
【体験記】瞑想1年続けた結果 ~その効果と我流実践法のメモ~
何やら瞑想がイイ!とにかくいいものはいいんだ!という噂が流れだして早20年余り。
なんとなく筋トレと並んで意識高い系のご作法となっている感がある瞑想。
私は、性格的に”だまされたと思ってやってみるタチ”なので、遅ればせながらとりあえず1年間やってみました。
瞑想~?実際どうやるの?効果あるの?と思われる方、是非、以下を読んで生活に取り入れるかどうか、判断材料の一つにしていただければと思います。
◆実際に感じた効果
まずは、その効果から。効果なしでは、やる意味はないですね。
私の場合は、いくつか効果があったと思うので、それを紹介します。
【瞑想の実践(私の場合)】
・約1年間
・週に4~6日(平均5日)
・朝、出勤前の10分
以上の条件での結果です。

効果①心身の状態を把握しやすくなった
心身に何かよくないことが起こっていると、瞑想がうまくいかないんです。風邪をひきそうとか、仕事のプレッシャーが強すぎるとか、便秘気味とか、寝不足とか、そういう時って、呼吸がおかしいんです。それに気が付くようになります。
具体的には、自然で楽な呼吸ができなかったり、長く息を吐けなかったり、何かノドにつっかえているような感じがしたり・・・
とにかく、心地よい呼吸ができない。そして、それに付随して、じっとできなくなります。そわそわして目を開けてしまったり、座り直してしまったりする。瞑想中の動作が荒く、多くなります。
そういう時、「なんでできないんだ!」と怒るのではなくて、「あぁ、そうか、疲れているな」とか「あぁ、あの仕事が相当ストレスなんだな」とか「栄養が偏っているかも」など、心身の不調を客観的に捉えることができれば、これはすごい効果と言えます。
1年続けてみて、なんとなくこの辺の感覚を掴めるようになりました。明らかな不調に陥る前の、不調の前兆をとらえて早めに対策が打てるようになる、これが瞑想の効果①だと思っています。
瞑想を通して、「あれ、これは何かがおかしいぞ」と感じる。すると、「今日は仕事を早く切り上げよう!早く寝よう!果物食べよう!」という風に細かくリカバリーをかけることができる。そうすることで心身ともに安定させることができます。そういえば、私、この1年間、1回も風邪ひいていないんだよなぁ。
効果②落ち着きの度合いが増す
緊張することを、「あがる」という風に言います。
私がやっている瞑想は、この「あがってくるもの」を沈める(後述しますが、地面へ埋める)イメージを持ちます。
それから自分が大きな樹になるイメージも持ちます。
そういうことが関係しているのかどうか不明ですが、なんとなく動じない、緊張しにくい体質になってきている感じがします。もう少し詳しく言うと、いざという時、深呼吸をすると、瞑想の時の心境を思い出せるようになりました。
会議で説明するときや、タフな交渉ごとの際、この感覚を重宝しています。深呼吸すると完全に落ち着く、とまでは言えませんが、以前より落ち着きの度合いが増しているのは感じることができます。そして、理由もなく「あぁ、多分大丈夫だ」という変な自信が出てくるようになりました。
もちろん、これの全てを瞑想の効果だ、と言ってしまうのには無理があるかもしれません。(可能性は低いけれど私の仕事のスキルが上がったのかもしれないし笑)
ただ、普段の深呼吸の時に、瞑想時の感覚を思い出している、という点で瞑想と無関係であることは決してないと思います。
効果②は、落ち着きの度合いが増す、でした。
効果③姿勢が良くなる
副次的な効果として、姿勢が良くなる、があります。
瞑想の時は、背筋を伸ばすので、いわゆる”良い姿勢”になります。一日たった10分ですが、これを続けていると背筋を伸ばすのが自然という感じになってきます。
私はどうしようもない猫背でしたが、今は多少改善されたかな、と思います。あくまで副次的な効果です。
以上が私が感じている効果です。
一般的に、
・集中力が増す
・メンタルが安定する
・幸福感が増す
なども効果に数えられているようですが、この辺は正直、瞑想が直接的な要因なのかどうか、はっきりしなかったので取り上げませんでした。でも、少なくとも1年前よりこれらが向上していることは確かです。
◆私の実践法
色々とやり方があるようですが、私の場合を紹介します。
かなりオーソドックスな内容と思います。
初心者のときに、一番やりやすかった方法となります。
①場所と時間
場所と時間は固定した方がいいです。これは、瞑想やりやすさ、という意味ではなくて、習慣化させやすいからです。
私の場合は、
・平日朝の出勤前7:50~8:00の時間
・家のリビングで
・一人で
行いました。
最初は10分くらいがちょうどいいと思います。
②服装と環境
・腕時計は外す
・空調や加湿機など音のする機器は電源オフ
・電機は消す
としました。音は一番邪魔になります。
雑音は絶対に消した方がいいです。
後述しますがお気に入りのBGMは流していました。
③体勢
以下の写真の通りです。
(服装や顔立ちは全然違いますが!!)
手の組み方は同じです。
足の組み方は私は右足が前に出ます。
目はつむります。
手や足の組み方もいろいろとあるようですが、自分にとって自然かどうか、がすべてです。それを模索してみてください。

