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くるくる、きらきら。

夏本番なはずなのに雨ばかりで窓を開ければ涼しい風が部屋に入ってくる。退勤時、残業もしてないけどいつもより日が落ちてるように見えた。まだ終わりそうにはないけど夏って思ったより短いんだな。夏らしいことしなきゃ、キラキラしたやつ。


花屋です。名前です。本業は花屋でもなんでもないです。でも花は好き。これから自宅の本棚から1冊ずつ気まぐれに紹介していこうかと。花屋の本棚。…何屋なんだろう、まあいいや。


花屋の本棚

今回は『回転ドアは、順番に』です。
ざっくりと説明すると、春の日に出会った男女の日々を短歌と詩で紡いでいます。言葉の恋愛、とても新鮮で珍しい。

目次はこんな感じ。

  1. 遠くから来る自転車を

  2. 青空くさいキスのはじまり

  3. 月を見ながら迷子になった

  4. 恋人のあくび涙

  5. 虹になんて謝らないわ

  6. SHOCK RESISTANT

  7. うわごとで名前を呼んで

  8. が、生まれた日

  9. 空転の車輪

  10. ささやいてください


うん、目次からどきどきする。
花屋さん的には6と10が好きです。


好きなページも上げようかな、2つ。

“真夜中に、時計が止まっているのをみつけた。電池、どこかな。これ、単三?単四?ねえ、時間ある?わたしたちに時間ある?時間くれるよね、もっと、たくさん。一緒にいてもさびしくない時間を。”

「回転ドアは、順番」により引用(P97)

置き時計が止まったことによって彼と一緒に過ごせる時間に不安を覚える彼女。これは真理かなあ。永遠があることが当たり前のように過ごしてしまっているけれど。いまを後悔のないように生きるべきなのよね。会いたい人には会うべきで、行きたいところには行くべきで。一応花屋さんもこれが座右の銘のようなものがあります。後悔のないように生きる。やや脱線。戻ります。

“うわごとで名前を呼んでくださればゆきましたのよ電車にゆられ”

「回転ドアは、順番に」より引用(P116)

彼が風邪を引いてしまった章。うわごとで名前を呼ばれた経験は残念ながら(?)ありませんが憧れは少しあるかも。本の最後にある解説文にもあるように、「正気の時より切実な感じがする」、と。夢のような、願いのような。ささやかな本当。


恋や愛のせいで良くも悪くも特別になる。くるくる、きらきら。そんな一冊です。興味があればぜひ手に取ってみてください。ひとまずおわり。

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