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この世でいちばん価値がある87の誓い
(砂浜から星を選る時の手つきで)愛はおそらくトローチ型だ
噛まないでゆっくり溶かす ほどほどで温度を保つ さすがに冗談
2回だけ 20 時からのFMをノートにおこした あいつも好きだったから
どこにも不自然さのない顔でカーネル・サンダースの手を握る
一月某日にはミルクティーを飲む 花は少なくても花曇り?
生存の意味論 昨夜のニンニクが君の指先から香ること
誓っても誓っても日々、芯のない
仮置き場、または最終処分場
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酷暑には思い出されぬ故郷を厳寒の日にふと懐古する
夕方の駅は困憊した人を指嗾し喰らう怪異のようで
給湯の温度を1°C上げた朝 秋晴れの空、青は遠くて
私には見えない微かな星たちもまた、網膜を静かに照らす。
茂るビルが月を切り分け食べるから、私は月を見れないままで
火傷した舌を口蓋に押し当てる 一人で冬を感じてる夜
家にあるティッシュが全部なくなった 今日は耳の裏まで洗おう
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