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2023 年買ったもの良かったもの、諸々のレビュー

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S.M.S.L DL200

DAC 兼ヘッドホンアンプ。求めるものとしては、ほぼほぼ完璧。今年買った中では上位の大満足。
良いところのサマリとしては以下があげられる。

  • USB 2.0 ( USB-C 端子での接続も可能)で Windows/MacOS に接続可能

    • Linux も Kernel のドライバで対応しているようだ

  • Windows 用に用意されている XMOS ドライバ・アプリケーションが安定性良し

  • インプットとして Bluetooth 接続が可能

  • 768kHz/32bit まで再生可能

  • 出力として RCA と TRS (バランス)を装備

  • ヘッドホンアンプとして 6.35 ピン端子と 4.4mm バランス端子を装備

    • 300 Ω インピーダンスまでのヘッドホンも対応

  • 221.9 x 31 x 206.7 mm と省スペースかつ、発熱もそこまでない

出力の装備としては個人的には完璧。
TRS 接続と RCA 接続の両方を使用できるので、 TRS 接続を Topping PA3s に接続して RCA を色々なアンプに繋いでいる。
ピン端子のほか、バランス接続の 4.4mm のイヤホンなどにも対応する。

Bluetooth は LDAC にも対応し、最近のトレンドにきちんと対応している。 iPhone との接続も特に問題なく、 Bluetooth モードに切り替えればサクッと繋がる。

操作における難点としては、押し込みボタンと一体化しているフロントノブしかコントローラがないため、操作性にやや難があること。 ボリュームと電源は別のスイッチにして欲しかった。
ただ、すべての操作がこのノブでできるし、メニューのネストも深くないので、致命的に不便という訳でなく、通常使う分には問題ない。アイドル状態になると、ノブのコントローラが音量に自動的に切り替わるなど、細かい配慮を感じる。
同梱のリモコンは、なんかレスポンスが悪いときがありあまり使っていない。インプットとアウトプット切り替え、音量と電源スイッチが独立している以外は、ほぼフロントノブと同じ操作感。
良いところとして、 筐体フロントのみで電源のオンオフが操作できるのは嬉しい。 背面に電源スイッチがあるオーディオ機器も珍しくないので……。

僅かであるが、ちょくちょく僅かなポップノイズがあるため、気になる人は気になるかも。
また USB 接続において、起動や接続後すぐの再生において、音の出だしが一瞬聞こえないという仕様もしくはバグがある。個人的には最初だけなのでそこまで気にならないが、微妙な不具合ではある。

少々手間ではあるが回避策はあり。

上記、不具合はあるもののドライバを入れた状態での動作は大変安定しており、 PC 起動状態から筐体の電源をオンにしたり USB にインプットを変更すると瞬時に接続してくれる。サンプリングレートを変更しても、特に問題なくスムーズに再生できる。
DTM 用のオーディインターフェイスで使用されている XMOS のチップを使っており、接続の安定さなどは特に不安なく使用できる。ASIO などももちろん利用可能。低レイテンシーの再生はまだ試していないが、恐らくいけるんじゃないかと思っている。

ヘッドホンアンプとしての出力は文句なし。Beyerdynamic DT990PRO の 250 Ω も余裕。

ヘッドホンアンプとしての音質レビュー

アンプの音質レビューに関しては経験が乏しく、正確なレビューができるか非常に不安なので、あくまで参考までに。スピーカーやヘッドホンの違いは分かっても、ある程度の品質の設計・チップを使っているのであれば、アンプでの違いはそこまで大きく変わらないのかなと思っている。

比較対象は 10 年ほど前に購入した HD-1L(残存するメーカではないが、ヘッドホン好事家にはフラットかつ音質がよいと定評であった。定価 10 万円程度)。DAC は可能であれば共通にすべく、後者に関しては DL200 の RCA 端子から接続している。
PCM filter は FL1 に設定し、 Line Out の音量は 99 固定。使用したヘッドホンは Beyerdynamic DT990PRO, Sennheiser HD580.