また、クッションを腰に当てて、壁に沿うように背筋を伸ばして座ります。猫背だと、空気が通らないのでダメです。
④BGM
ちょうど10分で気に入っているのがこれです。
無音でもいいと思いますが、それだと時間の経過が分かりません。せっかくいい気分なのにうるさいアラームで瞑想を終了するのは嫌なので、このBGMを使っています。
⑤10分の過ごし方
<呼吸について>
鼻から息を吸って口から細く吐く
吸う息より吐く息が長くなるように呼吸する
無理な呼吸ではなく、あくまで楽な気持ち良い呼吸
吐くときにお腹が膨らむのを感じる
<イメージについて>
足やお尻が地面に接地している感覚を大事にする
自分が大きな樹で物事に動じないイメージを持つ
たったこれだけです。これを10分間行います。イメージについては、あくまで我流ですので、やるにつれて自分独自のものが出来上がっていくと思います。
⑥雑念との付き合い方
瞑想中には、自然と色々なことが湧き上がってきます。
これは絶対出てきます。
今日の仕事面倒だな、とか。
今日もあの上司と顔を合わせるのか、とか。
晩御飯何にしよう、とか。
あの人にライン返さなきゃ、とか。
飲み会の幹事なのに準備してないどうしよう、とか。
そろそろガソリン入れなきゃ、とか。
誕生日のプレゼント買いに行かなきゃ、とか。
また持病の薬をもらいに行かなきゃ、とか。
まぁ、生きるってことは、常に何かをしなければならないってことですね。ブッダも、生きるとは、軽重あれこれの雑事に追われる「苦」だ、と言っています。
瞑想時には、こういった雑念や心配事がどんどんあふれてきます。それに耐えられないと、ごそごそしちゃったり、ため息が出たり、目を開けてしまったり、最終的には、瞑想を中断したり、といったことになります。そういう意味では、瞑想は精神的な修行です。
では、こういった雑念をどう処理するのか。それは、客観的に確認し、確認し終えたら放っておく、です。
「あぁ、(雑事が)あるなぁ」「あぁ、俺はあのことを気にしているんだなぁ」「あぁ、俺はあのことでストレスをかかえているんだなぁ」とあくまで客観的に理解することに努めます。その客観的理解だけに集中してください。瞑想中に別にどうこうしようと思わなくていいです。
瞑想のコツとして、呼吸に集中しましょう!というアドバイスがありますが、それは、呼吸への集中がこれらの雑事を放っておくための手段だからです。
現れてくる雑念を「はい。あるね。了解。」として、どうにかしようとせずに、ただあることのみを確認する、ということさえできれば、瞑想のコツはつかめたも同然といえるでしょう。
私の場合は、以下のような感じです。
雑念が現れたら、
→あ、現れたな。うん、確かに事実としてそれはある。(確認)
もし何か感情が湧き上がったら、
→あ、今自分の感情が動いたな。自分はこのことを[心配/怒り/不安/憂鬱/楽しみ/幸福…etc]と感じているんだな。へーそうですか。(確認)
という感じです。
そして確認後は、雑念が、吐く息とともに口、胸、お腹、お尻、足と伝って地面へ埋まってしまう感覚をイメージしています。それでその雑念はおわり、ということです。(まぁ言うは易しですが)
大事なことは、雑念が湧こうが、なんだろうが、10分間目をつむって、静かに呼吸できたのなら、瞑想は成功だ、ということです!気分が上向きにならなくても、心配事は消えなくても、それさえできれば成功なんです。

以上が私の瞑想の具体的なやり方です。
樹をイメージするとか、吐く息を長くするとか、この辺はけっこうアレンジです。そうした方がやりやすくて効果があるような気がしました。きっと、ひとそれぞれに適したイメージや呼吸法や、やり方があるのだと思います。
この文章が、瞑想をやってみようと思っている方、もうやめちゃおうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
最後に言えるのは、私は今後も瞑想を続けたいな、それだけの良さはあるな、ということです。
では、また!