短歌/熊に逢ったら
クマ見たら静かに去れというけれどたぶん無理だわあらあらかしこ
小川糸さんの小説「椿ノ恋文」の単行本が発売されました。
「ツバキ文具店」「キラキラ共和国」に続く作品で、このシリーズが好きなのでとても嬉しい。新作を読む前に、と「ツバキ文具店」を読み返していたら、「あらあらかしこ」という言葉が出てきました。
手紙には、たとえば頭語が「拝啓」なら結語は「敬具」とか、いろいろ決まりごとがあり、「かしこ」「あらあらかしこ」は主に差出人が女性の場合に使う結語だそうです。
実際使ったことがない言葉ですし、今どき女性しか使わない言葉ってのもどうなのかいなと思いますが、言葉の響きとしてはすごく面白い。
さらさらと筆で流れるように「あらあらかしこ」なんて書いてある手紙をもらってみたいなあ、とも思います。
でも自分で書くのは無理だなあ。
クマに遭遇した際に冷静に行動するのと同じくらい無理だ。
と、いうことでこんな短歌になりました。
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