【分かりやすい資料の作り方】19_[グラフ]見やすいグラフのフォーマット
『分かりやすい資料の作り方 ~構造化のススメ~(基本編)』は全19話の記事で構成しています。
最初の記事に全体概要とこれまでに掲載した記事のインデックスを記載していますので、ご興味を持って頂けましたら、こちらからご覧ください。
「5章 グラフの書き方」の最後は、分かりやすいグラフのフォーマットについてのお話です。
グラフに限らずですが、分かりやすい資料のためには「基本がしっかり抑えられている」ことが重要です。
基本から逸脱してしまうと、書き手が良かれと思っても相手にとっては分かりづらくなってしまうケースがあります。
今回はそのような観点を含めて、気を付けるべき点をご紹介します。
1.3Dグラフはなるべく避ける
よく凝ったプレゼンテーション資料に、ゴリゴリの3Dグラフが使われているケースがあります。
勿論、軸が三次元であるグラフの場合、3Dで表現するのは必然ですから問題ありません。
まずいのは、2Dで表現できる2軸のグラフを3Dで表現してしまう例です。
3Dの演出をすると、凝ったグラフィックで一見魅力的に映りますね。
しかし、ビジネスシーンにおいてグラフの目的は「数値を視覚的に一目で分かるようにメッセージ性を表現」することでした。
3D化による余計な演出が、かえってその目的の妨げになるケースがあります。
例えば2軸の平面グラフを3Dにして書いてしまうと、奥にある値ほど小さく、逆に手前に値ほど大きく見えてしまうので、直観的に正しい推移が読み取り辛くなってしまいます。
また、平面の円グラフを3Dにしてしまった場合、これも奥と手前で大きさが異なるので、それぞれの割合が分かりづらくなってしまうのです。
このように、一見カッコ良く魅力的に見える3Dグラフは、正しくメッセージを表現するにあたっては多くの弊害が生じます。
ビジネスシーンにおいては2軸以内のグラフは2Dで表現することをお勧めします。
2.タイトルと凡例の書き方
これは慣例に近いので、絶対に守らないと直ちに分かりにくくなるというものでもないのですが、グラフはタイトルの記載位置にもセオリーがあります。
グラフのタイトルはグラフの下に記載するのが基本とされています。
一連の資料やレポート等において、複数のグラフが登場する場合は「図1 XXX」といった形でナンバリングを振っておきましょう。
表計算ソフトで出力したそのままの場合はグラフの上部にタイトル表示がくる場合がありますので、気を付けてください。
ちなみに、ややこしいのは「表」の場合はタイトルは表の上に置くのが望ましいとされています。
こちらもセットで覚えておいてください。
凡例はグラフ自体の邪魔にならないように、右肩などに配置して【凡例】と書いておきましょう。
これで5章の分かりやすいグラフの書き方も以上となります。
ここまで読んでいただいた方、誠に有難うございました。
次からはまた新しいテーマにそって連載を続けられればと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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