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とにかくひたすら映画について語る vol.3

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映画関連noteが200に到達したので、新たにマガジンを作りました。
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2018年5月の記事一覧

二度どころじゃない、何度もだ。

二度どころじゃない、何度もだ。

「女は二度決断する」

ドイツ、ハンブルグ。トルコ移民のヌーリと結婚したカティヤは幸せな家庭を築いていたが、ある日、白昼に起こった爆発事件に巻き込まれ、ヌーリと息子のロッコが犠牲になってしまう。警察は当初、トルコ人同士の抗争を疑っていたが、やがて人種差別主義者のドイツ人によるテロであることが判明。愛する家族を奪われたカティヤは、憎しみと絶望を抱えてさまようが……。(映画.comより転記)

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父よ、あなたは強かった。

父よ、あなたは強かった。

「アポカリプト」

まず全編マヤ語ってとこがなんかもうすごい。
けど、主人公の彼の通称「ジャガーパウ」もそうなの?英語なんじゃないのって思ったけど、ま、いいのか。

最近立て続けに、自分の興味の対象から外れている映画を見る機会が増え、なんだかそれはそれで、新しい世界を見つめることになり、自分にとってプラスだなと思っている。だからと言って、めっちゃそれぞれの作品がスキかと言うと、そうでもないんだけど

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色彩のない世界に、彼が「見た」ものは。

色彩のない世界に、彼が「見た」ものは。

「ザ・ウォーカー」

原題;The Book of Eli

あらゆる文明が崩壊した近未来の地球。イーライと名乗る男(デンゼル・ワシントン)は、世界でたった1冊残る本を運び、30年間、ただひたすら西へ向かって旅をしていた。そんな彼の前に、その1冊の本を探し続ける独裁者・カーネギーが現れる……。(映画.comより転記)

これもまーったく自分で見ようともしなかったものを例の如く、オススメされて見

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ネバー、ネバー、ネバー、サレンダー!

ネバー、ネバー、ネバー、サレンダー!

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」

チャーチルは、政界でも嫌われ者、「過激な男」として名を轟かせていたようだ。しかし、タダの口だけ男ではない。彼の口から、キケロやホラティウスの名が出てきたように、古代の知識人の言葉を引用しながら、大きな決断をし、道を切り拓いてきたと感じた。それは、映画という媒体だからこそ、ドラマチックに仕上げているだけかもしれないけれど、それでも今こんな政

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くり返しじゃなく、一度で全てを感じろ「神のみぞ知る」復讐物語。

くり返しじゃなく、一度で全てを感じろ「神のみぞ知る」復讐物語。

「レヴェナント 蘇りし者」

これは、自分から見ようと思って見たものではありません。とある事情から、オススメだと言われて見ることになったものですが、本当に夢中になって見ました。何をもってして、私はこれをスクリーンで見ないという選択をしてしまったんだろう…。

そもそもディカプリオの映画を見るのが、これで2回目なんです。あんなにたくさんの映画を見てきているのに。しかも「タイタニック」や「ギルバート・

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守りたい「なにか」がある彼女が一番強かった。

守りたい「なにか」がある彼女が一番強かった。

「花咲くころ」

ジョージア(グルジア)。なぜか私にとって特別な国。行ったこともないのに、とても親しみを感じる。そして、いつか訪れたい国。

それは、たぶん、定期的に、ジョージアの映画が日本で公開されて、それらを観に行っているからだと思う。また、今年は岩波ホールで、ジョージア映画祭なるものもあるというではないか。東京だけど、行きたい…。

***

今から約25年前、内戦に揺れていたジョージアが舞

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誰かの記憶の中に残るという重み。

誰かの記憶の中に残るという重み。

「リメンバー・ミー」

予告編でこの映画のメインテーマ曲を聴き、そのメロディの虜になった。「グレイテスト・ショーマン」の「This is Me」を押しのけて、アカデミー賞主題歌賞を獲ったんだから、相当なんだろうと。

そもそもディズニー映画を見るのが何年ぶりなんだろうか。ディズニーピクサー映画ともなると、劇場で見たのは初めてだったりします。

食わず嫌い、してしまってた。私の場合、それがメジャー映

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シルバー、あなたは生ききった!

シルバー、あなたは生ききった!

「ゆれる人魚」

やっと!やっと、書ける、コレの感想が!

ってなくらい、これは私にとってどストライクの映画でした。

何がどストライクって、音楽、キャスト、展開、CGなどの美術面、すべて。

パンフを迷わず購入し、noteでも有名なオラシオさんのポーリッシュミュージックの解説を貪り読み、なるほど、なるほどと。(このパンフ、買いでした。内容も充実している)

この映画は「ミュージカル」でもある

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こんなにも辛くて苦しい人生を「ワタシ」は生きる。

こんなにも辛くて苦しい人生を「ワタシ」は生きる。

「ナチュラル・ウーマン」

こないだのアカデミー賞外国語映画賞を受賞したチリ映画。ラテンアメリカの映画は定期的に見ている方ですが、チリ映画はメキシコ、アルゼンチンにつづき、切り込んでくるものが多いと感じます。

ウェイトレスをしながらナイトクラブのシンガーとして歌うトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人オルランドと暮らしていた。しかし、オルランドは自身の誕生日の夜、自宅のベッドで意識が

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