【好きなもの】わたしの夏 ※ネタバレ注意
皆様こんにちは(*・ω・)*_ _)ペコリ
十六夜(いざよい)と申します。
ご訪問賜りありがとう存じます。
今回はネタバレ注意です。
あと長くなってしまったので興味がある方は
お時間があるときにでもどうぞ。
これは日本人あるあるなのか世代なのか
わたしは『妖怪』に対してロマンを感じる。
妖怪の世界での一夏の冒険に
小学生のわたしは歓喜していた。
(もちろんわたしは観客である)
わたしは1987年生まれ。
昭和生まれの平成育ち。
正直わたしは『平成』という時代が
あまり好きではない。
それがなぜかは今回はさておき
そんな平成という時代にも好きなものがある。
まぁ平成というよりは
『平成初期』になりそうだが。
平成初期はオカルトブームだった。
巷には『怪談』がゴロゴロ転がっていて
特に学校は怪談の宝庫だった。
どの学校にも『七不思議』は必ずあり
花子さんは何人いるんだってぐらい
どこの学校でも言われていた。
もしくは呼ばれた学校に出向く
出向スタイルだったのかもしれない。
●んでなお酷使されるブラック具合。
質問に対する回避の答えが
難解すぎて覚えられない
どっちを答えても助からない
覚えてたらダメ
こういうのは小学生には
ハードルが高すぎる!(笑)
昔から『怪談話』は娯楽だったようだが
平成初期にはテレビ番組で多く取り上げられ
いろんな怪談番組があった。
マンガもたくさんあったし
アニメもドラマもたくさんあった。
わたしが大好きだったのは
『学校の怪談』の映画シリーズ1~3と
『木曜の怪談』の妖怪新聞(ドラマ)だ。
(花子さんのアニメも好きだが
今回はそちらには触れない)
どちらも舞台は学校とその周辺。
登場人物は生徒数人と先生1人が定番だ。
彼らが様々な怪談に巻き込まれ
勇気を振り絞って乗り越え
友情を深めあっていく
一夏の冒険ファンタジーだった。
近年は怪談の代わりに
魔法の国の冒険ファンタジーが多いが
日本はやはり妖怪だろう。
今でも『妖怪』ときくとワクワクする。
大人になったわたしは
『学校の怪談』シリーズのDVDを探したが
TSUTAYAなどでもなかなか借りられないので
ネット動画サービスで先日
『妖怪』で検索してみたところ
こんな映画を発見した。
『ゴーストブック おばけずかん』
1度観てみたところ
学校の怪談シリーズに似ていて
すごく懐かしい氣持ちになった。
学校の怪談シリーズの初期もそうだが
今はわざとそうしているのか
冒頭辺りのシーンの画質が荒いというか
今のテレビで昭和の番組を観るような
『THE昭和』な感じの質感が漂っていた。
それを観てわたしは
「これこれこれ!」と大興奮♪
学校の怪談1を久しぶりに観たときの
高揚感に似ている感覚。
しかも舞台は日本の田舎町。
のどかに続く田園の中を
自転車で走る子どもたち。
この風景にこの画質の荒さである。
画面の中から『昭和』の香りが漂ってきて
これはもうたまりません(笑)
子どもたちは現代っぽくオシャレだし
先生も新垣結衣さんなのでオシャレだし
(でっかい鼻栓してるガッキーが観れるよ♪)
出てくる妖怪たちは
学校の怪談に比べるとナチュラルなのだが
それでもやっぱり舞台設定がいい!
