茶:静岡県掛川市
海から歩くこと数千里、
人里離れたはるか山奥、
中国雲南省の山間部で
茶の栽培は始まった。
栽培というより、
生えている🌲の葉っぱを
刈り取ったと書いた方が
正確かもしれない。
司馬遼太郎の「街道をゆく」に
1970年代当時の福建省の茶畑の
現地視察が記録されている。
それによると日本のように列を成しておらず、
集落の回りに自然と木が生えているという。
本来、本場の茶文化というのは
よくいえばリラックス、
悪くいえば「だらしない」趣がある。
日本に茶をもたらしたのは
鎌倉時代の禅僧👩🦲だった。
朝の眠気覚ましに使われたという。
その後、日本の茶文化は紆余曲折を経るが
未だに日本の煎茶はシャキッと鋭い。
外国人からすると、
苦く生臭い味らしいが、
私は熱湯で煎れた時の激苦が
好きだったりする🍵
日本の茶畑はその味と似ていて、
幾何学的な無駄のない直線美が
日本刀⚔️のように
山や谷の曲線を切り裂いている。
私の勝手な印象だろうか。
先週末登った静岡県掛川市の粟ヶ岳は
老若男女に人気の「優しい」山ではあるが、
全員が背筋をピンと伸ばして
真っ直ぐ歩いている感じがした。