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【実体験】尿道カテーテルの全て(過言)【痛くないよ!】

さて、手術後からずっと入れられていた尿道カテーテルがついに抜かれ、記念すべき最初のトイレも終えた。

これで一通りの尿道カテーテル体験はできたかなと思う。

というわけで、今回はまだ尿道カテーテルを体験したことのない方のために、自分が体験した尿道カテーテルの全記録を赤裸々に載せていきたいと思う。


いつか来るかもしれない尿道カテーテル体験に恐れおののいている人もいることだろう。

そんな人の不安を和らげる記事になること間違いなしなので、是非ともご一読を!

(※体験には個人差があります)



【尿道カテーテルとはなにか】

素人の記事なので全然医学的な詳細には触れないが、ここでいう尿道カテーテルとは、膀胱内でバルーンを膨らませて管を抜けない状態にして、尿を常に排出できるようにする処置のことである。(膀胱留置カテーテル)

看護roo!より「膀胱留置カテーテルのイラスト」

これは長時間にわたる手術の際や、トイレに行くのが困難な人に対して使われている。

人間は1分間に1mlの尿を作っているというが、それは24時間にすると1.5リットルにもなるのだ。

膀胱のサイズは人によりけりだが、尿道カテーテル無しでは1日で3~5回のトイレが必要になるため、看護師の負担も患者の負担もエグい。

尿瓶でやるのは色々大変だしね……)→尿瓶記事


なお体験してみた自分の感想はというと、力む必要すらなくオートで尿が排出されてくれるので非常に助かった。

加えてこれは外部の袋(採尿バッグ)に溜まった量で尿量の把握もできるのが良いところだ。

点滴の場合は体内に入れた水分量はわかっているわけなので、それと尿量を比較することで問題が起きてないかの確認ができるというわけ。

色々と入院時の強い味方になってくれるのが尿道カテーテルなのである。

(まあダメな人はダメらしいのだが……それはまたおいおい語ろう)


【尿道カテーテルを入れる際】

さて、それではそんな尿道カテーテルを体内に入れるときはどんな感じかというと……ちょっとよくわからない。

なんでわからないのかといえば、手術で局部麻酔した際にいつの間にか入れられていたので、自分としてはなんの感覚も残っていないからである。


ただ、普通に麻酔してないときに入れることももちろんあるそうだ。

その際の体験談を見てみると、まあ大体『痛い』と言っている。

いや確かに尿道カテーテルが出てきている部分を見ると、「こんな太さのものが入ってるの!?」という衝撃はあったので、麻酔無しでこれを膀胱まで入れるとなったら絶対なんかあるのだろう。(直径5mmくらい?)

