子どもと楽しむロンドン、ドーバー海峡を車で渡るパーク&ライドの旅
第二子が生まれて初めて、年末休暇に旅行をしました。行き先はロンドン。5歳の娘が学校で、イギリスについて勉強して、バッキンガム宮殿の衛兵交代式や、ビッグ・ベン、赤い電話ボックス、二階建てバスをみてみたい、といったのがきっかけです。授業では「世界旅行」をテーマに、ひとつの国を一ヶ月かけて学んでいます。
何も知らない子どもだと思っていたのに、今では「バッキンガム宮殿にユニオン・ジャックが立っているときは、王様がいるっていう意味なんだよ」など、私が知らないことを教えてくれるようになりました。もっと知りたいと図書館でイギリスの本を借りて読んだり。今までは、私達夫婦が行きたい場所に行っていたけれど、そんな娘の「本物をみてみたい!」という気持ちを叶えたくなりました。
パーク&ライドで宿泊費を節約
ですが、ロンドン市内は宿泊費がとーっても高くて、家族4人で泊まるには結構な金額を払っても、日本のビジネスホテルレベルといった感じ。年末年始は更に高騰していました。
悩んで思いついたのがパーク&ライド。ロンドン郊外の宿に滞在し、日中観光する際には、駐車代が手頃な大型ショッピングモールに車を駐め、そこから公共交通機関で移動するのです。そのためには、フランスから車で向かわないといけないのですが、これが私達にはとっても合っていました。不安から荷物が多くなりがちな乳児との旅でも、全部車のトランクへ!
フランスとイギリスの間にはドーバー海峡がありますが、フランスのカレーからイギリスのフォークストンをつなぐ海底トンネル「Le Tunnel」を通れば、車で行くことができます。夫は以前から「ドーバー海峡を車で渡ってみたい」といっていたので、これまたバッチリ。通行料金はハイシーズンで直前に撮った場合で片道150€ぐらいでした。
車でパリからカレーまでは3時間、海底トンネルは車ごと入る電車に乗って35分、そこからロンドンまでは2時間の道のりでした。電車の中は各階にトイレがひとつずつあるだけ、窓はあれどトンネル内は真っ暗で何も見えないので、基本は車の中で過ごします。ひと続きで5時間と考えると長いのですが、電車に乗ることで意識が切り替わるので、思いの外、近く感じました。思い返せば、この道のりも今回の旅のハイライトのひとつに。
やりたいことは3つ
旅行は4泊5日で、やりたいことは3つありました。
娘が学校で習ったロンドンのランドマークを見に行く&二階建てバスに乗る
イギリスならではのグルメを堪能する
子ども博物館に行く
まずは、ロンドンのランドマーク巡り。今まで何度もロンドン旅行をしている私でも、実は初めての体験でした。これまでは、あえてニッチな場所に行くという、斜に構えた旅ばかりしていたんですよね。
タワーブリッジ、ビッグ・ベン、そしてバッキンガム宮殿の衛兵交代式と、いわゆる観光名所を巡って気がついたことは、どこも人がとっても多いということ! 特にバッキンガム宮殿は式の1時間前から陣取り、終了後も凄い人混みでその場から1時間近く身動きが取れませんでした。娘は、あまりの人混みに、なにか特別な日かと思い込み、チャールズ国王が出てくるものだと期待していたそうで、ションボリ。それを聞いた私もガッカリ…。
イギリスならではのグルメを堪能する
私達がイギリスならではのグルメと考えているものは3つ。アフタヌーンティー、パブでビール、そしてインドカレー。あと、日本ではおなじみですが、パリにはない、鼎泰豊の小籠包も楽しみでした。
1つめのアフタヌーンティー。自然が美しいと言われる、コッツウォルズ地方へも足を延ばし、インターネットで見つけた人気と評判の村、バイブリーを訪ねました。すると、村に近付くにつれて渋滞が。村に着くとたくさんの観光バスが乗り入れて、ツアー客が文字通り押し寄せていました。
気ままに歩いていると、道ゆく人とすれ違うのですが、向かいから来る人が多いのです。後で気づいたのですが、目玉の区画周辺を一周する散策コースがあり、暗に進行方向が存在していました。個人旅行で事前情報がなかったため、村の不文律を乱してしまっていたようです。
田園地帯の中の素朴な村でいただくアフタヌーンティーは、量がてんこ盛り! 一食分以上の食事になりました。大きなスコーンでも軽い口当たりでペロリと平らげて、満足満足。
パブでビールは、毎晩行けそうだと油断していたら、到着した日の夜に1回行ったきり。それ以降は気の向くままにラーメンなどを食べてしまい、機会を失いました。ランチは事前に調べて予約をしていたので、毎日、妥協せずに美味しいものにありつけましたが、やはりノープランだと、テキトーに済ましてしまうものですね。
インド料理は色々調べて、Dishoomへ! フランスには辛いものがあまりないのですが、ここでは本格的なスパイスが効いたカレーを堪能しました。店内のつくりもセンスあふれる可愛らしさ。
そして密かな楽しみ、鼎泰豊では、トリュフ小籠包が外せないのですが、期間限定のトムヤムクン小籠包というものも、負けずに美味しかったです。パリにもお店ができたら良いのになぁ…。
リニューアルオープンの子供博物館
最後に、ヴィクトリア&アルバート子供博物館。こちらは到着した日に行ってみたものの休館日で、翌日、気を取り直して再度向かいました。ここが本当に素晴らしかった! 2023年の頭にリニューアルオープンしたばかりなだけあり、展示内容が最先端。たまたま、「Japan : Myths to Manga (日本:神話からマンガへ)」という企画展も開催されていて、家族で大興奮! 和樂webの方に展覧会レポートを寄稿しましたので、よろしければそちらもご覧くださいね。
帰ってきてから「ロンドンはどうだった?」と、娘が人に聞かれると、必ずする話があります。それは、念願の赤い電話ボックスを見つけたときのこと。喜び勇んで電話ボックスのドアを開けると、そこには巨大なウ◯チが!!! 強烈な臭いで慌ててドアを閉じたものの、娘の脳裏にはシッカリと焼き付いてしまいました。
旅の思い出は、ちょっとネガティブなことの方が、後々、印象に残るものですが、娘のロンドン旅行の思い出の中でも、この電話ボックスが占める割合はかなり高そう…。何であっても記憶に残ってくれたら良い、と思うことにします。
design storiesに「愛すべきフランス・デザイン『知る人ぞ知るイギリス名物、ロンドン地下鉄のTFLモケットの魅力』」を寄稿しましたので、こちらもよろしければ。
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