HD-1L に比較するとやや低音が強調され、キックなどのアタック感がやや強めに感じる。音場や解像度に大きな変わりはないと思うが、シンセイサイザのパッドなどフェイザーがかかったエフェクタの細かい粗に関しては HD-1L の方がよりつぶさに表現していると思う。この辺りはオペアンプの違いか?
音場の広さ、奥行なども自然であり、見通しもクリア。不自然な表現は感じられない。
高音も変に強調されているような感じは受けず、自然な表現。トータルして、若干ドンシャリには感じられるものの解像度やバランスの良さは十分。ヘッドホンの個性を十分に出せることができ、アンプとしての表現の追加は適度に思える。
機能含め、実売 3 万以下の DAC + ヘッドホンアンプとしては非常に優秀なのではないかと思う。個人的には大アタリ製品だった。

シンガー NuiNui CE-15

ミシン。娘の園で使用するバッグなどを縫うために購入。たぶんヨドバシで購入するのが一番安い。これしか使ったことないものの、通常のミシンが欲しいというのであればこれを買っておけば間違いなさそう。ここから用途に応じてミシンや機材を増やしたり、上位モデルを購入するという流れか。

本当はコンピューターミシンが欲しかったが、パワーが出るのは電子ミシンであるということと、 Youtube で見かけたプロの方が「モニカピクシー」を使用しており、この CE-15 はそのモニカピクシー 5710 のリニューアル品のようであったためこれにした
フットコントローラは別売のため Amazon で購入。 マストで買ったほうがいい。 常に両手を使うので、ハンズフリーになるフットコントローラは必須。

操作感や設定はまんま家庭科の授業で使用していたミシンであり、ボビンの糸巻取や糸通しや諸々は先生に習った通りである。
細かい手作業は要求されるものの、マニュアル通りにやればなんら問題ない。
パワーはきちんとあり、厚みのある布を縫うときは、布抑えに別途切れ端を入れたりして補助する必要はあるものの、しっかりと抜える。「自動糸調子」は常に有効の状態であり、切り替えをしたことはほぼない。
コンピュータミシンと違いベーシックなステッチにはなるが、正直他のステッチを欲しいと思ったりはしなかった。これだけありゃ、まあ家庭では事足りると思われる。やはりベーシックな機能とパワーがあり、シンプルなものが何でも使いやすい。

操作中の音量は普通。それなりには大きな音は出るものの、夜中に動かしていてもご近所迷惑にはならないはず。

一方で難点があるとしたら、フットコントローラーを押し込めば抜い針が上下する状態である 「電源オン」 の状態でしか LED ランプがつかない こと。糸通しや、細かい調整など布押え・手元を明るくしたいときに LED が点灯して欲しいのだが、それができない。不便。
フットコントローラも 2 回踏み込むことでロック解除とか、もうちょっと安全装置のような機構があってもいいのになとは思った。今のところ 2 回ほど指を「危ない」した。結構痛い。

ミシンや裁縫はなかなか勉強するのは難しいかと思っていたが、細かいテクニックや、こういうときにはどうしたらいいんだろう、どうやって作ればいいねんというノウハウはウェブ上にブログや動画などで豊富に存在しており、インターネットの英知を感じる。

Topping PA3s

S.M.S.L DL200 から TRS 接続できるパッシブスピーカー用パワーアンプを探したところ、それなりに安価で評判の良さそうだった Topping PA3s を購入。

TRS 接続が可能な安価なアンプかつ、 AC アダプタはそれなりに大きいが筐体自体は小型で幅を取らない。
TRS ケーブルは 30cm の短かいものが Sound House で販売されていたため、それを購入。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/25272/

最近の中華オーディオ特有? のゴテゴテスペックからすると、機能はシンプルにアンプに限られており Bluetooth や DAC の機能を持たない。 DL200 側に DAC の機能を寄せてパワーアンプは余計な機能を持たせたくなかったので、ニーズが完全にマッチした。
トーンコントロールなどもなく、インプット切り替えを兼ねた電源ボタンとボリュームコントロールノブのみと操作部のインターフェイスもシンプル。
電源オン特にポップアップノイズなども発生せず。長く使っていく上で心配がない設計になっているかと思う。

筐体も非常にコンパクト。 DL200 と比べても横幅は半分よりやや長い程度。発熱も 8 時から 9 時程度の駆動であれば、ほぼ気にならないレベル。一方、外部 AC アダプタはやや大きめ。本体と同じくらいの大きさ。

