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【RIJF2019 ライブレポート】 Dragon Ashと僕たちの「ロックバンド」の物語は続く。

【8/12(月) Dragon Ash @ 「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」 GRASS STAGE】

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定刻の18:05。

2000年から2018年に至るまでの「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演映像が、ハイライト形式で巨大ビジョンに映し出される。

そう、Dragon Ashは、20年連続でGRASS STAGEに立ち続けてきた唯一のバンドだ。

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の歩みと共に、この国の音楽シーンにおいて、「ロック」の精神を高らかに鳴らし続けてきた、孤高のロックバンドなのだ。

このフェスとDragon Ashは、まさに運命共同体。だからこそ、彼らが、20回目の夏、5日間の大トリのステージに立つことには、あまりにも深い意義がある。



まるで、この日のセットリストは、彼らの20年間にわたる鮮烈な闘争史を凝縮したかのようであった。そして、共に闘い抜いてきた盟友たち、TAKUMA(10-FEET)、ラッパ我リヤ、SATOSHI(山嵐)、KO-JI ZERO THREE(GNz-WORD)も、Dragon Ashに力を貸すために、再びひたちなかに集結した。

"Life goes on"では、「ひたちなかのみんな、ありがとう!」と感激の想いを告げ、"百合の咲く場所で"では、「ロックフェスはお前らのもんだぞ!」と叫ぶKj。

決して、言葉数は多くはなかったが、20年間、GRASS STAGEの板に立ち続けてきた彼らの感慨が確かに伝わってきて、思わず胸が熱くなる。


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そして、僕が最も強く心を震わせられたのは、"ROCK BAND"でKjが放ったこのリリックだ。

《道半ばで散ったバンド/その狭間で苦悩していくバンド/次第に満員わかしてくバンド/時代に大輪咲かす新しいバンド/夢物語だろうが/いっそ夢ごと鳴らしたロッカーズ/俺達の歌終わんない/これがバンドマンのone life》

言うまでもなく、Dragon Ashの物語は、決して順風満帆だったわけではない。日本の音楽シーンに、「ミクスチャーロック」の在り方を定着させ、市民権を得るに至るまでには、数え切れないほどの苦難や葛藤があったはずだ。

そして何より、2012年にはIKUZONEとの永遠の別れもあった。

また、先日のKenKenの一件について、Kjは同曲を披露する前にこう語った。

「ロックバンドは、みんなの心とか体を踊らす職業なのに、不安な気持ちにさせてごめんなさい。仲間のバンドマンのみなさん、俺たちの大切にしてるロックバンドのカルチャーに、泥を塗ってごめんなさい。今これしか思いつかねえから、お願いします、この7人で、またロックバンドでいさせてください。」

こうした渾身の想いが詰まった"ROCK BAND"は、本当に圧巻であった。

そして、ここから更に10年、20年先へと続いていく「ロックバンド」の物語を予感させるパフォーマンスに、ただただ心が震えた。

彼らが掲げる"The Show Must Go On"の精神は不屈なのだ。あの場にいた誰もが、そう感じ取っていただろう。


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「10代の頃からお世話になってるフェスなので。まだ生まれてなかったやつもいるかもしれないけど。お世話になりました。ありがとうございました。」

Kjの感謝の言葉に導かれて、ラストナンバー"Viva la revolution"が幕を開ける。

「まだ革命前夜!」

その咆哮と、あの歓喜の光景を、僕はいつまでも忘れたくはない。



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松本 侃士
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