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『カスタマーサービス × ○○』専門性の掛け算で切り開くキャリア論【前編】

「カスタマーサービスのキャリア」って永遠のテーマとして、よく話題に上がりますよね。

CS仲間と集まるとTop3に入る悩み事です。

僕も今の会社に入るまでは、スーパーバイザーやマネージャーといったマネジメントキャリアしか描けなかったのですが、この5年の間にカスタマーサービス職から社内ジョブチェンジをしていった仲間たちの姿を見ると、いくつかの共通点があることがわかりました。

今回はCS職からのキャリアの切り開き方を実体験を交えてお話しします。

これまでのキャリア

僕は2016年にメルカリCSに参画し、今年で5年目のいわゆる古参メンバーになりました。

社内の経歴は以下です。

入社 
→ グループ会社ソウゾウの新サービスCS立ち上げ(Mercari atte>Kauru >Maisonz)
 → メルカリ本体に戻ってCS People Development(CS部門内人事) でマネージャーとして東京・仙台・福岡の3拠点のメンバーマネジメントを担当
 → マネジメント向けの研修作成や実施を担当
 → CS Tokyo総務チーム立ち上げ
 → 健全化対応チームのトレーナーチームおよびQAチーム(クオリティアシュアランス)立ち上げ
 → 社内ジョブチェンジでコミュニティチームを立ち上げ(今ここ)

ざっとまとめるとこんな感じです。

もともとメルカリのカスタマーサービス部門の担当者として採用されたものの、入社後すぐにグループ会社の新サービス立ち上げのために出向します。

約1年半後にメルカリ本体に戻ってきてからは、マネージャーとして人材開発チームを見ることになります。

その後は、東京のCS専属の総務チームを作ったり、また次の瞬間には健全化対応をしているチームのトレーニングやQAプログラム作りを担いました。

この経歴を見ていただくと、どれだけBoldなChallengeができる環境があるかがわかると思います。

ものすごいスピードで事業成長していたため、3ヵ月や半年単位で組織が変わっていたのも特徴的です。

中には当然未経験のことも多かったですが、流れに身を任せて、目の前のコトに向き合ってきました。

その他社内ジョブチェンジ事例について

過去5年間にカスタマーサービス職から社内ジョブチェンジをしたチームやロールは僕が知る限りこんなにたくさんあります。

・HR(採用や人材開発)
・QA(プロダクト側の品質保証)
・Bizdev(事業開発)
・プロダクトマネージャー
・ビジネスリーガルサポート
・ブランドマネジメント
・コミュニティマーケティングマネージャー

あくまでカスタマーサービスからのジョブチェンジ事例ですが、5年前の僕は想像もできなかった広がりです。

戦略的なジョブローテの取り組みでいうと、尊敬するさくらインターネットの榎本さんのお話も大変参考になります。

新しいことを覚えるチャンスを増やすためにCSには定期的なジョブチェンジが必要だと思います。

カスタマーリレーション部は1年間でメンバーの30%が入れ替わるようにジョブチェンジを推奨しています。3年経てば9割が入れ替わるので全く新しいチームになるという目論見です。

自分の成長があるから、お客様の成長に寄与する事ができ、お客様が成長することで結果としてさくらインターネットも成長していくと思います。

全てはCXに繋げるためであり、そのために従業員一人一人の成長にもコミットしているのです。

カスタマーサービス人材のスキルセットが上記のような異なる役割へどのように派生していったのかという話はまた【後編】でお話ししたいと思います。

再現性はあるのか

大上段の話として、組織は振り子なので、事業を成長させるための最適な姿形は都度変わっていくもの

つまるところ、事業成長の中で必要な穴を埋めに行き、組織の歯車を自分が回していくという人材を経営は求めているのです。

なので、そもそも「カスタマー対応しかやらない」という、自領域の専門性を超えられないタレントはCSでは採用していませんでした。

もちろん、上記の限りではなく、一定特定の専門領域に特化して、エキスパートとしてバリューを発揮している人もいます。

上記の前提で、キャリア開拓に再現性を出すためには3つのポイントがあると考えます。

①専門性を高める

最低限やるべき範囲の中で、できることを増やしていき、一定のスペシャリティを高めることが大事です。

たとえば、僕の場合のタグラインは「CS」「組織づくり」「品質管理」「人材開発」「マネジメント」「コミュニティ」です。

いわゆる電話やメールといったお客さま対応スキルを突き詰めた結果、トレーナーになったり、品質を保証していくプログラムを作っていく役割を担ったり、マネジメントにもチャレンジしてきました。

自分ができる範囲の面積を広げていくと、思わぬキャリアのトンネルに繋がっていたりします。

②Willを持って染み出す

僕の視座をあげてくれた人の一人として、当時同じチームを見ていた菅野さんという人がいます。

元リクルート出身の彼との会話の中で「うえむーは何がしたいのか?」をよく問われていました。

彼のおかげで、僕は早いうちに自分個人としてのミッションを言語化することができたし、今のコミュニティの仕事にも繋がっています。

彼のような視座上げおじさんがそばにいることで、縦横斜めからの自分に対する期待値をすり合わせにいくことができたのはよかったです。

その上で、自分が目指したい姿や目標を掲げて、少しづつwillに向かって染み出していくようなチャレンジを続けます。

まずは、近接領域の掛け算から始めてみるのがオススメですが、この時、自分の市場価値を高めるにはどうすべきかという視点も大事なので、その話はまた別で。

③カルチャー創り・醸成

メルカリの大きな特徴として、BoldなChallengeを賞賛するというカルチャーがあります。

Go Boldな目標設定の上、チャレンジした結果が振るわなかったとしても、そのプロセスや姿勢を評価するというもの。

バリューの体現者に対して、経営のメッセージを添えて表彰することで、社員にモデルケースとして浸透させることができます。

また、僕自身も合計2回、2種類のバリュー賞をいただいた経験がありますが、その時初めて自分の言葉でバリューを語れるようになりました。

このように、会社のカルチャーは経営陣からの発信だけでなく、社員一人一人によって、数珠繋ぎのように受け継がれていったため、異なるジョブであっても事業と組織の成長のためにチャレンジさせる風土があります。

まとめ

あくまでメルカリCSの場合の一例に過ぎませんが、少しでもカスタマーサービスのキャリアに無限の広がりがあることを感じていただけたのではないでしょうか。

CS以外の領域に染み出していく中で、社内にチャレンジする機会があれば掴みにいくべきだし、いつ来てもいいように準備しておくことが大切です。

もし今回の記事で反響があれば、【後編】ではカスタマーサービス人材のスキルセットがどのように異業種に繋がっていったのかという話を書いてみようと思います。

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【専門性の掛け算でキャリアを切り開くための再現性について】
①専門性を高める
 まずは持ち場で一定のスペシャリティを高める
②Willを持って染み出す
 なぜ実現したいのかを言語化して行動する
③カルチャー創り・醸成
 キャリアがオープンに切り開かれていく文化づくりに自分自身も伝道師として貢献する




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