まず登場人物たちが
異世界に閉じ込められるという設定も
学校の怪談で学校に閉じ込められる感じと
似ているし
その閉じ込められた世界もまたいい。
その異世界というのは
現実の自分達の町とほぼ同じだが
他の人がいなくなるし
字が読めそうで読めないものになっていたり
よく見ると車が浮いていたり
昔ながらの家の中が
迷路のようになっていたりと
微妙に違うのがとてもいい。
学校の怪談のように
学校だけに閉じ込められて出られなくなるより
少し範囲が広がったり
境界線がないことが
精神的な怖さを増長している。
学校の怪談3でも町が舞台になっていて
1と2より薄気味悪い怖さが増している。
だがそれに比べるとおばけずかんは
町に閉じ込められはするが
薄気味悪さは感じない。
3では町が舞台になり
両親やお巡りさんや学校の先生が
のっぺらぼうになって現れるので
知っている人の変貌という恐怖があるが
おばけずかんにはそれがなかった。
登場人物はメインの人間以外は
ほとんど全て妖怪なのだ。
だから爽やかだった。
だが学校の怪談話が豊富ではない現代は
閉じ込められる範囲を町に広げないと
学校の中だけでは面白味がないと
思われるのかもしれない。
当時は学校の中だけで充分だった。
学校の中にはたくさんの妖怪がいて
時より時代や世界を越えたお客さんもいて
学校とは本当にファンタジーな世界だと
小学生のわたしは思ったものだ。
更におばけずかんでは願いを叶えるために
おばけずかんを妖怪に強く押し付け
おばけずかんの中に収容する
というミッションが課せられる。
どうやっておばけずかんを押し付けるかが
ミッション成功の鍵を握るので
みんなでいろいろと工夫をする。
そんな中アクシデントにより
おばけずかんに収容した妖怪を
使役できることを知るのだが
それはさながら
ポケモンのようなシステムである。
わたしの大好きな『夏目友人帳』的な
要素もあるが
夏目は妖怪を使役しないので
ポケモンに近いと思う。
そのおかげで物語後半からは
取り入れた妖怪とともに協力して
強い妖怪をおばけずかんに収容するのだが
最後のボス級妖怪の収容の仕方が
実に天晴れだった。
そうきたか!と膝を打った。
学校の怪談シリーズでは
怪談はほぼ一貫して怪談であり
協力するという要素はほぼないので
(例外あり)
ここは違うポイントだが
ポケモンを知っているので
すんなり受け入れることができた。
学校の怪談は妖怪がもっと出てきて
畳み掛けてくる感じで
観ているこっちも息切れがしていたような
記憶があるのだが
おばけずかんは1匹1匹
(妖怪の正しい単位が変わらない)
とのやりとりを大切にしているような
量より質な感じがした。
だがクライマックスのバタバタ感は
学校の怪談同様しっかりあった。
あの辺りの風を使った演出は
やはり氣持ちが高揚する。
また声優さんが豪華だった。
学校の怪談シリーズでは
妖怪役の俳優さんの声がほとんどで
人間型ではない妖怪は
声という声はなかった氣がするが
今回は人間型はいなかったので
声がある妖怪は全員声優さんだった。
わたしが知っている限りでも
釘宮理恵さん、杉田智和さん、大塚明夫さん
が出てきて嬉しかった。
学校の怪談シリーズとおばけずかんの
最大の違いは最後の設定だ。
おばけずかんの方では
冒険の記憶がなくなってしまうのだ。
学校の怪談シリーズでは
単純にこの一夏の経験を経て
登場人物が一回り成長するのだが
おばけずかんの方では
『記憶はなくなったけど
体のどこかに残っていて
自覚はないけど心の奥底の辺りに
成長の痕跡が残っている氣がする』
みたいな心にひっかかるような終わりだった。
そしてあの本屋の店主は
次はあなたの町に行くかもしれない
みたいなこの話自体が怪談か?
みたいな名残を置いていった。
これは学校の怪談シリーズにも
感じられた演出でドキリとさせられた。
学校の怪談では最後に
ふふっと笑いながら去っていく
赤い服の少女の後ろ姿が写される。
劇中には全く出てこないし
花子さんの服でもない。
どちら様?
ちなみにおばけずかんに出てくる妖怪は
学校の怪談には出てきたことはない、多分。
どっちかというと
墓場で運動会してる側の妖怪たちだったので
新鮮だった。
あ、でも1匹は小学校在住だった。
でも知らなかった(笑)
わたしの青春を思い出させてくれて
ありがとう!!
とても楽しい映画でした♪
十六夜
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?