【読書メモ】『セブン・イヤーズ・イン・チベット:チベットの七年』(著:ハインリヒ・ハラー / 訳:福田宏年)
何やら岸田さんの「言いまつがい」を、鬼の首を取ったように「媚中だ!」等々で騒いでいる自称ジャーナリストやその(不)愉快なファンネルたちがいるようですが、、やってることが低レベル(小学校のいじめ)過ぎて、正直食傷気味です(わざわざ記事にするオールドメディア群もアレな気もしますが)。
個人的に、岸田政権になってからの対中強硬の度合が可視化されるたび、むしろ共産中国(CCP)の暴発を呼び込むのではないか、今の段階ではまだ早いよ、なんて危機感を持つくらいなのですが、、
先の「重要経済安保情報保護・活用法案」の整備とも足並みが揃っていて、表立って立法に動いている政治家の皆さまもですが、恐らくは裏でもいろいろと各国との調整をしている官僚の方々の動きなども想像できて、頼もしくも感じています。
また少し前となりますが、平時は少し懐疑的にみているアレな団体でもある「Human Rights Watch」のサイトでも興味深い記事が出ていました。
こちら、産経新聞さんでは後追いもされているようで、こんな記事も出ていました。
ざっと、ここ最近の一連の動き・経緯を見るだけでも、間違っても旧民主党(現・立憲民主党)と同じような「媚中政権」なんて評することはできないよなぁ、と思います。
岸田政権、想像以上の成果をたたき出しています、怖いくらいに。実際、共産中国(CCP)からは早速に過剰反応が出ているので、これは効いてるよなぁ、とも実感しています。
なんて風に考えながら、チベットと聞く度に思い出すのが『セブン・イヤーズ・イン・チベット:チベットの七年』との一冊(&映画)だったりします。
ヒマラヤ山脈になぞらえてか、世界の屋根、禁断の秘境、最後の聖地とも称されるチベット。著者であるハインリヒ・ハラー氏が、題名通りにそのチベットで過ごした7年間を記したノンフィクションの一編となります。
登山家であったハラー氏がエベレスト登頂に臨んだタイミングで、英国と独国が交戦状態(第二次世界大戦)に入り、その当時ドイツ人であったが故にイギリスに拘束され、インドの収容所に抑留されます。
その後、収容所を脱走してチベットに向かい、紆余曲折を経て、当時鎖国状態であったチベットに逗留、第二次大戦が終戦を向えても帰国せず、結局はそのまま7年を過ごすことになりました(1944-1951年)。
その中でチベット人として生活を続けるうちに、ダライ・ラマ法王とも親交をかわし、ついには「家庭教師」として、ダライ・ラマ法王と触れ合うことになります。
この関係はダライ・ラマ法王が亡命した後も続いており、終生の友ともいえる間柄とのこと。ちなみにハラー氏は、2006年1月7日に故郷オーストリアにて永眠されています。
そういったチベットでの生活や、チベット人の風習、チベットの原風景、そしてそれらの穏やかさ、美しさが、訥々と語られていきます、決して読みやすくは無いのですが、ついつい引き込まれてしまう何かがありました。
また、なんとも西洋人らしいハラー氏自身の感覚が、徐々に穏やかな価値観へと切り替わっていく、そんな様子も、後年の筆でありながらもストレートに伝わってきて、なかなかに興味深かったのを覚えています。
そんな穏やかで楽園のような生活も、共産中国(CCP)によるチベット侵略で幕を閉じることになります。これは決してフィクションではなく、今現在もそこにある危機であると、折々で思い出させられる一冊です。
なお、ブラッド・ピット氏主演で1997年(日本公開は1998年かな)に映画化もされています。限られた時間の中ですから原作のエッセンスの抽出にとどまっていますが、チベットの美しさを丁寧に表現されているかと、、それだけに共産中国(CCP)による虐殺を伴うチベット侵略の悲惨さがよりいっそう、浮き彫りにもされていますけども。
こちら、定期的に地上波でもやればいいのに、、それこそ公益性を標榜されている「某公共放送」さんとか。早く、公益性の高い天気・災害情報以外の放送についてスクランブル化してくれないかなぁ、、BBCさんと同じように。でないと、やってることは(公益性を欠片も見いだせない)押し売りと変わらないですよ。
まぁ、最近ではウェザーニュースさんがあるので、天気・災害情報での優位性・存在価値も希薄になってきていますけども、これ以上の「情報災害」を引き起こす前に、是非ご対応いただきたいところです(受信料の無駄でしかない)。
ちなみに、今回の訪米に伴う日米首脳共同声明の全文はこちらで確認できます。
分野は幅広く中々の長文ですが、個人的には、、
との辺りが印象に残っています。この他、興味深かったのは、AUKUS(オーカス)、キャンプ・デービッドとのフレーズがきちんと使用されていることや、中国、北朝鮮、ロシア、ハマス、イスラエルは名指しもされているあたり。なお、ハマスが絶対的に悪いのは確かだが、イスラエルもやりすぎだから少し落ち着こうぜ的な論旨は、個人的には非常に納得がいくものです。
そういや、晩餐会などでのバイデン夫妻のドレスコードとかをあげつらって、岸田さんが他国の君主・元首より格下の待遇だ、軽んじられているなんて騒いでいる方々も散見されたのですが、、あくまで日本の元首は「天皇陛下」ですから、他国の元首と比べると事務方TOPとの立ち位置になる総理の待遇が一段下がるのは、むしろ外交儀礼上当たり前の対応だと思います。なので礼砲も19発となっているはずです、、と、どことなく悔しさが滲んでいるようにも見える毎日新聞の記事から(礼砲の数が明示的に出ていたので)。
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