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月紙
2023年3月31日 21:31
自信なんてただの勘違いに過ぎない。今社会に実現していること、認知されていることや評価されているものは過去を全肯定した上に存在を築いている。全てを疑うと何の進展もなく、心労にもなる反面、何も考えずに信じることは楽だし、万が一間違っていても命の一つや二つで言い訳が許される。規則や法律といった厳正さが要求されるものは疑いなく遵守されている例の最たるものだ。前時代に為された取り決めが今更になってもそのまま
2023年3月30日 20:15
春風には清々しい温かさがある。草花や小さな生き物達が活気付くに伴い、我々人間も団欒とした空気を醸し出す。居心地が良いこの時期が転機になる者も多いだろう。過去を思い返せば春の数だけ身辺に変化があり、青臭くてこそばゆい記憶が甦る。いつか叶うならば順風満帆な春を過ごしてみたいものだ。ISO100f4.51/2000s
2023年3月29日 22:12
何処に何があるのかを網羅してしまえば、ありとあらゆる存在がもたらす恩恵を半永久的に受けることができるだろう。花が綺麗だからと根こそぎ消費し続ければ美化された思い出だけになり、いつか跡形もなく忘れてしまう。そんな独占欲が現れるのは他の選択肢の存在を知らない場合だ。場所や環境に制限されることなく自由に行動していれば、通り過ぎた選択肢に後悔したり、当たり前すぎて浪費していたものが如何に大切か気づいたりす
2023年3月28日 20:26
先人たちは苦悩の果てには喜ばしい未来があると口を揃えるが、全く共感することができない。苦痛に思うか幸福を感じるかはどれだけの負の感情を許容できるかに左右されると思っている。許容できる類の苦しみならば未来への期待は膨らむし、容認できない苦しみならば未来の幸福を保障されていようが疑心暗鬼になり、絶望してしまう。なんの喜びも得られないのに無償で苦しみ、一方的に先人たちを喜ばせ、一体何を手にすることができ
2023年3月27日 21:37
知らないとか分からないとか先が見えないとか理屈ばかりを捏ね、何をするでもなく、退屈な生活を送るくらいなら、何かを失う気概で闇雲に行動して今を愉しむ方がいいように思う。既知で安定した場所では未知との巡り合わせに期待できない。不安定な環境では目の前に現れて消えていく運を体感することができる。それを二度と訪れない思い出として保存するのも良いし、もう一度体感するべく活発に行動するのも良いだろう。部屋に閉じ
2023年3月26日 15:03
新たな環境に移住して早くも3ヶ月が経過した。職場には慣れ、日々の食事や休日の過ごし方にも法則が生まれ始めた。自堕落な生活よりは定型的な習慣があった方が良いだろう。けれど、予測できることや同じことを繰り返すのはすぐに飽きてしまう。だからその時に応じて何をするか選択し、新たな挑戦を実行することも欠かしていない。もしも安全な生活にも、予想できる未来にも一切価値を見出せなくなったら、今の環境さえも飛び出し
2023年3月25日 22:11
何度登っても飽きない山がある。季節によっても、天候によっても、時間によっても、行動計画によっても違う体験ができるからだ。次第に隣の山々にも魅了され始め、そこら一帯を網羅したくなっていく。環境問題への取り組みが最近流行っているが、ビジネスの一環としてのそれは浅く小さく、日常の汚染や破壊を肯定する大義名分と化している。自然環境への高い意識は単なる社会的良識からは連想されない。自分自身の居場所として汚染
2023年3月24日 19:40
いつも見飽きることなく側にある景色に感激している。気づいて手に入れたものなんてごく一部に過ぎず、もっと小さく、目立たないものほど見落としていることは間違いない。派手で壮大な景色は見逃すことはないし、他人と共有できる点も思い出作りの要因になる。そんな分かり易いものばかりをついつい集めてしまいがちだけれど、そのままでいると環境に左右され易い人間になってしまう予感がある。対して、小さく目立たないものは何
2023年3月23日 20:48
自然の音を聞いていると心が安らぐ。もしかすると本当は日々過ごす街の方が過酷で異常な環境なのかもしれない。ただ慣れているというだけで我々は雑音だらけの場所に棲まう選択しているのであって、一度自然そのものを堪能したら元の生活に戻りたくないと思う人は案外多いのではないか。残念ながら、そんな選択は一般に非社会的とされているし、面倒な手続きや制約があって、望んでも簡単には叶えられない。ISO100f5
2023年3月22日 22:05
同じような外面をしていても、断面を見れば各々の違いを容易に区別することができる。とはいえ、無闇に切り倒して中身を知ろうとすることは他人の尊厳を害することに等しい。だから見た目が同じ様でも、必ずそれぞれに特徴があるということを念頭に、仕草や行動から中身を読み取ろうと目を凝らしている。すこぶる効率が悪いことは自覚しているが、他人の尊厳を害してまで他人を深く知ることに価値があるとは思っていない。IS
2023年3月21日 21:19
いつ始まるのか分からないカウントダウンまで理想を追わず、ただ待ち続けるのは時間の浪費だ。運命なんて言葉は過去から現在までに当てはめるから希望のように思えるのであって、未来に当てはめた途端に老いて、捨てられ、死ぬことが連想される。母から分娩され、老いたら社会から分断され、食事を絶って臨終となる宿命からは誰一人として外れることはできない。だからこそ希望から断絶されたとしても、依然として大きな変化がなく
2023年3月20日 20:13
勉強、仕事、人間関係など様々に悩みあぐねていると、思いがけず偶然に救われることがある。何の前触れもなく負担から解放されると軽快に感じるのと同じように、悩みについて根底から思考する必要がなくなれば気楽になるのは自明の理だ。そうやって自分にとって都合の良い今の居心地を永遠と勘違いし続けた場合、いつか再び訪れる転機に絶望するかもしれない。今の楽しみを継続するために、あえて自分に負担をかけ続け、未来のこと
2023年3月19日 21:37
影が斜めに伸び始めた頃、次第に勇み足になり、その勢いのまま駆け降りてしまう。寂しがりたがりとはいえ、夜の恐怖に一人取り残されるのは勘弁だ。そんな帰巣性にも似た衝動を自覚した時、ようやく欲求の上限が決まるのだ。欲に蓋をして押さえ込んだり、別の欲に置換するだけでなく、欲に従って過剰に供給し続けることで区切りをつけるという方法も一つの手段として数えていいだろう。ISO100f51/20s
2023年3月18日 14:32
目の前が一様に枯れ果てて見えると、別の景色を求めてつい先を急いでしまうのが普通だろう。一般的には面白いと思われないような環境およびそこへ向かう行程は人の気配が少なく、素の自分を解放することができるから好んでいる。面白いと思えるのか否か、日常生活に戻って来られるのか否かが自分次第という点は際限ない課題ではあるが、それ故に無限の可能性を有するとも捉えられる。何も無くても自分の力で不便さを楽しむことがで