ひとつだけ持って行けるとしたら【音声と文章】
山田ゆり
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気が付いたらスマホのストレージという画面が真っ赤になっていた。
以前から気にはなっていたが、そろそろ対処しよう。
私はスマホに入れてある音声と写真をPCへ移動した。
以前はウォークマンで音声を聴いていたがそれを持ち歩くのが億劫で、ついつい、スマホに頼ってしまっている。
写真や音声がきちんとコピーされたかどうかを確認してから、元のデータを削除した。
そして画像を見てみる。
https://yamayuri58.com/tyoubo/wp-content/uploads/2024/09/Screenshot_20240908-054915_Gallery.jpg
「画像および動画がありません」
削除したから無くて当たり前なのだが、いままで賑やかだった画面が真っ白になっていたのを見て、覚悟はしていたが胸にズキッと刺さるものがあった。
私はあの世に行くまでに整理しないといけないことが山ほどある。
例えば大学ノート。
毎日書いているからすぐにノートは溜まってしまい、きれいにまとめていればいいのに、「見直すかもしれない」と、つい、そのあたりに積んでおく。
自分が思った事を書き留めているノートを、時々、「残しておく意味はあるのか」と自問自答している。
それには本心を書いているから、誰にも見られたくない内容がたくさん綴られている。
勇気や希望よりも、
屈辱、恥、挫折、絶望、後悔、不安、怯えなど、
マイナスな「気」がいっぱいのノートなのである。
私が旅立った後、これらのノートはゴミとして処分される。
それだったら、1冊終わるごとに処分した方がいいのではないかと毎回思いながら、でも、・・・と思っていつまでも捨てられない。
自分にとって大事なものはなんだろう。
数分後にこの地が破壊されるから逃げなければいけない!
持てる荷物は一つだけと限定されている!
あなたなら、何を持って行くか?
数年前にそんな切羽詰まった夢を見た。
夢の中の私は何を持ったのか。
それは、母の靴下だった。
当時、アルツハイマー型認知症の母を私は介護していた。
母は自分が脱いだ靴下を箪笥の中だったり、壁と家具の隙間だったり、農作業小屋に吊るしてある母の割烹着のポケットの中などになぜか入れるようになっていた。
だから、母の靴下はいつもなくなり、購入の頻度が多くなっていた。
夢の中で、緊急事態に唯一持って行くものに母の靴下を選ぶほど、当時の私は慣れない介護で疲弊しながらも、母への愛情が深かったのだと、不思議な夢から目覚めて少し考えていた。
もしも、あの時の夢と同じように、一つだけ持って行けるとしたら私は何を選択するだろうか。
そんな、他愛もない事を考えながら、今日もまた手書きのノートに思いを綴る。
note毎日連続投稿2000日をコミット中!
1955日目。
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む。
どちらでも数分で楽しめます。#ad
#66日ライラン
以前から気にはなっていたが、そろそろ対処しよう。
私はスマホに入れてある音声と写真をPCへ移動した。
以前はウォークマンで音声を聴いていたがそれを持ち歩くのが億劫で、ついつい、スマホに頼ってしまっている。
写真や音声がきちんとコピーされたかどうかを確認してから、元のデータを削除した。
そして画像を見てみる。
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私はあの世に行くまでに整理しないといけないことが山ほどある。
例えば大学ノート。
毎日書いているからすぐにノートは溜まってしまい、きれいにまとめていればいいのに、「見直すかもしれない」と、つい、そのあたりに積んでおく。
自分が思った事を書き留めているノートを、時々、「残しておく意味はあるのか」と自問自答している。
それには本心を書いているから、誰にも見られたくない内容がたくさん綴られている。
勇気や希望よりも、
屈辱、恥、挫折、絶望、後悔、不安、怯えなど、
マイナスな「気」がいっぱいのノートなのである。
私が旅立った後、これらのノートはゴミとして処分される。
それだったら、1冊終わるごとに処分した方がいいのではないかと毎回思いながら、でも、・・・と思っていつまでも捨てられない。
自分にとって大事なものはなんだろう。
数分後にこの地が破壊されるから逃げなければいけない!
持てる荷物は一つだけと限定されている!
あなたなら、何を持って行くか?
数年前にそんな切羽詰まった夢を見た。
夢の中の私は何を持ったのか。
それは、母の靴下だった。
当時、アルツハイマー型認知症の母を私は介護していた。
母は自分が脱いだ靴下を箪笥の中だったり、壁と家具の隙間だったり、農作業小屋に吊るしてある母の割烹着のポケットの中などになぜか入れるようになっていた。
だから、母の靴下はいつもなくなり、購入の頻度が多くなっていた。
夢の中で、緊急事態に唯一持って行くものに母の靴下を選ぶほど、当時の私は慣れない介護で疲弊しながらも、母への愛情が深かったのだと、不思議な夢から目覚めて少し考えていた。
もしも、あの時の夢と同じように、一つだけ持って行けるとしたら私は何を選択するだろうか。
そんな、他愛もない事を考えながら、今日もまた手書きのノートに思いを綴る。
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