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土用隠れ 三年寝太郎の呟き
朝目覚めれて 呟く
“土用隠れ”
きっと 太古から この時期
漁に出て さっぱり獲れない漁師達は
この言葉で 我を慰め 鮎を待つ家族に
言い訳をしていたんだろう
熱中症の警報の中 御用を済ませ
お籠り
陽の沈む 夕刻
ウエットスーツに着替え漁場へ
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いつしか 水は 温く
苔の匂いがしだす
連日の猛暑を 水は的確に伝える
漁場を 歩く
打っては みるが 差し戻しの
小さな天然遡上若鮎達が かかる
塩焼きサイズの天然鮎も獲れるが
甘い甘い 西瓜🍉の香りはあまりしない
川の苔が 猛暑で焼けているからか?
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程よく 夕餉の若鮎達を分けていただき
帰って行く
沈む夕陽を眺め 我 生きてるなって...
“天然遡上若鮎 唐揚げ喰うか?”
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今 出来る事は それぐらいである
30分前まで 清流で泳いでたんだから...
“老舗の高級 料亭に行っても 食べさせては
くれないぞ”
と 呟きながら...
鮎を 摘みながら
鮎に 生かされているなって
ギランバレーに恋をして
三年寝太郎の鮎漁師
浮世雲拝