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【オレキシンとレム睡眠】

Umito / カラダ・コンサルティングの山本健太です!
理学療法士の資格を持って地域で予防の活動に取り組んでいます!

・睡眠について最低限知っておいてほしい情報
・睡眠習慣を見直す情報 を発信します!

前回は、レム睡眠の重要性についてお伝えしました!今回は、睡眠覚醒の制御に関わるオレキシンについて考えていきます!

オレキシンの役割

睡眠障害の治療におけるターゲットの一つとして挙げられるオレキシンは、外側視床下部で産生される神経ペプチドの一つです。レム睡眠への影響が大きく、睡眠と覚醒のバランスを維持するのに重要な役割を担います。その他にも様々な働きがあることがわかっています。

例えば、エネルギーの恒常性を維持する上でも重要な役割があり、脳内の代謝センターと相互に連携しながらエネルギー消費、熱産生、脂質代謝を調整しています。また、自律神経系の調整にも関与しており、ストレス応答における視床下部-下垂体-副腎系の働きを活性化させます。他にも、オレキシンの受容体が記憶に関する脳領域にも認められており、記憶の統合や注意を含む認知機能にも影響を与えていると考えられています。

そして睡眠と同様に大きな役割として、食欲の調整があります。オレキシンは、食欲を促す働きがあることがわかっており、オレキシンの欠乏は、食欲の暴走を招きかねず食事摂取量を増加させ、体重増加に寄与するとされています。

オレキシンとレム睡眠

睡眠と覚醒において、オレキシンは覚醒の維持を担っており、本質的にはレム睡眠を阻害する神経伝達物質であるとされています。実際、レム睡眠が増加する睡眠後半において、オレキシンレベルの減少が確認されています。これは一方で、レム睡眠がオレキシンレベルを低下させているという考え方もできるようです。レム睡眠時間を確保するためには、オレキシン活動の減少が不可欠であります。

そして、レム睡眠とオレキシンの関係において注目したいのが食欲の調整です。レム睡眠は夜間の断食を保ち、食欲抑制として機能します。睡眠の後半にレム睡眠が確保できないと睡眠時間が短くなり、中途覚醒や空腹感を引き起こす可能性があります。それによって、オレキシンレベルの混乱を招き、食欲やエネルギー代謝に影響を及ぼすと考えられています。浅い睡眠として軽視されがちなレム睡眠ですが、前回からお伝えしている通り、睡眠において非常に重要な役割を担っていることが考えられます。


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