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【咀嚼】アイドルみたいな食べ方になっちゃって気付いたこと【相席食堂】
『歯茎を切開してチューブを入れる』という衝撃的な手術をされた自分なわけだが、実はそのあと普通に食事をしていたりする。
いやもちろんめちゃくちゃ痛いし口は開けられないしで、もはや拷問みたいな感じではあったのだが、食事は入院生活では貴重な楽しみのひとつ。
決して流動食になんてしたくなかったのである。
その時出ていたメニューは丼系だったのだが、スプーンに掬った量の半分くらいを口に入れ、無事な方の歯でひたすら噛み、それを飲み込む。という作業を延々続けていた。
もうひたすらに時間がかかって仕方ないわけだが、そこでふと思ったのは「アイドルみたいな食べ方だな…」という感想だ。
そう、自分はちょうど最近そんな場面を見ていたのだ。
最近の自分は、消灯時間になるとスマホで「ちいかわ」か「相席食堂」を見るのが定番になっている。
そして相席食堂の韓国アイドル回で、『すんごいちょっとしか食べ物を口に入れない』という謎の食レポをちょうど見ていたのだ。
(シーズン8エピソード16)
そのアイドルは、スプーンにプリンを”ちょっと”乗せて、その”ちょっと”の更に10分の1だけを口に含むという奇っ怪な行動をしていた。
いや、その行動自体は「甘いものが実は大嫌いだった」ということだったので、まだわからなくはない。
だがその後パンを食べる際もめっちゃ小さくちぎった欠片を口に含むだけだったり、
和牛を食べるときだって、「これ大好きです!」とか言いながらちょびっと齧るだけなのだから、さすがにおかしい。
自分はその回を見終わって、「アイドルってホントに大変なんだなぁ…」なんて他人事な感想を抱いた。
人気アイドルともなると、下手にカロリーは摂れないし、大口を開けることもできないのだ。
いやまさか自分が歯茎のせいでアイドルと同じような食べ方を強制的にやらされることになるなんて、思ってもみなかったけども……。
だがあのアイドルのようにちょっとずつ食べるのは非常に面倒くさくはあるのだが、なんだか丼を半分ほど食べた時点で満腹になってきた自分に気付いたのだ。
間食はしていないのでお腹はしっかり空いているはずなのだが、不思議と自分の胃は「もう十分だよ」と告げている。
そういえばどこかで「いっぱい噛むと満腹になる」なんて話を聞いたことはあったが、どうやらこれはマジなのか……?
というわけで、早稲田大学の研究を見てみよう。↓
この研究は平たくいうと「いっぱい噛むことで痩せるのか」というものだ。
これによると咀嚼時間はもちろん大事なのだが、口の中に食べ物が入っている時間も重要らしい。
そもそも人間は、食事後しばらくは栄養を分解する際に熱が生み出されるため、安静にしていてもエネルギー消費をしている時間がある。
(食事誘発性熱産生:DIT)
寝ててもガンガン代謝してくれるなんて最高なわけだが、どうやら食事をゆっくり噛んで食べると、このDITが増加して、代謝量が増えるらしい。
「咀嚼でのエネルギー消費」やら「満腹感」がどうこうではなく、ゆっくり食べると食後の食事誘発性熱産生に良い結果をもたらし、それが365日積み重なれば、明確な違いになる(=痩せる) というわけだ。
せかせか食べることにメリットなんてないんだなぁ……。
いやはや、まさかの『アイドル食い』が痩せに繋がるとは思わなかった。
しかも満腹感が云々とかじゃなく、食後の代謝量に影響があったとは。
病気と相席食堂によって、また新たな学びを得たようだ。
とはいえ自分は昼ご飯は速攻で食べて、休憩時間を増やしていた部類の人間だ。というか仕事をしている人はゆっくり食事なんて厳しい気がしてならない。
というかこの入院中という環境ですら、食器を片付けに来る方の手間を掛けさせないためにも、なぜか急いで食べている自分がいるのだ。(別に急かされてもないのに)
あぁ、悲しき自分の習性……!!
そんなわけで、時間に余裕がある方はゆっくり食事を楽しんでいただきたい。
急いで食べても、喉に詰まるわDITは増えないわで良いことはないのだから。
……余裕のある生活、出来たら良いな。
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