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こころを癒やす読みもの|翅虫の三重奏。


挿絵:講談社「童謡画集(3)」(1958年)より


夏の大ホールを埋め尽くしていた
蝉の交響楽団の出番が終わりました。


つぎの演目は、翅虫たちの三重奏、
一転して、ひっそりと、はじまります。


秋の夜長の、幕開けです。
あらためて、

秋の夜長

という言葉の響きの美しさに、
こころが、やわらかくなります。


二十四節気七十二候でいうなら、
いま時分は、



寒露の節
鴻雁来賓、蟋蟀在戸の候




あたりでしょうか。
これらの言葉を、あらためて声に出し、
音の響きを味わいます。


すると、秋の、自然の、繊細な機微は、
切ないほどに美しい現象に満ち溢れている、
ということに気づかされます。


この星が、
これらの美しい現象を失っていくことを、
避けられないのなら、


これらの現象を表す美しい言葉も、また、
去り行く文化のひとつになることは、
避けられないのでしょう。


そこに、一抹ならぬ寂しさを感じずには、
居られないのです。それは、

こころ、というものが、
無意識界のからだを通して、
自然と繋がっている証




なのかもしれません。
何だか、センチメンタルな内容になってしまいましたので、翅虫の声で思いだした楽しい歌をご紹介しつつ、〆たいとおもいます。



あれまつむしが ないている
チンチロチンチロ チンチロリン


あれすずむしも なきだして
リンリンリンリン リインリン


あきのよながを なきとおす
ああおもしろい むしのこえ



あなたが、秋の夜長に聴く声は、
どんな声でしょう。


あなたの命という名の時間を使って、
最後まで読んでいただいたことに、
心から感謝します。 

どうか、
あなたのこころが、からだが、いのちが、
すこしでも、楽になりますように。


✎_心理カウンセラーU


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