【読書メモ】『バンクーバー朝日 - 日系人野球チームの奇跡』(著:テッド・Y・フルモト)
いや何というか、真面目に「取り返しのつかない事」が起きる前に根本的な対策をしようよ、、空調のあるドームでいいじゃない。何で甲子園に囚われてるのよ、アサヒ、NHKあたりの利権か、なんてうがった見方もしたくなります。
今ちょうど行われているパリ五輪でも「選手村の食事で生肉やミミズ(というかアニサキス?)提供」、「セーヌ川でレプトスピラ症」、「移動バスも終着駅不明」等々、いろいろと山積ですが、何はともあれ、選手の皆さんがベストパフォーマンスを発揮できるように運営側は全力を尽くしてほしいなぁ、、
なんて先日の『KANO:1931海の向こうの甲子園』や、その流れで連想した『バンクーバー朝日 - 日系人野球チームの奇跡』との一冊を思い出しながら。
『KANO:1931海の向こうの甲子園』は台湾を舞台とした日本が優越的な立場にあっての人種差別を超克していく物語でしたが、こちらの『バンクーバー朝日 - 日系人野球チームの奇跡』はカナダを舞台としての、日系人が人種差別を超克していく物語となります。
時代も被っており、先の大戦が影を落としたのも同じ。こちらも映画&コミカライズもされているようですね、コミックは自宅のどこかにあったような覚えも、、映画は未見だった気がします。
100年前にカナダに存在した日系人野球チーム、伝説として語り継がれてきたその存在は、2003年に甦りました。
伝説の始まりは1907年、日系人排斥の暴動から、その後1914年にチームが立ち上がり、1926年にはカナダ・リーグで優勝するまでになります。あくまでフェアプレーを突き通すそのチームカラーは、日系人のみならず、白人社会にも影響を与えたとも言われているとのこと。
著者はテッド・Y・フルモトさん、チーム初期を牽引したテディ古本さんの息子さん(日本在住)。文章は粗削りながらも非常に読み応えがあり、息をのむようなプレーの描写はグッと迫ってきました。
そんなチームも先の大戦が進んだ影響でばらばらになります、カナダ政府による日系人の強制収容所送りによって。この行為に対しカナダ政府が正式に謝罪したのは1988年、そしてカナダ野球界で「バンクーバー朝日」が殿堂入りしたのが2003年、とのこと。
こういった物語こそ、語り継がれていってほしいと思いますしまた、この他にも、まだまだ知られざる物語はあるのだろうなぁ、なんて考えながら。
そうそう、映画の監督さんは『舟を編む』と同じ石井裕也監督なんですね、また出演も妻夫木聡さんに亀梨和也さん、上地雄輔さん、貫地谷しほりさんなど、こちらも豪華キャストですね、、WOWOWでやらないかな。。
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