【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】映画『すずめの戸締り』に登場する地震おさえの「要石」石川県羽咋市にも存在した!
金曜ロードショーで「すずめの戸締り」を見てから、ダイジンにメロメロで、ネットフリックスで何度も見直しています。ダイジンは地震をおさえる「要石(かなめいし)」という役割でしたが、なんと能登半島にも「要石」が存在していました。
「要石」は、石川県羽咋(はくい)市寺家(じけ)町にある大穴持像石(おおあなもちかたいし)神社に存在し、「地震石」と呼ばれています。地震石は長さ約60センチメートル、高さ約30センチメートルで、ウミガメぐらいの大きさ。しかし、石のほとんどが土中に埋まっているとされ、全貌がどれほどなのか未だ不明なままです。
江戸時代末期、この石の霊験を軽んじた藩役人が、石を穢したところ異変が生じ、その夜のうちに死亡したとの記録が残っているそうです。今でも触るとたたりがあると言われています。
能登半島地震の発災後の1月21日、地震の収束と被災地の復興を願う祈願祭が営まれ、マスコミに取り上げられました。祭事は、深江八幡神社の宮谷敬哉宮司の呼びかけにより、市内16の神社が関与する形で行われ、約20人の町会役員が参列しました。
宮谷宮司は「石にはもっと地震をおさえてほしい。これ以上被災者が苦しまないようにしてほしい」と願いました。地元・寺家町の笠間孝一町会長も「町内で人的被害がなかったのは地震石のおかげ」と語りました。
伝統的な信仰が、ふるくに能登のコミュニティの絆を強化し、自然災害への備えに心強い支えとなっているのを感じました。