手術で麻酔したときに入れてもらえて本当によかった。


【尿道カテーテルをつけた生活】

尿道カテーテルをつけた日々の記事を見ると、「動かすと痛い」なんていう話があったりする。

これまた個人的な感想をいうと、チクッとする瞬間は時折ありはするものの、自分が尿道カテーテルを使用していた10日間ほどは痛みに悩まされることはなかった。

なおここでも赤裸々に語ると、勃起するとちょっと痛い

だがおそらく大半の男性は一度その痛みを経験すると、「もうこれを入れている間は賢者に徹するか…」ということになると思うので多分大丈夫だ。

いかにスマホがあれど、尿道カテーテル中はそういうコンテンツは断食しよう。

まあそれ以前に足が痛いわ痺れるわでそれどころじゃないというのもあったので、気づけば尿道カテーテルをつけたままで10日間を過ごすことができた。


なお痛みは問題がなかった自分だが、尿道カテーテル生活は常に尿袋と一緒の生活となるのが大変ではある。

基本はベッドに括りつけられている採尿バッグ

自分の場合トイレでに行く際は車椅子移動必須なわけだが、その際はベッドに括りつけられている採尿バッグを外して持っていかねばならない

袋から尿が漏れ出すことはまずないが、あんまり人様に見せたいものではないのでちょっとだけ気を使うし、なにより車椅子に移る際などは最高に邪魔になる。


そして自分的には楽だった尿道カテーテル生活だが、袋に溜まった尿の処理は結局看護師さんにお任せしなければいけないので、1日に二度くらいの尿回収タイムが発生する。

そしてもう一つ大事なことがある。

尿道カテーテルを入れている人は毎日尿道口部分の洗浄が必要なのだ。


【尿道カテーテルと汚れ】

なんだか尿道カテーテル体験記事を見ていてあまり語られていないのが、尿道カテーテルをしているときの汚れのことである。

この記事は赤裸々を売りにしているので、ここもしっかり書いていこう。

尿道カテーテルはトイレに行く手間を劇的に減らしてくれるのは最高なのだが、実は下着(オムツ)が汚れる

自分も初めて見たときはカテーテル周りの謎の汚れにビビったものだが、これはなんなのかというと、老廃物や膿らしい。

膿と聞くとやばい予感しかしないわけだが、発熱を伴わなければとりあえずは問題はないとのこと。

実は私達の普段の生活では、剥がれ落ちた尿道の老廃物やらは、トイレに行った際に尿と一緒になって体外へ排出されている。

しかし尿道カテーテルを入れると、尿は膀胱からカテーテルを通じて直接排出されることになるため、尿道内の老廃物が尿で流される機会がなくなってしまうのである。

それゆえに、なんやかんやでそれらは尿道口から出てくることになるらしく、それが下着を汚すのだ。

そのため、尿道カテーテルを入れた患者は1日1回の洗浄が必須となっている。(自分はそのときついでにオムツを替えていた)

なおこの洗浄には感染対策のために清潔動作が求められるので、看護師におまかせすることになる。

当然下半身はフルオープンなのは言うまでもない。

まあ自分はもう諦めの境地というか、相手も仕事だと思って気にしちゃいないだろう…ということで羞恥心はもはや存在しなかったが、やっぱりカテーテル洗浄は恥ずかしい人は恥ずかしいかもしれない。

トイレには行かなくて済むが、別の意味での大変さは存在するのが尿道カテーテルなのだ。


【尿道カテーテルの抜去とその後】

そんな尿道カテーテルだが、普通にカテーテルは人体にとって異物である。

そして感染症リスク自分で排尿する能力が低下することなどを考えると、長期間の入れっぱなしはあまりよろしくない。

なので2週間もすれば流石に尿道カテーテルは抜くものだという。(自分の場合は10日だった)

このときよく聞かれるのが「超痛い」という感想だ。

もちろん膀胱内で膨らんでいたバルーンは中身を抜いてしぼませたうえで抜くのだが、なにせカテーテルはそこそこぶっといので、痛むのも想像できる。

では、そんなカテーテルを自分が抜いたときの流れを書いていこう……!


【~ある日の朝6時~】

看護師「あ、今日カテーテル抜く日でしたよね」

aosagi「…そうですね。じゃあ……お、お願いします……!!(覚悟)」


看護師「それじゃ深呼吸してください。吐いたときに抜くので

aosagi「スゥ~~~! フゥ~~~~~(ゾルッ)~~~!?


看護師「はい抜けましたー😊


というわけで、看護師の方が手練れだったのか、痛みという痛みは発生せずにゾルッと秒で抜去できた。

抜くとき超痛いと聞いていたのでなんだか拍子抜けだが、自分的には痛みはほぼゼロだったと言っていい。


だが次なる問題はこのあとの自力での排尿である。

長いカテーテル生活を過ごすと、自分で尿をするやり方を忘れちゃったり、力む筋肉が衰えていたりするらしいのだ。

そして尿を出す際に激痛が走るという話もあって……!?


そんなこんなで抜去から5時間後。

順当に300mlくらい溜まってそうな頃に膀胱がトイレ欲求を告げてきた。

大だけでなく小でも看護師さんを呼ばねばならなくなったのは非常に申し訳ないが、ナースコールを使用して車椅子でトイレへ。

果たしてカテーテル抜去後の初トイレはどうなるのだろう……?

そもそも自分で出せるのか?

そして痛みはどうなのか?


・・・(排尿中)・・・


いやめっちゃ普通に出た。


なんかもう通常時と何も変わらない。

痛みも違和感もゼロである。


尿道カテーテルは外したあとが地獄
だと聞いていたのだが、こりゃどうやら天国だけを享受してしまったようだ。


【まとめ】

そんなわけで、無駄にネット記事を漁って日々恐怖感を高めていた自分だったが、実際に体験したら驚くほど何もなかった。  

いやー、こういう人間もたまにいるんですねぇ……!

(あるいは看護師さんが尿道カテーテルの達人だったのか)


皆さんの中にも将来出会うであろう尿道カテーテルに恐怖している人がいるかもだが、自分のように何の問題もなかった人間もいるということを頭の片隅に置いてもらえると、いざというとき気が楽かもしれない。

果たして皆さんはどちら側なのか。その時を楽しみに待とう……!!

(いやこんなもの体験しないで終わるほうがいいのだが)


まあなんにせよ無事に済んで、良かった良かった!

小のたびにナースコールを使わねばならなくなったのが最高に申し訳ないなと思いつつ、本来の状態に向けて回復に努めたいと思う。

排泄一つとっても他者の協力が必須な存在になってしまうとは思わなかったが、人生経験としてこれも噛み締めていこう。


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aosagi
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