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お互いの相違点が尊い【音声と文章】

山田ゆり
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***スティーブン・R・コヴィー著 「7つの習慣」の中で紹介されている
R・H・リブズ博士の書いたおとぎ話 【動物学校】から抜粋***

昔々動物たちは新しい世界のさまざまな社会問題を解決するために
何かしなければならないと考えて学校を設立することにした。

科目はかけっこ、木登り、水泳、飛行であった。
学校を円滑に運営するためにすべての動物にこれら四科目の履修が義務付けられた。


アヒルは水泳の成績は優秀だった。
先生よりも上手かった。
飛行もいい成績だったが、かけっこは苦手だった。

それを補うために放課後居残りをさせられて、その上
水泳の授業時間まで削ってかけっこの練習をさせられた。

やがて足の水かきがすり減り水泳も平凡な成績に落ちた。

しかし学校は平均的な成績で良いとされていたのでアヒル本人以外は誰もこのことを気にかけなかった


うさぎはかけっこにかけては最初から優等生だったが水泳が苦手で
居残り授業ばかりさせられているうちに神経衰弱を起こしてしまった。


リスは木登り上手だったが飛行の授業では木の上からではなく
どうしても地上から飛べと先生に強制させられストレスが溜まる一方だった。
疲労困憊の末、肉離れを起こし、やがて木登りもC、かけっこもDにまで落ちた。


鷲は問題児で厳しく更生する必要があった。
木登りの授業ではいつも一番早く木の上に到着したが、先生の指示する方法にどうしても従おうとしなかった。


結局、学年末には泳ぎが得意で、かけっこもまあまあ、木登りも飛行もそこそこという
少々風変わりなうなぎが一番高い平均点を獲得して卒業生総代に選ばれた。



学校側が穴掘りを授業に取り入れてくれなかったことを理由にモグラたちは登校を拒否しその親たちは税金を納めることに反対した。


そして子どもを穴グマのところに修行に出すと、後はたぬきたちと一緒に私立学校を設立し成功を収めた。

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このおとぎ話は、相違点を尊ぶ大切さを物語っている。



同じ見方をする人は1+1=1なのだ。

しかし、自分とは別の見方をする相手がいる場合、1+1=5にもなる。


夫と私はいろいろな面で考え方が違っていた。
私は自分と違う考え方の夫を尊敬していた。
多分、夫もそうだったと思う。
だから、1+1=2になり、3になり、やがて、5になった。


「あなたに違う見方・考え方があるからこそ、あなたと話をしたい。」
その相違点が尊いのだと思う。




私は現在、退職に向けて仕事の引継ぎをしている。
引継ぎをさせていただいて精神的にとても成長させてもらっていると感じる。


先月、初めて給料計算を引き継いだ。
あまりに突然、「引継ぎをするように」と社長から指示が出て
その時は教えながら引き継ぐほどの時間的余裕が無かった。


だから、ゼロからの引継ぎは時間的に無理な為、ある程度のお膳立てをして
相手には核になる部分だけを伝えた。


しかし、引継ぎを受けた方から「勝手にゆりさんが作った書類を見せられてよく分からない。
この書類は作る必要ないのではないですか!」と強い口調で言われた。
それはライオンが鹿に噛み付かんばかりの勢いだった。


私は「そうかもしれませんね。今月は突然引き継ぐことになったため私の方で引継ぎの準備ができませんでした。
だから私が勝手にやってしまったところがあります。
来月は最初から全てやっていただきますので、我慢してくださいね。」と申し上げた。


そして、一か月後の今、少し前に再度引継ぎをし、全てその方にやってみていただいている。
すると「この間、この書類は必要ないと言ったけれど、自分でやってみて、この書類の意味が分かった。いろいろな面から間違っていないかを確認されながら給料計算をしているのが分かった。ごめんなさいね。」とその方は謝ってこられた。


私は「自分の仕事の仕方はこれが一番だとは思っていない。もっと改善すべき余地がたくさんあると感じている。でも、私の能力ではここまでしかできていないので、これからの若い方はご自分がやりやすいように変えていってください。」とお答えした。


仕事のやり方もひとそれぞれ。
私は17年前に、前任者からの引継ぎもなく、A4数枚の手書きの引き継ぎ書だけで、全てを引き継いだ。
教えてくれる人は誰もいなくて、全て1から自分で作り上げてきた。
振り返ってみて、よくやったなぁと思う。


私の次の方にはそんな大変な思いをしてほしくないと思い、いろいろな書類の数字の根拠や特記事項などを書面やデータで残すようにしている。
その数は膨大な量になっている。



私が退職する際は、当たり前だが、現在使っているデータを全てお渡しする。出し惜しみなんてしない。



仕事の引継ぎをしながら、「あぁ、そういう見方・やり方もあったか」と気が付いている。
お互いの相違点が尊いと感じる瞬間である。







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山田ゆり
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