はじめての心 | 詩
もしこの世界で初恋が身を結ぶ確率が
あらかじめ定められているのであれば
火の中に飛び込むような思いを持って
誰かを愛することなんてしないだろう
大切なものを失うことの儚さを知って
大事な人を無くすことの痛みを憶えて
大それた話のまま独り苦しみを抱えて
それでも踏み出した情熱は止まらずに
心に宿ったタネが芽を出すようにして
あなたの元へと手を伸ばすようにして
いつまでも絶やすことのないように…
そばにいたいと願い続けることだろう
けれどいつかどこかで亀裂が生じては
二人だけの世界が不意に壊れてしまう
始めから気まぐれな神様の手によって
引き裂けられることが一つの運命だと
それでも繋いだあなたとわたしの手が
蕾から花開いた無垢の形が崩れぬよう
寄り添いあって離れないでと願うんだ
ずっとこのまま時が止まればいいと…
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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