく夜の波を縫う 小柄な君とはぐれぬように群青と星で
2020年4月2日 20:53
2020年2月 - 3月の短歌、20首。---------------------春、なにか大事なことを忘れているような気がして口を噤んだ1時間あれば来れると知っていて1度も見なかった夜の海たぶん明日世界が終わってしまうから君だけといるため海に来た白く染まる息の向こうで唇に添える人差し指の細さよ潮風がひときわ強く吹きなびくあなたの髪に透ける朝焼け夢をみるクジラの背び
2020年2月13日 20:10
2019年12月-2020年1月の短歌、14首。---------------眠らないまま朝焼けの色をしたクラゲとなって揺蕩えたなら何者かになりたいような顔をして本当は何にもなりたくなくて押しボタン式の信号、指先を惑わせたまま動けないまま▶にふれてまどろむ可逆性ばかりの夜のスマホの火花唇の端から零れ落ちていく水溶性の言葉を見遣る 藍色の夜の帳に包まれてホットミルクを