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読書感想文

四月になれば彼女は|川村元気

思い出は全部記憶しているけどね、
記憶は全部思い出せないんだ

婚約者の弥生のことを本当に好きなのか分からない藤代。
ある日、初めての彼女から付き合っていた頃の記憶が綴られていた手紙が届く。
別れてから9年経った今、届いた手紙の意味とは?
いつか思い描いたような綺麗な恋なんて、現実には存在しない。
何かを失いながら、傷付きながら、知りたくなかったことも経験していく。
いずれ終わると知りながらも、人は何故恋をするのか。

A2Z|山田詠美

私たちは、今、好きの分量が同じなのだ。
男と女の関係で、こんなこと滅多にない。
あっても一瞬、もしくは錯覚。

文芸編集者の夏美、35歳。
夫の一浩も編集者で、夫婦でありライバルでもある関係。
ある日夫に恋人がいることを打ち明けられる。そして、夏美にも10歳年下の彼氏が出来る。
ひとつの家に帰り、そこで笑い合うことだけがルール。
W不倫はゲスの極み。

紙の月|角田光代

どうして人は現実よりいいものを夢だと決めつけるのだろう

1億円が横領されるという事件が銀行で起こる。容疑者は梅澤梨花41歳。
平凡な主婦だった真面目な彼女が何故?
背景には大学生の光太に高額な物を買い与え貢ぐようになったことがあった。
後から戻せばいいと顧客の金を使い込み、転落していく。
一瞬の快楽の為に、嘘を嘘で塗り重ねて取返しのつかないとこまでいってしまう。
不毛な欲望のために不正に手を染める。それって幸せですか?
苦しいのに過ちを犯してしまうのはどうしてでしょうか

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。|尾形真理子

感情は、歳を取らないかもしれない。対処の仕方が大人になっていくだけで

かわいい服を買った時に一番に見せたい人は誰ですか?
路地裏のセレクトショップ「Closet」に訪れた不器用な女性達の成長を描いた短編集。
新しい自分は、今までの自分に新しい色を重ねていくことで作られる。
私たちには、服を選ぶ自由と理由がある。
自分が気に入るのはもちろんこと、誰かにみてもらう

すべてがFになる|森博嗣

思い出は全部記憶しているけどね、
記憶は全部思い出せないんだ

孤島にある、コンピューターに支配された研究所内。
天才プログラマ真賀田四季に会うために島を訪れた、N大助教授の犀川とお嬢様学生の西之園萌絵。
隔離された生活を送る工学博士の部屋から死体が見つかる。
監視された密室の研究所内で誰がどうやって…
"7は孤独な数字"
孤独とは、他人に干渉されないことでもあるけれど、他人に干渉されない=自由でもない。

名も無き世界のエンドロール|行成 薫

一日あれば、世界が変わる。
二日あったら、宇宙がなくなってもおかしくない。

ドッキリを仕掛けるのが生き甲斐のマコトと、それに引っかかってばかりのキダ。
そこに転校生のヨッチが加わる。
小学校時代からの腐れ縁のマコトとキダは30歳になった。史上最大のプロポーズ大作戦を決行する。
一日の間にどれくらいのことができるのか。何を犠牲にして、何を自分に与えるのか。
時系列が行ったり来たりします。ラブストーリーかと思

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