【読書メモ】『やってみたらええやん - パラ馬術に挑んだ二人』(著:和田章郎)
何でも馬術でのメダル獲得は92年ぶり、バロン西とも呼ばれた西竹一さん以来との事で、馬関連界隈のアカウント等々では大分ざわついていました(馬術、牧場、競馬、ライターさん etc…)。
JRA職員の家内も「快挙だね~」なんて話していて、「(出場選手のお一人でJRA職員の)戸本さん(本部に来た時に)メダル見せてくれないかな」とかなんとか、、ちなみにリオ五輪の原沢さんの銀メダルは生で見せてもらった!とも自慢されます、羨ましい。
さて今回の総合馬術、3日間かけてヴェルサイユ宮殿の中で開催されていました。私が実際に見たのは2日目のクロスカントリーからで、グリーンチャンネルとTverを駆使して、、美しいですね、ヴェルサイユ宮殿。これ、地上波で流さなかったのはホントもったいなかったのでは、と思います。
そういや、ネットではシカをあつらえた障害が話題になっていました。これ、日本人ならクスッとしてしまいますが、流石に狙ってやったわけではないですよねぇ。。
なんて、少し前にSNSでのとある方の投稿で出会った『やってみたらええやん - パラ馬術に挑んだ二人』を思い出しながら、覚悟のあるアスリートはやはり凄いと、じっくりと読みいってしまった一冊になります。
姫野さんのご紹介にもありますが、元々はJRAで調教助手として働かれていた宮路満英さん。47歳の時に脳卒中で倒れられ、その後遺症で右半身のマヒ、高次脳機能障害(記憶障害等)をお持ちです。リハビリの中でパラ馬術と出会い、2016年リオ、2021年東京のパラリンピックに参加されて、東京では7位入賞されています、当時63歳。
「初老」どころではないですね、、凄い。
なお、記憶障害等の影響で演技順を覚えることなどが難しいとの事で、奥様の裕美子さんが馬場の近くで演技順を指示する「コマンダー」と呼ばれる役割を担われています。そういった意味では二人三脚での競技、といった所でしょうか。
物語は宮路さんの発病から始まり、そこから一度遡っての、お二人の若い頃の出会い、競馬との出会い、リハビリとの出会い、そしてパラ馬術との出会いへと続いていきます。
なお調教助手時代には「フジヤマケンザン」や「シーキングザパール」、「レガシーワールド」などに携わっておられたとの事で、シーキングザパールのアメリカ遠征にも帯同されていたようです。現地でスタンディングオベーションをうけたとのエピソードも何とも面白く、愛嬌のある方なんだろうなぁ、とも。
この他、角居さんのお名前も出てきたりして、確かにセラピーホースとの視座で観ればつながっていってもおかしくないですね、ふむふむ。
奥様の裕美子さんは献身的に支えられ、お二人の仲も睦まじいようですが、(しょうもない)喧嘩もよくされているなんて言っている辺り、お似合いのお二人なのだろうなぁ、、終始、前向きで明るい気分で拝読いたしました。
さて、8月28日から始まるパラリンピックでのパラ馬術も楽しみです。宮路さんは残念ながら今回の代表には選ばれなかったようですが、東京大会の時もグリーンチャンネルで無料放映されていたとのことで、楽しみに待ちたいと思います、、と、その前に、オリンピックの馬術競技も、ですね。
そうそう、アン王女の現役の頃のお写真をSNSで拝見したのですが、カッコよかったです。
ちなみにモントリオール五輪、麻生さんも出られてたのですよね、、
早いもので(未だに物議をかもし続けている)開会式から一週間が過ぎ、(選手村の食事や移動周り、盗難騒ぎといった不具合はあるものの)選手の皆さんのハイパフォーマンスを拝見できて、連日寝不足気味です。
なんにせよ、参加されている選手の方々が心おきなく競技をできるよう、祈っております。