耳鳴りと格闘中
思えば2022年6月、急な猛暑が到来する中、保育園の環境整備や田んぼの草抜き、娘との連日プール、制作の案件やら何やらで当時の記憶がないほど多忙で、妻の友人がBechsteinのグランドピアノを安曇野へ運んできたので弾かせてもらったときも妙に暑く、音が妙に大きくてカキンカキンと脳に響いたことを覚えています。
25年以上前から音楽制作や作業にヘッドホンを愛用してますが
ヘッドホンを外した後、妙にシーン(キーン)という音が耳に残り、入眠時にも聴こえるようになりました。当初は、耳に負担をかけたかな、ぐらいの気持ちだったのですが朝になっても残っており、水の中に入ってるような感じ(耳塞感)でした。
軽い風邪をひいたり、プールに行ってたこともあり、中耳炎かなと軽い気持ちでいたのですが、かなり疲労感があり、用事がなければ横になっていたい。というか立ち上がれない状態に陥りました。
これはまずいと思い立ち、耳鼻咽喉科を受診しました。
外耳、内耳には問題なく、炎症は診られないとのことで、聴力検査を受けました。
ピーというサイン波の音色で低い音(100hzぐらいでしょうか、、ぜんぜん低くないですね。腹で聴くのは、20hz〜30hzですし。)から高い音まで聴こえたらボタンを押します。雑音を加えたり、脳に伝わっているかの検査もしました。
自分では、問題なく聴こえたと思ったのですが
結果は、聴力が下がっているところがある。
世間でいう突発性難聴ではないタイプだとのこと。
特に左耳が気になっていたのですが検査では、右耳の聴力が下がっている。
反対側の耳に症状がでることはよくある。難聴に伴う耳鳴りだろうという診断でした。ステロイドと一般的な耳鳴りのお薬(血行を良くするタイプ)を処方されました。
突発性難聴というのは、聴力がダウンして、しばらくすると回復することもある一時的なタイプで、耳へのダメージが発端になる感じです。
今回なってしまった感音性難聴は、ストレスなどが発端なようで、要するに原因がよくわかってない部類で、症状が繰り返す場合もあり、めまいを伴うメニエール症候群などに移行する可能性もあるらしく。そんなに無理したかなと思う日々でした。
一週間のステロイド服用で、幸い聴力は、ある程度、回復しましたが
耳鳴りの方は、そのまま残り以後、格闘していくことになります。
耳鳴りは、聴こえなくなってしまった部分を聴こうと脳が働くようですね。
2ヶ月ほど経過しても耳鳴りはつづき、脳神経科でMRIも撮ってもらいました。
脳や血管には異常なしで、TRT療法(耳鳴りの音より少し低い周波数の音や環境音を聴いて気をそらす)を勧められました。
脳神経外科の先生がおっしゃってたことで特に興味深かったのが
聴こえなくなった帯域を聴こうとして、脳が感度を上げている状態だということです。
精神的な疲労と肉体的な疲労は異なっていて、例えばコーヒーは精神的にはリラックスするが肉体には負担をかけていて、なんとなく気分がいいのは、感度をあげているからとのこと。
ストレスと聴くと個人的には、精神的な疲労にフォーカスしてしまうのですが
肉体をリラックスさせる方に今は行くべきと思いました。
脳の感度を下げるには?どうしたらいいかを模索中。
冴えてる状態を減らすことに意識を切り替えました。
知識によって耳鳴りを改善することもTRT療法に含まれるらしいです。
一番は睡眠で、十分睡眠がとれると耳鳴りの音量が下がるように感じます。
コーヒーの量もかなり減らして、ハーブティー(安曇野ハーブスクエアさんに耳鳴り用がありました。)に切り替えたり、温泉などにも通っております。
音楽制作をしていたので、音に関しては慣れており、頭の中で聴こえる音より少し低い周波数のサイン波を聴いたりしています。
余談ですが、、トレモロをかけてみたりすると、ほんと秋の虫の声に近いですね。自分の場合は1khzぐらいにキーンと鳴っています。
よく耳鳴りの音に合わせて音を聴くと耳鳴りの音が逃げるという方もいらっしゃいますね。逆位相での打ち消しも試してみましたが、、消えませんでした。笑
様々な方のお話を拝見すると、耳鳴りは一生の付き合いになる、回復するのに何年もかかるなど、当初は気が重く不安でいっぱいでした。
そんな中、ワールドスタンダードの鈴木さんがおっしゃってたことに、すごく癒やされました。
音が消えるときノイズが聴こえてくる
これまでの音との付き合いでは、音の始まりを気にしてばかりいたと思います。
消えるときに意識をそらすことで精神的にチャンネルが切り替わり、耳鳴りはあるけれど、音が聴こえる喜びを以前より強く感じます。
フォーカスしてるチャンネルを切り替えること。
肉体的なストレスを軽減すること。
脳の感度を下げること。
この3つを意識して、少しでも仲良く耳鳴りと付き合えるようになりたいと思います。