デザインのひきだし50号!箔押しの新たな可能性を拓く サンクラールのSプリズムプリント®×ツジカワ箔版
先日販売されたデザインのひきだし創刊50号記念特別号。
「あなたの会社の一番得意な印刷加工を教えてください!」というテーマのもと、印刷を取り巻く様々な会社の印刷物が掲載されていました。
まさに創刊50号にふさわしい「現代日本の印刷加工大全」となったと思います。
今回ツジカワは数社に版を提供させていただきましたが、各社すばらしい仕上がりのページでした!
今回はツジカワが箔押し版を提供いたしました、「有限会社サンクラール」様の作品を取り上げます!
有限会社サンクラール様について
サンクラール様は特殊印刷の技術がすごいだけではなく、アートディレクションまでできる印刷会社です。
サンクラール様独自の「Sプリズムプリント®」は、箔押し後に特殊な印刷加工を施すことで、見る角度によって色変化を起こす不思議な印刷技術です。
様々なクリエイターさんの作品をSプリズムプリント®を用いて表現した、
「むか~し昔カレンダー」は、アートと印刷の融合を見られるカレンダーで、弊社も毎年発表を楽しみにしています。
デザインのひきだし50掲載作品
さて、そんなサンクラール様がデザインのひきだしに掲載された作品はこちらです!
おおおおお~~!!!
ゆめカワ~~~!!!
発光しながら海を漂うクラゲの妖しい美しさだけを抜き出したような作品です。ぼんやり見とれてしまう・・・
箔版を製作する我々は、毎日のように箔押しされた製品を見ています。正直箔押し印刷を見ることに関しては「慣れている」言っても過言ではないです。
そんな我々ですが(我々だからこそ?)、見た人は必ず「おおぉっほー!」「おおう、お?!おーう!」とかオットセイのような感嘆の声を出してしまう仕上がりでした。
Sプリズムプリント®の印刷現場
そんなサンクラールさんの工場にお邪魔させていただきました!
実は私もSプリズムプリント®の印刷現場を見るのは初めてなのでドキドキ。
ちょうどむか~し昔カレンダー2024の印刷をされているところでした。
印刷に使用されるのはハイデルのオフセット印刷機。こちらで箔押し印刷後の紙にオフセット印刷を施していきます。
毎分150枚程度の速度で印刷されていくため、
「アッ・・・ワワ・・・スゴイ・・・」
とちい◯わみたいな声をあげながら見ていたら何が何だかわからないまま印刷物が出来上がっていきました。
そりゃセッティングや調整が終わったあとの本刷りだもんなぁ。
箔押し後のアフタープリント作業となるため、印刷との位置合わせは難しいか尋ねたところ、最初は紙の縮小が合わないこともあり苦労したが、今はかなり最適な縮小率が算出されつつある、とのことでした。
それでも紙は湿度や温度変化の影響を受けるため、様々な微調整が必要なこともあるそうです。
カレンダーとか大判の印刷だと余計に紙の伸縮に左右されるよなぁ。
寄りで見てみるSプリズムプリント®
Sプリズムプリント®の大きな魅力である「角度によって色が変化する」とはいったいどうゆうことなのでしょうか?
ルーペを用いて拡大してみました。
よくよく見ると、わずか1センチ角の範囲の中でも緩やかなグラデーションで色が変わっていることがわかります。
ただアフタープリントを施すだけではこのような色変化を表現することはできません。
独自の印刷技術に加えて、微細エンボスが施された箔押しが乱反射することで、印刷物に複雑な輝きと色味がもたらされているんですね。
そんなサンクラール様のかっこいい作品も収録されているデザインのひきだし50号、ぜひお買い求めください!
お手元にある方は、ぜひとも見る角度を変えたりルーペで見たり色々な方法でじっくり見てみてくださいね~