キャベツをマルチ栽培すること
うちの子も夢中です。のキャベツを出荷するのに行っているかわいいシール
こちらのシールが貼られて出荷するキャベツは化学肥料不使用、農薬散布は畑にて3回以内という基準を設けています。
キャベツは外葉の範囲まで根を広げるという性質があるため、できるだけ外葉を大きく作り結球期までに広範囲から肥料を吸収できる態勢を整えることが非常に大事です。
そのため外葉形成期の生育を安定させるため、4コマ漫画でも描かれているようにマルチ栽培を行っています。
マルチ栽培は非常にコストがかかる栽培方法であまり単価の安いキャベツでは採用され難い技術です。
ただ、以下の利点があります
特に③は重要でキャベツが罹患する病気の大半は
土からやってきます
昆虫を媒介とするウイルス病などもありますが、大半は土中細菌です。
特に雨が土をうつことにより、跳ね上げられた雨水混じりの土が葉裏に付着することで細菌を呼び込みます。
つまり、まず土と葉が接触する機会を減らすことによって病気を未然に防ぎ、結果として作業的に大変な農薬散布の回数を減らしていく事ができます。
また、①、④、⑥はキャベツの歩留まり向上、②、⑤は肥料投入の削減と近年よく言われているSDGsの項目に合致する栽培が可能です。またマルチは微生物によって分解され土に還る生分解性マルチを使用しています。
マルチ栽培にかかる費用ですが10aあたり
行政が試算しているキャベツの平均的な売上は35万円
うち生分解性マルチにかかる費用は2万5千円
です。
売上あたり経費率は7%と単体項目としてはコスト高にはなってしまいますが、それでも人力を削減し、肥料や農薬の多投を防ぎ有機肥料だけで効率的にキャベツを栽培できるので、弊社では8年近くこのやり方を続けています。
マルチ栽培によりスクスクと育ったキャベツは非常に高い糖度と、低硝酸態窒素を実現しているため販売先からの評価も高く、有利取引が実現されています。
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葉の部分を測った時の糖度も高く栄養素をきちんと貯め込んでいることがわかります。
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またその割に硝酸態窒素は低く(農水省の資料によると平均は690程度)、生育後期に余分な肥料を残さない計算された肥料管理ができていることを物語っています。
以上、簡単ですが弊社が継続的に行っているキャベツ栽培に関するお話でした。
マルチ栽培に関する疑問、質問はコメントいただければ可能な範囲でお答えします(*^_^*)
次回はどんな有機肥料で育てているのか?に関するお話しをしていこうかと思います。