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Jリーグは「大切な色」を失ってはならない


サッカーのクラブチームには、そのチームの色がある。
サポーターは、その色を愛し、その色を纏い日々の活力にしている。

Jリーグが開幕して30年が経った。
J1、J2、J3を合わせた現在のクラブ数は60。
つまり、60もの色を持っていることになる。
地域に根づき、そのクラブの良さを感じてくれているファン・サポーターの存在。
それがこの30年で築いてきた財産でもある。


そのJリーグが30周年を記念して、大型の屋外ポスターを渋谷駅周辺のあちこちに貼りだし、PRを始めた。


SNS上の反応をみている限り、このポスターに対しての評判はあまり良くない。
良くないどころが、かなり厳しい感想が飛び交っている。

「サポーターでも気づかない」

「なんの広告だかわからない」

「キャッチコピーがまったく伝わらない」

「いくらお金がかかってるの」

こんな声が多い。

たしかに、ポスターを見ると白黒の顔が並んでいるだけで、よほど詳しい人が見ないとわからないレベルだし、大切なJリーグのロゴも埋もれていて視認しずらい。



Jリーグからのリリースを読んでみる。

30年の歴史を築いてきた選手たちと、これから築いていく選手たちのたくさんの熱を街に広げていきたいとのこと。


Jリーグは、開幕30周年を迎える2023年5月、全J1クラブの代表選手のポートレート写真によるキービジュアルを制作、渋谷駅周辺を中心とした広告媒体にて複数掲出いたします。


本企画では、1993年開幕時にも選手たちのポートレート写真を撮影いただいた写真家・操上 和美氏に30年の時を経てJ1クラブの選手たちを撮影いただきました。


今回のグラフィックアートは、30年の歴史を築いてきた選手たちと、これからを築いていく選手たちのたくさんの熱を街に、そして国立競技場へ広げることで今後もサッカーを通して街や文化を、みなさんと一緒に盛り上げていきたいというコンセプトのもと制作したものです。


そのコンセプト自体は、間違いではないと思う。
でも、なにかが決定的な足りていない。



それが色だ。


60ものクラブチームが築いてきたその文化や地域とのつながり、スタジアムの熱量みたいなものが表現の中に入っていない。


例えば…
上のリンク先のポスターを見てみる。
そこには、Jリーグのレジェンドと言える小野伸二選手が載っている。


ではらこの小野伸二選手の写真はいつの頃のだろう。

浦和レッズに所属していた時なのか、清水エスパルスの時なのか、コンサドーレ札幌の時なのか、FC琉球の時なのかまったくわからない。


普段からJリーグを見ているサポーターでさえ、わからないのに…


これが新規のファンだとしたらどうなるのだろう。

Jリーグなのか日本代表なのか、はたまたこれがサッカーを表しているのか、まったくわからないのではないだろうか。



それに比べて、世界のサッカーは各クラブチームの「色」をちゃんと伝えている。

現在行われているアジアチャンピオンズリーグ決勝で、ACL決勝公式ではこのように色の対比を上手く使って伝えていた。



さらに試合の中でも、それぞれの色をしっかりと見せてくれている。



サウジアラビアの強豪アルヒラル。
5万人の大観衆で真っ青に染まるキングファハドスタジアム。
その中で戦う赤いユニフォームの浦和レッズの選手たち。

(数年前までは、西アジアのサッカースタジアムでは白い民族衣装で応援をしていた。現在ではその応援するクラブチームのユニフォームを纏いその色に染まって応援することへ変化している)


圧倒的な青のスタジアムの中でも、赤に染まって応援をしていた浦和レッズサポーター。
その声は、スタジアムを圧倒していた。



Jリーグをこれまで応援していたファン・サポーター。新規で観てくれようとしている新しいファン。

その方々に、ちゃんと「色」を伝えていくことがこれまでの歴史を伝え、これからの歴史をつくることになるのではないだろうか。

モノクロの写真だけでは、大切なことを伝えられない。



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このマガジンでは、今年もスポーツファンの熱量を高め、熱狂のスタジアムを作っていくことを書いています。







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ハスつか
ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!

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