難点は 電源ボタンの操作性が悪いこと。 電源オン後、長押しで電源オフとなるが、短かいと RCA/TRS のセレクトが切り替わる。この微妙な長押しが、たまに失敗することがあり、セレクトの切り替わりとなってしまう。これがストレス。
スイッチ自体の耐久性もやや心配で、トグルスイッチにして欲しかったが、トグルスイッチを装備したものは高級機である PA5 II となる。音質に不満がないのに、トグルスイッチのためだけに数倍の値段の上位機種を選択するのもなあ……。

いや……買うかもな。それくらいトグルスイッチの方がありがたい。

アンプとして、音質の評価は正直分からず。ただ、後述する Denon SC-M41 のスピーカーとしての性能もあるとは思うが不自然な表現ではなく、ナチュナルな音の出しかたとは思う。ノイズなどもなく、気になるところはない。

Denon SC-M41


デスクの上に置く必要があり、音質よりもコンパクトさが一番重視していた。
Yamaha NS-BP200 や Polk Audio MXT15 などを検討したが、サランネット装着時の外観が一番よい Denon SC-M41 にした。実際に店頭で見たときにも、質感や大きさなどがマッチしていた。音量はそこまで大きく出せないため、普段づかいの範疇の音量となる。

低音はこの大きさのスピーカーであるため腹に響くような重低音は出ないものの、質のよく適度にファットさやアタック感を感じる。中音とのバランスもよいが、ただもう少し明瞭でヌケのよい感じにしてくれたらと思うときもある。この「もや」がかかった感覚は、低音が原因なのか。それとも壁との距離などのセッティングが悪いのか。
中音もボーカルも引っ込むことなく、弦楽器の質感も良い。立体感があり、スピーカーならではの奥行の明瞭さがある。
高音も十分に鮮明で明瞭であるものの、シャリシャリと鳴ることはなく聴き疲れしない。

総じて、音質は満足。想定通りのデスク回りのオーディオ環境アップグレードができた。

インシュレータは東京防音のこのインシュレータを使用。各スピーカーごとに 4 つ必要のため 2 セット購入。
そこまで大きな音は出せないが、スピーカー直下からは低音がデスクに響いてはおらず、十分に効果はあるかなと思っている。
スピーカーケーブルは 3m くらいでバナナプラグであればなんでも良かったので、適当に以下を購入した。片方が L 字プラグになっているのが○。アンプ裏の配線が省スペースで済んだ。

個人的には、アナログ配線である以上ある程度はあるであろうものの、ケーブルによって変わる音質の変化やエイリアンクロストークのようなノイズはごくわずかだと思っているため、特に思い入れやレビューはなし。

HHKB (Happy Hacking Keyboard) Professional HYBRID Type-S 日本語配列/墨

在宅ワーク及び MacBook Air 接続用として、Professional 2 JP や Professional BT JP に続き、 3 枚目の JP 配列となる HYBRID Type-S 日本語配列を購入した。
Professional 2 JP は出社時に利用しており、 BT はメイン PC 専用となっている( Bluetooth ペアリングの切り替えができないということもあり)。

元々は海外輸入もしくは自作キーボードを検討していたが、熟考を重ねなんだかんだでこれに落ちついた。
結果は安牌ながら大満足。

なぜ結局 HHKB を購入したかというと、 HHKB の日本語配列には他のキーボードにはないアドバンテージがあるため。
それを説明するにあたり、欲しかった機能を列挙する。

  • Must

    • カーソルキーあり

    • ファンクションキー・テンキーレスの省スペース

    • エンターキー右横にキーが配置されている縦列がないこと

    • Bluetooth

  • Want

    • 本体内蔵のバッテリーやボタン電池ではなく、単 3/4 電池 (やや Must 寄りの Want)

    • ゲーミングキーボードのように光らないこと

    • ファームウェアレベルでキー配列の変更ができること

    • 5 年は最低使えるであろう、それなりの耐久性

    • 日本語配列

    • Bluetooth マルチペアリング

    • 快適かつ軽い打鍵感

……と、結局太字を満たすキーボードは HHKB の HYBRID しかない、という結論に落ちついた。

これを機に英語配列でもいいかなと思っていたが、いわゆる 65% レイアウトはカーソルキーがあるものの Enter キー横に PageUp/PageDown キーがあったり、逆に 61% レイアウトはカーソルキーがなく、なるほど 64% レイアウトが丁度いいなと思ってもあまりメジャーではないのかどこも在庫がなかったり、輸入するにしても 200 ドルプラス輸送費とそれなりの値段……。
Bluetooth 接続も内蔵バッテリーやボタン電池と、長く使うにあたっては簡単に充電できて使えなくなったら処分ができる単 3 電池がいいのになあと思ったり、案外 Bluetooth 接続ができるキーボードって少ないのなあ、などと考えていたら……ぴったりのがありましたよ 手元にある HHKB これじゃん 、……という感じ。

