【ジュニアアスリートの睡眠②】
Umito / カラダ・コンサルティングの山本健太です!
理学療法士の資格を持って地域で予防の活動に取り組んでいます!
・睡眠について最低限知っておいてほしい情報
・睡眠習慣を見直す情報 を発信します!
前回は、ジュニアアスリートの睡眠についてまとめられたレビューをお伝えしました!今回も、ジュニアアスリートの睡眠について栄養と怪我の観点から考えていきます!
10代アスリートの睡眠と栄養
セロトニンの不均衡は睡眠に影響を及ぼす可能性についてはこれまでもお伝えしてきました。セロトニンはメラトニンの原料であり、太陽が沈んで暗くなると明るさを察知して、セロトニンからメラトニンを合成します。トリプトファン、メラトニン、および高グリセミック指数食品の摂取は、セロトニンバランスに影響を与え、睡眠調節に異なる影響を及ぼします。トリプトファンまたはメラトニンの摂取は、睡眠開始の潜伏性と主観的な睡眠の質を改善する可能性があります。トリプトファンはセロトニンの原料となる必須アミノ酸の一種です。
一方で高グリセミック指数食品の摂取は、睡眠の質を低下させる可能性があります。グリセミック指数とは、時間における血糖値の上がりやすさの指標です。グリセミック指数が高いほど、血糖値は上昇しやすい食品となります。就寝1時間前に高血糖値と低値の飲み物の摂取を比較した小児を対象とした研究では、高血糖値群の覚醒が増加したことが示されました。また炭水化物摂取の形態も、睡眠の質に影響を与える可能性があります。固形の食事は、液体の食事と比較して入眠までの時間を短縮することが報告されています。固形食は、迷走神経の求心刺激があり、それが入眠までの時間の減少に寄与すると考えられています。
怪我の発生と睡眠不足
10代の睡眠不足は、筋骨格損傷のリスクの増加と関連していることがわかっています。慢性的な睡眠不足とスポーツおよび筋骨格損傷のリスクの増加の間には、統計的に有意な関連性が報告されています。また睡眠不足は、筋骨格損傷のリスクの増加と関連しているだけでなく、他の形態の損傷および損傷を受けやすい行動にも関連している可能性があります。一晩に8時間未満の睡眠をとる思春期のアスリートは、少なくとも8時間睡眠をとる仲間よりもスポーツ関連の怪我を負う可能性が1.7倍高いことが報告されています。学業による疲労とスポーツによる疲労を解消し、どちらのパフォーマンスも高く保つために睡眠は必要不可欠な要素であることは間違いありません。成長・発達段階にある身体にとっても睡眠の役割について、知っておいてもらいたいです!
参考文献
Coel RA, Pujalte GGA, Applewhite AI, Zaslow T, Cooper G, Ton AN, Benjamin HJ. Sleep and the Young Athlete. Sports Health. 2023 Jul-Aug;15(4):537-546. doi: 10.1177/19417381221108732. Epub 2022 Jul 19. PMID: 35855519; PMCID: PMC10293556.
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