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絵とエッセイ⑧心象という赤
【嫌いなもの】と言うのは自分の心の澱を知るきっかけになる。
「好きなもの」よりも「嫌い」の裏側に、自分を変えるほどの何かが隠れている。
絵の制作を通じて自分の過去と向き合い、「色彩」を思い出してなお、考える事は自分が思っている以上に心理は奥が深い。
自身の内側から生まれる「気持ち」や「感情」と制作で向き合い、日々驚くばかりである。
「赤は嫌い」
というかに苦手。
残像が残るほど強烈な色彩。
身の回りには置かない、身に付けたりもしない。
注意喚起のポスターや書類の注意事項の制作には使うが、好まない。
とにかく色が強い。
目を背けても、赤い輪郭が浮かぶほど影響力が強い。
赤い空間には足を踏み入れるのが辛いと思うほど、落ち着かない色だった。
【赤】が苦手と言うよりも、赤の系統の色が精神的に苦手なようだ。
「赤」は色彩心理の三原色の一つ。
波長が強くインパクトがあり心理的な影響を与える。
色の影響で心拍数を上げ体にエネルギーを与える効果があると聞いた。
イベントなどで「赤」が多く使用されているのは心理的に高揚させる効果をねらっての事なのだなと納得。ほかに食欲を刺激させ、時間経過を早く感じさせるらしい。
色彩的な高揚感。
赤い色の服を着ると暖かく感じるように〈温かい〉印象も抱かせるようだ。
色を見るだけで体温が変わるというのは面白いと思う。
「良い事ばかりなのに、どうして嫌いなのだろう」
+(プラス)なイメージが多いのにどうも好きになれない。
なるほど、強すぎるから長くその場にはいる事が出来ないともある。
長く「赤」を見ていると目が疲れてくるのも頷ける。
そう、見ていて疲れる。
「きっと強い刺激に弱いのだ」
それぐらいの事だろうと気にせず日々を過ごしていました。
しかし、色彩と心理に興味を持ち「自分の過去」の折々にほどなく関係があると学んでしまうと気になる。
「なんで【赤】が駄目なのか」
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