鎌倉殿の13人第38回感想/ウグイスと時を継ぐ者たち
執権・北条義時の誕生
北条時政(演:坂東彌十郎)とりくさま(演:宮沢りえ)を鎌倉から追放し
執権の座に就いた北条義時(小四郎、演:小栗旬)。
ダーク義時は父を鎌倉から追放することで完成したのだろうか。
今回印象深かったのは、時政が小四郎に話したウグイスの話。
これは、時政自身をウグイスのオスとなぞらえての話だとすれば
『りくの前でちょっと格好つけたかっただけなんだよ。』
みたいなことを小四郎に言いたかったのかもしれなくて
時政らしい、ちょっとホッコリしちゃう言い訳だなと。
その一方で小四郎は
『この親父、こんな時に何言ってるんだろう』
と思いながら涙を流していたんじゃないかと思わなくもない。
だって、小四郎意外と鈍感だから……ww
りくさまが、小四郎の執権就任を後押ししたのも面白かった。
小四郎に命を狙われたことをわかっていながら、そこは軽くいなしちゃう。
命を狙われたことよりも、力を得られる位置にいながらも手を伸ばそうとしない臆病な小四郎にイライラしちゃう。
「さっさと執権になりなさい!」とでも言わんばかりに。
ああ、時政と小四郎ってやっぱり似た者親子だったんだと
りくさまに教えられた気がした瞬間でもあった。
過去にこの時代の作品をほとんど見たことが無いから半分以上想像だけど、時政とりくさま(牧の方)は、過去作品とだいぶ印象の違うキャラクターになってそう。
りくさまの悪女的なイメージはあまり変わらないかもしれないけど、好感の持てる悪女、というイメージが自分の中では強いかな。
これから10年後に時政が亡くなる。
やはり小四郎は、父の死に目には会えないのだろうか。
泰時とトキューサにとっての小四郎
泰時(演:坂口健太郎)とトキューサ(時房、演:瀬戸康史)は
これから先、鎌倉幕府にとって欠かせない人材になる。
小四郎が死んだ後に鎌倉を支える柱になる二人だ。
※トキューサにはまだ、そういう片鱗が見えない気がしなくもないがw
彼ら二人も同じく「時を継ぐ者」。
二人とも、小四郎の背中を見ながら成長していくんだろうね。
時政の背中を見ながら鎌倉幕府を支えてきた小四郎のように。
でもよく考えると……小四郎が時政から学んだことって何だろう??
反面教師的な感じなら、教わることはたくさんあったと思うけどw
八田知家、小四郎アシスト率高し
八田知家(演:市原隼人)は、なんであんなにヌルっとした話し方をするの?
というのはどうでもよくて、八田殿の小四郎アシスト率はかなり高い。
常にフラットな目線で物事を見ているせいか、小四郎の考えを実は一番理解していたりしないか?と思わされることが多い。
小四郎にいいパスを出したり返したり、そんな印象が強い。
※のえ(演:菊地凛子)の件以外はw
史実上はあまりよくわからない。
でも少なくとも『鎌倉殿の13人』の中では大江広元(演:栗原英雄)と共に、新たな執権となった小四郎を支える一人になるのかなと想像している。
生没年が不詳っぽいので(1218年死亡説はあるらしい)、いつまでの登場になるのか、どんな感じで退場するのかも気になるところ。
最初の頃はまったく気にしてなかったけど、最近は三浦義村(演:山本耕史)の次に、推したい人物になってきた。
三浦義村の今後の動向は見逃せない
『鎌倉殿の13人』も、いよいよ後半戦ラストスパート。
この先にもまだ悲しい別れがあるけれど、気になるのは三浦義村の動向。
今のところ、彼は常に小四郎の味方にいるんだけど……
実際何を考えて味方になっているのかは、正直よくわからない……。
いつも自分に利がある選択しかしないはずだけど、他人に振り回されながらというよりは、自分が思い描く想像図の中で動いている感がある。
事と次第によっては、小四郎を”本当に”裏切ることもあるのではないか。
次回予告で、三浦義村が少しいつもと違う雰囲気で悩まし気な顔をしていたのも気になる。
もしかして、三谷さんは三浦義村をアレのアレにしようとしてるんじゃと考えたり考えなかったり。
いろんな主要人物がいなくなった中で、小四郎が今もっとも警戒すべきは三浦義村かも。
それにしても、トウ(演:山本千尋)を退け、りくさまの命を救った三浦義村は格好良すぎだ。
トウに言ったあのセリフも、『鎌倉殿の13人』の三浦義村らしくて好きw
そういえば、りくさまに言ってた「会いに行く」って何か意味あるのかな……深読みしすぎ?(了)
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