やはり指が日本語配列に最適化されていること、その上で今の自分にとってカーソルキーはマストであり、良い感じの省スペースキーボードというと HHKB の日本語配列他ないなという結論に至った。

HHKB HYBIRD は配列や静電容量無接点方式の打鍵感はそのままマルチペアリングに対応しており、 Type-S と呼ばれる上位版も選択できる。今回購入したのも Type-S 版。
4 台までのペアリングが可能であり、 Fn キーを利用して瞬時に切り替えが可能。また Bluetooth 接続の安定度は問題なし。

キーマップ変更機能があるが、自作キーボードでよく利用されている QMK などとは異なり単純なリマップ機能しかない。 SandS やレイヤー変更、キー押下に特殊なコマンドを発行するといったことはできず、この辺りは自作キーボードや QMK などのファームウェアに対応している海外のキーボードに利点がある。
一方で、 HHKB の日本語配列は省スペースかつ必要なキーのみを瞬時に打鍵できる、ということに特化している よく考えられた配列 なんだと関心する。初心者向けにも窓口は広いが一度掴んだら離さない、そんな魅力的な配列である。

このままずっと HHKB を使っていくんだなあと思いつつ、その一方で手元の BT 版も HYBRID に進化しないかなあとか思ったり(いくらか金額の支払いの上で、基盤の換装サービスがあると嬉しい)、 QMK くらい自由度のあるファームウェアになって欲しいなとは思う。

Edifier Neobuds Pro2

良かったけど、期待していたよりは少々微妙だった。
「最強ノイキャン」といった評判や、その上で音質がよいということで購入。

ノイズキャンセリングは確かに強力で周囲の音はかなり聴こえなくなるが、風切り音には専用のノイキャンのモードを変更しなければ対応できず、風の強い冬においては通勤中などは常にこのモードにしておかなければならない。人の声などノイズキャンセリングに不向きな音を除いて、その他の音に関してはかなり強力に遮断してくれるのは良い。

ノイキャンなしの遮音性はやや低め。筐体自体も軽く、プラスチッキーで剛性はやや頼りない。 TWS である以上、バッテリーや基盤を積んだ状態で軽さを考えなければならないため、ここはやむをえないか。

iPhone との接続は問題なし。ケースから筐体を外すと瞬時に認識してくれて、ストレスはない。 iPhone App も接続性や操作は問題なく、ノイズキャンセリングやサウンドエフェクト(イコライザ)、各種設定などを行うことができる。もうちょっとレスポンスがよいと嬉しいものの、問題は見当らない。

ケース含め高級感はあるものの、充電中も LED を完全にオフにできるモードがあると嬉しいと思った。やや目立つねん……。
また、無線充電には対応しておらず USB-C での有線充電の必要がある。ここも少々マイナスポイント。

音質評価

ノイズキャンセリングオフ、サウンドエフェクト標準で評価。ノイズキャンセリングを有効にしても音の傾向は変わらない。

音質は、低音寄りのドンシャリ。
低音は量が出ており厚みはあるものの、中音はアタック感が薄く総合して全体的にややメリハリに欠ける。一方で、メリハリに欠けたままぼやけた輪郭が強調されているような音の出しかたであり、低音から中音に関しては薄い幕がかかった印象を受ける。 iPhone App のイコライザで 400Hz を落とすと途端すっきりする印象になるため、ここが原因か。
高音は量は普通。変に尖った感じは受けず自然な出力。輪郭も明瞭で見事。減衰も自然。

全体的に低音は量は出ているようでロック向きではあるが、繊細ではなくベタっとしたやや落ちつきのある音作りに収まっている。

音の分離や解像度は優秀。音場もそれなりに広さがあり、明瞭である。全体を支配している低音・中音が気になるところであるが、解像度と相俟って、値段相当の能力をきちんとこなしている。なんだかんだでベースとなる能力は高い。
ノイズキャンセリングつき TWS ということも考慮すると、コストパフォーマンスは優れているかと思う。 2 万円以下という価格帯であれば人には勧めることができる。


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老後、奥さんと世界一周のための費用にします。