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幸福ーー環境との齟齬ーー

序章

 今回感想を綴る本はこちら!

 前から気になっていた本である。最近スマホの使用時間が極端に増えたのを感じており、何か良くないと思っていた。さらにこの本は私が読んだとある本にrecommendされており、その時にも読もうかとも思ったがスルーした。
 たまたま本屋に行ったときにこの本を発見した。これはチャンスだろと思い購入した。どうでもいいが本屋に行ったときはピンときたものを買うのが主義だ。

本章

初発の感想

 久々に良書に出会った気分だった。さすが2021年最も売れた本という感じだ。今回の本は人類の進化論的なところを軸に話が進んでいくが、これが面白い。納得感もあるし、おかげさまで人類の進化論に興味が出始めている
 実際この本を読む前の時点では、要約のYoutubeを1、2回見ていたこともあり復習がてら気楽に読もうとといった感じだったが、それでも初読みかというくらい面白い本だった。
 あと個人的にはうつ病に対しての捉え方が変わった。詳しくは本書を手に取って見てほしい。

関係ないけどアンデシュ・ハンセンかっこよくね?

スマホがどうしてダメなのか?

 スマホーー正式名称スマートフォンは、我々の生活を便利にしてくれた。世界中の色んな人と簡単に繋がれるようになったり、簡単自分を発信できたり、またそれによってお金を稼げたり。手の届きにくいところへの橋渡しとなった重大要素だ。これ自体は非常にいいことである。ただいいことばかりではないというのが人生付きものだ。
 皆さん、幸せだろうか?この問いに対して幸せとちゃんと答えられる人は世の中の3割くらいかなと私は勝手に思っている。ちなみに自分は7割の側だ。この数字を見て少なくね?と思うかもしれないが、実際こんなものだと思う。理由は様々あると思うがーーex:今ある幸せに気づいてないだけーーその一つにスマホが関わっているというお話だ。
 これだけ便利になったり、娯楽に満ち溢れているのに幸せでないわけないじゃないか!?と思われるかもしれないが、確かに客観的に見れば幸せかもしれないが、幸せかどうかは己がそう感じ理解どうかが大事だ。実際感じられてない節があるのは私が実感している。

 じゃぁなぜ幸せに感じられないのか。
 そもそも人間は狩猟の時代から体の仕組みは変わっていない。生物の進化は数万年にかけて環境に適応していくのが定石だが、人類はたったの数千年で環境を変えすぎている。体の進化が追いついていないわけだ。その時代、そこまで便利ではない。今のように平和でもない。常に猛獣に襲われるかもしれない、同じ人間に殺されるかもしれない、食糧が見つからないかもしれない、危険な世界だった。
 そんな危険な世界で生きるのに持続的な快楽を感じている暇はない。あくまで感じるなら刹那的な快楽だ。種が滅んでしまう可能性があるからだ。だから人間持続的な快楽を浴び続けるのに慣れていないところがあるというわけだ。そこがスマホとのミスマッチな点である。

 スマホははっきり言うと、我々の脳内のドーパミンを刺激するように巧妙に作られてしまった。このドーパミンは刹那的な快楽を狩猟時代に我々に与えてくれた重要要素だ。このドーパミンには「もっともっと期待以上の!!!!」という性質があるのでスマホにハマってしまうとどんどんスマホに時間が食われてしまうというわけだ。
 さらにスマホのスクリーンは日光と同じ波長を持っている。日光を浴びると目が覚めるようにできている我々人間の体なので睡眠にも影響が出るのだ。よって健康を害す羽目となり幸せを感じにくくなる。そこにSocial Mediaが追い討ちかける。
 これにスマホの悪条件が揃いすぎていて一周回って笑ってしまった。まぁこうなったのも利益を上げるために外資が努力してしまったからということなのだが、ここでちょっと意外だったのがこれを作った側も後悔をしているという点だ。本当に悪に染まった人間が作ったのかと勝手に思い込んでいたのでそこは反省だ。

己の幸せ

 上記でSocial Mediaが追い討ちをかける書いたが、実際この点が私が一番実感している点だ。私はSocial Mediaは比較的積極的に何かを投稿したりしている方だ。Twitter、instagram、音声投稿、このnoteを包含される。そこで本書に書いてあったのが、「上には上がいるので、自分がヒエラルキーの一番下にいるんじゃないかと思い込んでしまう。」ということ。これ結構な節がある。例えば私は音声投稿サイトでラジオやってみてるのだが、周りの投稿者さんに比べるとあまり聞いてもらえてない印象を受ける。それでちょっと落胆することもよくある。
 人間には社会的地位を手に入れるとセロトニンが出るらしいーー権威主義もこの性質からくるものだろうと推測できる。逆にそれがないとセロトニンが出なくなるらしい。セロトニンが出なくなるということはうつ病へ向かっていくということなので、Social Mediaはやりすぎない方がいいなと思う。セロトニンが下がれば幸せではない。
 さらにSocial Mediaは基本的に情報過多。この情報過多がドーパミンを刺激するのだ。だから離れられなくなる。いい意味でも悪い意味でも人間には高刺激すぎるのだ。
 少し自分語りをすると、メンタル疾患で暇をしている私だが、暇が故にスマホを見てしまう。自分は今そんなに幸せじゃないかもしれない。そう思った。スマホによって幸せを奪われている。最近はその幸せを問い続ける日々だ。だから何か別のことをしようと今は色々模索中の私だ。

終章

 少し話が飛び飛びだったかもしれないが、要はスマホによって幸福感が下がっているということが言いたかった。さらに集中力も落ちてしまうスマホ。この文章を書くのにもその点苦労してるには内緒だ。
 本書では上記以外に集中力のお話、スマホとの付き合い方など色々語られている。ぜひ気になった方は手に取って見てほしい。

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