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詩|星降る木曜日



濃紺の夜空に真鍮の三日月が刺さって
傷口からじわりと滲む冷たい血液
わたしを静かに蝕んでゆく薔薇の棘
花でもないのに咲こうとした罪と罰

心の隙間に咲いたヒアシンスに懺悔する
水をあげるかわりにコバルトブルーを
嘘の中に見つけた瑠璃色の真実を掬って
藍を失ったからと言って なんだというの

何者かになるための試行錯誤だなんて
命の時間を錆びたナイフで削らないで
花なら花らしく あなたならあなたらしく

湖のほとりに落ちた幾千もの星々
逆さまの空に ただ生きていればいいよって
言ってもらえた気がした 星降る木曜日



星降る木曜日 / 月乃



わたしが考えても仕方のないことで
ぐずぐず悩んでる時間ってすごく
もったいないなって思うんだけどね。
考えることをやめられない時がある。
でもそれはだいたい大事な人のことなんだよね。




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