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うつとノート術

 書くことが好きです。
 これはいわゆる執筆活動が好き、というのもあるのですが、ノートに自分の字でつらつらなにか書いているのが好きという意味もあります。

 ノート好きな人は一定数います。
 でも、このスマホの時代、なぜノートに書くのでしょう。

 今回は私の大好きなノートの話です。


手書きの効能

 手書きでメモをするのは以下の4つの点が優れていると聞きます。

① 自由度(書き方の自由度が高い)
 手書きだと、大切なことは大きめに書いたり、下線を引いたり、グルグルとキーワードを囲んだりというメリハリを簡単につけられます。デジタルでもできなくはないですが、スピード感が違いますよね。ちょっとした図を描こうとするときも、手書きであればササッとできます。
② 一覧性(多くの情報を一度に見られる)
 デジタルは、画面の解像度の関係で細かい文字が見にくく、一覧で見られる情報量が限られます。紙の場合は、情報を一覧で見ることがしやすく、これから考えることを俯瞰的に把握することがしやすいわけです。
③ 記憶定着(手で書くことで記憶に残る)
 米国プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究によると、手書きとキーボード入力でメモをとる人を比較したところ、手書きの人の方が記憶が定着しやすく、良い成績を収めたということです。実際に、手書きだと文字の強弱や線を引いたりできるので、書いたことをビジュアル的に思い出しやすいでしょう。
④ 創造性(脳が活性化し、発想しやすくなる)
 創造という行為は、まだ言語化されていないモヤモヤした概念を言葉にしたり、キーワードの関係性をつないで自分の考えていることを図で考えたりします。スティーブ・ジョブズがコネクティング・ザ・ドット(点と点をつなぐ)と言っているように、一見無関係に見える過去の経験や知識を書き出し、つなぐことこそクリエイティブなわけですので、どうしたって手書きの方がスムーズです。

「スマホでメモ」よりも、やっぱり「手書きでメモ」がいい4つの理由とは?

 まるっと抜粋してきました。

 勿論、書くよりもスマホのほうが入力が速いとかデータとして蓄積するときはスマホのほうがスマートとか色々あるんですが、手書きで色々のんびり考えながら書くのは理解力も働き、結果としてよいような気がします。

何を書くの?

 では、ノートに何を書けばよいのか。
 いくつか例を挙げますが、実は向いている人と向いていない人がいます。そのあたりお試しの上、やってみてくださいね。

①モーニングページ

 これは、「ずっとやりたかったことを、やりなさい」(著:ジュリア・キャメロン)という本で紹介している「書くこと」で、意外と有名です。
 朝起きたらノートに3ページ、思いついたことをがりがり書く。ノートは人には絶対に見せない、自分でも半年以上振り返らない。
 すると、自分の隠れた本音がぽろぽろこぼれ始めるというもの。

 日本語で3ページ書くのはしんどいです。やるならA5のノートに1ページでいいという記述を見たことがあります。

 これの一番つらいことは朝一でやらないといけないこと。
 朝活です。いい響きですが、難しいですよね!

 そして自分で振り返るのも半年後なので、効果が実感しにくいこと。
 書くことは「書くことがない」とかでもいいらしいんですが、それを書くために朝早起きするのも辛いですよね。
 私は3日で挫折しました。

 こちらの紹介動画が興味深いので、よろしければ。

②3Good Things

 これは難易度低めです。
 手帳などに「今日あった3つのいいこと」を書いていく。
 振り返ると「あ、私の毎日って意外といいことで溢れてる!」という満足感と自己肯定感を得ることができます。

 ただ、気分が落ち込んでるときは「3つのいいこと」を考えるのが本当に大変。
 寝て一日が終わった日なんかは「おふとんやわらかい」「ごはんおいしい」「よくねられた」とかで終わってしまって、さすがにこれが3日続くとしょんぼりします。

 気分がいいときだけやるのもいいですね。
 振り返ったとき「この日、元気だったなあ」って嬉しくなれます。

③Wish List

 これは手帳術のひとつかな。
 これから1年とか、半年とか期間を決めて、そこで叶ったらいいなとか叶えたい夢とかを列挙していきます。

 元気はあるけど何しよう? というときにWish Listを見て「あ、じゃあこれをしよう!」というわくわく感を感じることができます。

 これも元気のないときに見てしまうとしょんぼりします。
 どこか探して見られるようなところに書いておくといいかも。

④ジャーナリング

 ノートと言えばこれ、というほど今流行りのジャーナリング。
 簡単に言えば、思っていることをノートに吐き出すデトックス法です。

 たとえば、なんだかもやもやする、というときに「もやもや」と書いて。原因になっていそうなことを時間を決めて片っ端から列挙していきます。時間が来たら、今度は「じゃあこの原因に対してどうしたらいいかな?」と考える。
 私の場合は自分との対話で使っています。

 ジャーナリングは「書く瞑想」とも言われていて、1日5分からできるのに気分はすっきりするのでなかなか効果は高いです。

 ただ、これも落ち気味のときは書いているうちにどんどん暗い気分に引きずられてしまうので注意が必要です。
 お医者さまに相談してから、なんて書いてあるサイトもありました。

⑤私のトリセツ

 これは当方の「うつのご機嫌取り」で書いたようなことをノートにまとめておくとよいよというものです。

 これをするとごきげんになる、これをすると気分が落ち込む、そんな気分的なことから、大事な「お財布をなくしたときの対処法」「スマホを落としたときの対処法」「銀行口座の一覧」「PCのパスワード関係」「突然倒れたときの連絡先」……つまり、このノートさえあれば私のことはわかるよ!というまさに「トリセツ」です。

 これね、とっても大事だと思います。
 でも、すごく取り掛かるのが面倒。アップデートもしなきゃいけないのでさらに面倒。

 でも、あまり気分に左右される書き物ではないので、コツコツ書いていくならオススメ。私も作らなくちゃなあと思ってます。

ノートを見てみよう

 ちょっと楽しそうだな、と思ったそこのあなた! ノート沼へようこそ!

 ノートは100均にもありますし、文房具店なんかには2000円を超える分厚いオーラを出しているノートもあります。

 まずはお安いものでお試しするのがいいかなって思います。
 ノートと言えばコクヨさんのキャンパスノート(コクヨさんの回し者ではないです)。100均のノートは私などはちょっと紙質が悪くて、逆にノートのせいで嫌いになっちゃいそうなのでオススメしません。

 再生紙とかもよいです。
 なにを書いても許してくれるような寛容さがあります。

 結局、ノートも出会いなので、私はこれが好き!と言ってもそれが万人に合うわけではないんですよね。筆記具との相性もありますし。

 是非お出かけできる人は文房具屋さんへ行って、手帳とノートと運命の出会いをしてみてくださいね。
 ついでにペンとかも可愛いの買っちゃうとテンションがあがります。

 長々と書きましたが、「書く」ことで、あなたの気持ちのぐるぐるが少しでも解消できれば幸いです。

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さとう綾子
趣味で書いているので、サポートは不要です。お気持ちだけいただくことに致しますね。